賃貸管理とは?
不動産の管理会社に業務を委託するメリット・デメリット
中小ビルなどの不動産を所有するオーナーにとって、賃貸管理は避けて通れない大事な業務です。
賃貸管理と一言で言っても、テナントの募集から審査・賃料回収・トラブル対応・物件のメンテナンスに至るまで業務は多岐に渡ります。これらの業務をオーナーが自分で行うことは大変な労力と時間を要するため、不動産のオーナー様の多くは不動産管理会社に賃貸管理を委託しています。
この記事では、より効果的で収益性の高い管理方法を探している方に向けて、賃貸管理を専門家に任せた場合の費用対効果について、中小ビルの賃貸管理を専門とするテナワン株式会社 代表の石田が御紹介します。
実際に、弊社に賃貸管理を依頼された物件の管理事例も交え、弊社の賃貸管理の一環として空室対策やコスト削減をしているかを御紹介していきます。
不動産の賃貸管理とは
不動産の賃貸管理とは、所有しているビルや物件を効率良く運営し、収益を最大化するための活動のことです。
中小ビルの場合、賃貸管理には、テナントの募集から契約・建物の維持管理・収支の管理・テナントとの関係構築まで、多岐にわたる業務が含まれます。
多くの管理会社では、主に日常的な運営管理や基本的なメンテナンスに重点を置いていますが、弊社の賃貸管理サービスでは、資産価値の維持や向上に積極的に取り組むことを特徴としています。
建物の清潔さや安全性を保ち、適切な賃料を設定してテナントを募集するだけでなく、市場のニーズに合わせたリノベーション等、物件の価値を高める取組みも長期的に賃貸収入を確保するためには欠かせません。
賃貸管理は単に物件を貸すだけではなく、資産価値を維持・向上させるための戦略的な活動です。
不動産の賃貸管理業務の内容は?
事業用不動産の運用では、特に入居するテナントさんの募集・審査から入居後の対応が重要な業務となります。
賃貸管理業務は大きく分けて「入居(予定)テナントへの対応・管理業務」と「建物の管理業務」に分けられます。ここでは、この2種類の不動産の賃貸管理業務の内容を具体的に見ていきます。
入居(予定)テナントへの対応・管理業務
入居者への賃貸管理として、次のような業務があります。
・テナント審査
・契約締結
・家賃管理
・入居者対応
・契約更新・退去手続き
上から順番にご説明すると
1.テナント審査とは入居希望者の信用情報や事業の健全性をチェックすることです。弊社審査で確認させていただく点を御紹介させていただきますと、次のような項目を見させていただいています。
・資料審査(会社概要や経歴書、決算書、会社謄本等)
・審査資料の提出のスピード
・インターネットで会社名や社長名の検索
・SNSのアカウント(投稿内容やフォロー&フォロワー情報等)
・同様に採用の実績や募集状況
・GoogleMAPでの所在地確認(オフィスの実在等)
※近隣の場合は、実際に現地を確認
・実際に面談して社長さんの経歴や展望・事業内容
また、弊社ではベンチャー企業の入居にも力を入れていますが、ベンチャー企業では代表者の面談にも重点を置き、会社設立に至った経緯や前職での経歴、人間性などを面談で伺わせていただきます。
優良テナントに入居してもらえれば、賃貸滞納リスクを抑えることにつながり、先々のリスクや負担を事前に大きく下げることができるので、テナント審査は非常に重要な業務です。
2.契約締結とは、事務的な契約締結の業務を行います。賃貸条件の設定、募集と内見対応、入居申込の受付と審査、賃貸契約の作成、契約条件の説明と同意、契約の履行と管理が含まれます。
3.家賃管理は、テナントからの家賃の徴収をすることです。家賃は通常、毎月定期的に支払われ、遅延や未払いがあれば督促などの対応をします。
4.入居者対応とは、入居者からの問い合わせに対応します。テナントからの苦情や要望に迅速に対応し、ビルの設備やサービスに関する問題を解決します。
そして最後の5.契約更新・退去手続きです。賃貸契約は一定期間経過後に更新の手続きが必要になります。テナントの退去時の点検、敷金の精算、再募集等の業務も行います。
建物の管理業務
建物の賃貸管理として、以下の業務があります。
・定期的な建物点検
・設備のメンテナンス
・安全管理
・共用部の清掃
・目的に合わせたリフォームやリノベーション
建物の構造体や外壁、屋根などの定期的な点検を行い、必要に応じて補修作業を実施します。
また、電気設備・給排水設備・空調システムなど、ビル内の各種設備の維持管理と故障時の修繕を行います。
それから、消防設備や避難経路の点検、防犯カメラの管理など、テナントと訪問者の安全を確保するための対策をします。
共用部の清掃も行います。エントランス・廊下・階段・エレベーターなどの共用部分の日常的な清掃とメンテナンスを行い、快適で清潔な環境を保持します。また、ビル内外のゴミ収集エリアの整理整頓と清掃を行い、衛生的な状態を維持します。
最後に大切なのは、リフォームやリノベーションです。ビルの老朽化や使用状況・目的に応じて、修復範囲や程度を定めてリフォームやリノベーションを行い、一定の清潔感を保ったり、機能性やデザイン性を向上させて物件の商品価値向上を図ります。
どこまでやるかは市場の競争優位性や物件の特徴・状況に応じて見極める必要があり、釈迦に説法かもしれませんが、安易に「安く仕上げよう」とせず、次の借り手・買い手への戦略を持った意思決定が重要だと考えています。
このように、建物の管理業務は多岐にわたり、中小ビルのオーナー自らで行うには非常に労力がかかる為、自社の物件にあった管理会社を選定し、委託するオーナーさんが多いです。
不動産の賃貸管理の形態
不動産の賃貸管理には、「自主管理」と「委託管理」という2つの形態があります。
中小ビルを所有し、事業用として賃貸する場合、どちらの管理形態を選ぶかは、不動産オーナーがどのくらいの時間を管理業務に割けるか、不動産管理に関する知識がどれだけあるか、そして管理に必要な資金や人的資源をどれだけ用意できるかによると言えるでしょう。
それでは「自主管理」と「委託管理」の違いについて説明します。
自主管理
自主管理とは、物件の所有者が直接、賃貸管理を行う方法です。
所有者は、入居者からの賃料回収・建物のメンテナンスやトラブル対応・空室対策など、賃貸に関する全ての業務を自身で手掛けます。直接入居者とコミュニケーションを取るため、細かいニーズに対応しやすいのが特徴です。
委託管理
一方、委託管理では、専門の不動産管理会社に賃貸管理の業務を任せます。
不動産オーナーは、テナント審査・賃貸契約の締結・入居者対応・メンテナンス・収益管理などの業務を管理会社に委ねることにより、時間と労力を削減できます。
管理の委託費を節約するために、業務の一部だけ委託することもありますが、依頼内容や依頼範囲を明確にしておくことが大切です。
また、例えばテナントからのクレーム窓口や対応の体制をどこまで求めるのか、日々の報告・連絡体制をどれくらい丁寧にやってほしいのか等、委託業務の内容や回数について、オーナー側の要望をきちんと具体的に伝えることに留意しましょう。
管理会社は、ビルの運営に必要な経験とネットワークがあるため、もちろん法律を遵守できますし、市場動向の分析、適切な賃料設定などにより効率的な賃貸管理ができます。
ただ、相続等で受け継いできたビルを代々同じ管理会社に委託していると、徐々に緊張感が薄れ、期待している報告や対応が受けられないといった悩みを持つオーナーの方がいらっしゃるのも事実です。
代替わりのタイミングで委託会社を見直したり、実績を記録しておいて委託会社に業務内容の見直しを求めるといったことも必要になります。
委託管理も委託して終わりではなく、適度な付き合い方があります。もし委託先の管理会社でお悩みの方がいらっしゃいましたら、気軽にお問合せください。
委託会社選定で考えたい「いい管理会社・いい管理」とは何か?
我々はよくビルの管理についてもご相談をいただきます。
空室対策だけでなく、賃貸運営全般をお仕事にさせていただいていますので、「管理コストを下げたいんだけど」というご相談をいただくこともあるわけです。
ビルの管理について少し考えていることを書いてみたいと思います。
そもそも「いい管理」「いい管理会社」ってなんでしょう?
基本的な委託業務の遂行力が高い
ここではまず、建物の管理業務について考えてみることにします。
建物の管理業務ですから、常に共用部をきれいに保ち、各設備も故障などが起こらないようにしておいてくれれば、それでいいようにも思いますが、実際にビルを賃貸していると日々色々なことが起こります。
管理会社はその日々の様々な出来事をソツなくこなして、テナントさんが快適に入居できるようにしておかなければいけません。
・日々の清掃、メンテナンスをきちんとやってくれる
・愛想がよくてテナントさんとも仲良くやってくれている
・技術力があって、修繕のときも頼りになる
・管理費が安い
などなど、書き出したらたくさんあると思います。
もちろん、これらのことは最低限満たしてほしい条件ですが、現場ではこれら全てを満たしてくれる管理会社さんはスーパーな会社です。
実際は、そんな会社ばかりではないよね?というのは実際に管理会社への委託を検討したことがあるオーナーさんならお分かりいただけると思います。
トラブル発生時の対応が早くて確実
さて「基本的な委託業務をちゃんとやって欲しい」という切な願いもなかなか難しい時があるという厳しめのお話になってしまいました。
ただ、我々のように、オーナーさんに代わって賃貸運営を代行している立場から考えると「いい管理会社さん」にもう少し依頼事項を加えたいと思っています。
それは『「トラブル発生時の対応」が早くて確実!テナントさんなどへの現場対応も任せておける』という点です。
トラブルが発生した時は、全体を統括して動くフロントマンや営業担当者の力量が問われます。
日々決められた作業を現場で実施するメンテナンス担当は、現場の決まった作業以外はわかりません。
こういうフロントマンや営業担当者が優秀な管理会社さんには、安心してトラブルの時も任せておけます。
オーナーさんからすると、「お金を払っているんだから、きちんとやってくれて当然」という気持ちだと思います。
しかし、優秀なフロントマンがいるところは管理費がどうしても高くなる傾向にあります。管理費の安さを求めると、質の高いフロントマンがいない管理会社さんを選ばなければいけなくなることが多く、悩ましいところです。
コストを求めすぎると「もしも」の時に、対応が後手後手に回り、思ってもみない痛手を被ることにもなりかねません。この辺は物件に併せて、色んな会社の提案や実績・評判を調べながら、委託会社を決めていく際にしっかりと見極めたいポイントの1つと言えます。
ビルの資産価値を維持・改善に向けた提案ができる
「いい管理」という観点では、中長期的に見て、ビルの資産価値をどのように維持していくのか?という視点も大切です。
次々と新しい建物が建設されるなか、新築当時の状態を維持していくだけでは相対的に競合物件に対して競争力が低下していくことになるからです。
「資産価値を維持する」とは、契約を検討しているお客さんから見て入居したくなるような魅力を持ち続けることが非常に大事な要件になります。
そのためには、単に修繕するだけでなく、内外装や設備をバリューアップしていくことが必要になるのですが「いつ・いくらの金額をかけて・どの程度までバリューアップ工事を行うべきか?」ということがとても大切です。
予算に余裕があり、お金をかけられる場合は、定期的に大規模改修をしていけばいいのですが、現実はそういうわけにはいかないことも多いでしょう。
・空室を埋めるために、何を優先して実施すればいいのか?
・費用対効果は見込めるのか?
・現在の賃料収入から考えて、どういうタイミングで実施すれば無理がないか?
こうしたことまでを統括的に判断して、オーナーさんに提案してくれる管理会社さんだと理想的ですよね?
「オーナーさんのため最適な提案をします」と標榜している管理会社さんはたくさんあります。しかし、実際にはなかなか難しいということは管理会社さんに実際に依頼されたことがある方なら実感されたこともあるのではないでしょうか。
その理由は、管理会社さんはテナントの募集をするわけではないのがほとんどで、競合に対する競争力を意識した改修やバリューアップを最適に提案することが難しいのです。
多くの場合、彼らの守備範囲で言う「最適な提案」というのは「定期的な設備の修繕や更新を教科書通りに提案すること」というのが多いです。(もちろん、それ以上の提案をしてくれる、一緒にテナント運営のことを考えてくれる管理会社さんや担当者さんがいることも忘れてはいけません)
実際にビルを経営するとなると定期的な設備の修繕や更新の提案では不足してしまうことが多く、賃料収入や資金計画まで考慮に入れて、オーナーさんの事情に合わせた提案が必要になってきます。
こうした業務はもう資産コンサルティングの領域になります。
管理会社さんの提案力が低い、と言いたいわけではありません。管理会社さんの基本的な守備範囲は、建物を今あるままの状態で快適に使えるように維持することが主です。
中長期的にテナント募集のための競争力を持ち続けるための商品力をどう保つか、という観点、さらに収入支出を考慮に入れて資金計画までイメージした提案を行うことは全く違う領域の話になってきます。
我々のような賃貸運営を代行する会社の存在意義はここにあります。
空室が出るたびにオーナーさんに代わって現場でテナント募集をしていますので、どの程度商品力を持てば空室が埋まるか?、を常に意識して動いているからです。
我々賃貸運営会社の報酬もビルの収入に連動する仕組みになっていますので、空室が出るとオーナーさんと同じ気持ちを味わいます。
建物の改修をどのタイミングで行うべきか、という問題も、テナントさんの入居状況の兼ね合いや月々の賃料収入の状況を見ながらご提案していくことが可能です。
オーナーの方々が「いい管理」をしてくれる「いい管理会社」をお探しの場合には、こうした資産コンサルティングの領域を明示的・暗黙的に求められている方も多いと思います。
そうしたオーナーの方は、委託先の会社を選ばれる際に、こうした「ビルの資産価値を維持・改善に向けた提案ができる」かという視点を持って検討されることも大切だと考えています。
テナワン社の賃貸管理業務をご紹介
ここでは、弊社での賃貸管理業務についてご紹介していきます。
ビルの賃貸経営は会社経営と同じです。弊社はそのビルの管理業務だけを請け負うこともできますが、更に1歩踏み込んで、賃貸”経営”業務をオーナーさんと一緒に協議させていただいています。
「ビルの賃貸経営代行」とは単に賃貸経営にまつわる業務を代行するだけではありません。「作業」として「賃貸業務を代行」するのではなく「ビル経営のシナリオ」をつくることだと考えています。
「ビル経営のシナリオ」とは、資産としてのビルをどう経営していくかという観点の資産戦略です。この先ビルを長く持つのか、計画的に建替えるのか、相続対策上何か手を打っておくのかなどオーナーさんの事情によって、経営の舵取りの仕方が大きく変わります。
弊社の賃貸管理では、主に次の4つの業務を行います。
①空室対策(満室請負サービス、テナント募集コンサルティング)
②会計業務(毎月の請求・督促、毎年の収支予算の管理・報告)
③テナントフォロー(契約更新等の各種手続き、クレーム対応、事故の現場対応、良好な関係づくり)
④資産維持(改修・修繕計画や工事費用の交渉、リノベーションの企画提案)
これらに加えて、緻密なテナント審査をいたしますし、時には建て替え計画や売却活動まで行うこともあります。ビルの賃貸経営を一つの会社に見立てて、そこでおこるほぼすべてのことを代行します。
空室対策
私たちは、お客様の貴重な資産である不動産を最大限に活用するための支援をしています。
優れた物件でも、適切なマーケティングが行われていないと空室が続くことがあります。賃貸経営に不慣れな不動産オーナーの方々の中には営業力の限界があるため、自分で空室対策をしても空室が埋まらずに期待していた家賃収入が得られないことが考えられます。
現代ではインターネット検索が一般的になり、情報が飽和しているので、仲介業者に依頼するだけ、大手サイトに掲載するだけでは物件が検索に目立たずにテナントがつかないことも多くなってしまいました。
弊社では、独自のマーケティング戦略と豊富な経験を活かして、各物件に合わせた空室問題に取り組んでいます。
弊社のテナント募集活動のステップ
1.周辺競合物件の募集状況調査
2.競争力のある賃料
3.インターネット露出状況調査
4.提携仲介会社への広報
5.仲介会社の発掘、広報
6.インターネット仲介対策
7.募集資料の作りかえ
このステップに沿ってテナント募集活動を行い、早期満室を目指します。物件の魅力を最大限に引き出し、潜在的なテナントに適切にアピールする方法を御提案しています。
賃貸契約前のテナント審査
契約前に行う与信を含めたテナント審査は非常に重要で、緻密さが求められる作業です。
十分なチェックが行われないと、後々、家賃の滞納やひどい場合は裁判・強制執行等の問題に繋がるリスクとなります。実際に裁判や強制執行になると家賃滞納が続いているなかで、判決や執行判断を何カ月も待つことになります。
入口でチェックさせていただき、お互いが気持ちよく借りてもらえる、使わせてもらえる関係を築くことが最も重要だと考えています。
この点は、私たちも15年以上の不動産事業の運営で様々な経験をしてきましたので、その経験と知恵を詰め込んだノウハウを元に最大限リスクを事前回避する為のテナント審査を行っています。
与信を含めた各種調査だけでなく、契約前に面談をおこない契約者とお話をしておく等、弊社独自の取組も含めて入居前からのコミュニケーションが契約後の関係構築に繋がり、物件の利用状況の改善にも繋がると考えています。
会計業務
弊社に賃貸管理を任せていただくと、会計業務のサポートをお手伝いします。これには、毎月の請求や督促、さらに毎年の収支予算の管理と報告が含まれます。
特に中小ビルだと契約相手が大手企業ばかりではないので、入金状況の定期的な確認と迅速な対応が大切になってきます。
滞納が発生した場合にも、迅速かつ効果的に督促対応し、早急な回収を目指します。最悪の場合に訴訟となった場合も、弁護士事務所ではないので可能な範囲ではありますが、適切かつ迅速に対応させていただいています。
テナントフォロー
弊社の賃貸管理サービスでは、契約更新などの各種手続き、クレームへの対応、事故の現場対応、そしてテナントとの良好な関係作り等、テナントフォローに関する全ての業務を対象に御相談を承っています。
弊社ではテナントとのコミュニケーションを大切にし、テナントとの関係構築に力を入れています。テナントとの関係が良好だと、業務転換の相談を受けて安易な退去を免れることもあります。
また、あるビルでは、ビル内のテナントさん達とのビアパーティー等の交流イベントを折に触れて開催しています。こうしたイベントの開催を通じてテナントの満足度は上がり、長期的な入居の一助になっています。
また、原状回復に関するトラブルは、判例も貸主に不利な傾向にあり、契約書の内容が不十分だと損失を招くことが少なくありません。弊社では事前の契約書作成と管理をおこなうことで、万が一のトラブルにも対応できる体制を整えています。
経営観点でのビルの資産維持・改善の御提案
本記事(上部)でも御紹介させていただきましたが、弊社では単なるビル管理だけでなく、ビルを経営する観点で、今は維持・保全目的の改修・修繕が良いのか?商圏での競合比較から戦略手目的に合わせた資産価値を向上させるリノベーションが良いのか?を整理し、企画・提案させていただいています。
弊社に御相談いただくオーナー様のなかには、技術的な知識に自信がなく、業者の言い値で高額な費用を支払っていたというお話を伺うこともございます。
私達は、専門的な知識と経験を丁寧にご説明させていただくので、多くの場合、目的に合わせて必要な工事とは何かを明確にして、必要な費用を適切な価格で発注できるようになります。
ただのビルの管理だけでなく、将来を見越したビルの経営にお悩みのオーナー様は気軽に御相談をいただければと思います。
中小ビルの具体的な賃貸管理の事例
中小ビルの賃貸管理はどのように行われるのか、具体的な賃貸管理の事例を紹介していきたいと思います。
ここでは、弊社の空室対策に関する管理事例を紹介していきます。空室対策は賃貸管理業務の中でも重要な業務と言えるでしょう。
弊社は中小ビルの空室対策を得意とする管理会社です。築古で、借り手がなさそうとオーナー自身が思っていたビルを魅力的に改善し、適切な広報活動をすることで空室を埋めてきた実績があります。
賃貸管理事例①立地の悪いビルを人気物件に
地域特有のニーズを理解し、ビルの魅力を最大限に引き出すことで、立地に課題があった空き中古ビルを人気物件にできた事例を紹介します。
弊社が管理運営するNビルは、東京の月島にあり、隅田川沿いのリバーサイドで、東京タワーや東京スカイツリーが見える素晴らしい夜景と四季折々の眺望を楽しめます。バブル期に建てられたこともあり、豪華なビルの内装が特徴でした。
しかし、住宅街である月島ではオフィス需要が限られていることもあり、当初のリーシングではその魅力を活かせずにいました。
そこで、弊社では仲介業者へのPRに磨き込みをかけました。リバーサイドや駅からの距離よりも月島で有名なもんじゃストリートからの距離などを記載し、物件を利用されるテナントさんにとって分かりやすい魅力を募集資料に盛込んで仲介業者にお伝えしました。
すると地元の仲介業者やオフィス専門業者が月島でオフィスを紹介する時に「まずNビル」を紹介するというパターンができ、多くの候補企業様に検討いただけるようになりました。
当時は、東京オリンピックの開催が決まったこともあり晴海の選手村等、周辺のインフラ整備に向けた現場事務所需要が生まれ、Nビルは満室になることができました。
その後は地元の企業の方にも入居していただいています。例えば、築地市場に毎日火曜地方漁協の支所や食品加工会社、代々月島で業を営んできた企業等、”月島”という土地に強い縁のある企業とのご縁をいただける人気物件に仕立てることができました。
賃貸管理事例②借り手がなさそうな築古アパートを再生
外見では借り手を見つけるのが、なかなか難しそうな築古アパートを再生した事例を御紹介させていただきます。
この物件は、青山の大通りから奥まった場所にあり、表現が難しいのですが、良い意味で昭和感の漂う物件です。そんな物件ですから、近い将来に建て替えられる予定でした。建物を取り壊すまでの間のアパートのペースの利用方法を検討して御提案させていただきました。
物件のオーナーさんも「空調もないし、トイレや便器もない」「前の入居者の荷物がそのまま残っている」等、色々と頭を悩まされていました。
「無い設備はつければいい」「荷物は整理して捨てればいい」と1つ1つ整備させていただきました。
旧耐震だけどRC3階建て!木造にありがちな建物自体の傾きや床が腐っているなんてこともなく、表装を綺麗にすれば使える余地が沢山あることがわかりました。
最終的には、その物件を時間貸し会議室などの一時的なビジネス用途として貸し出すことにしました。
オーナーさんにとって活用の方法が無さそうに思える物件でも、ご相談に合わせてお話を伺わせていただき、弊社の経験やノウハウを元に活用法をディスカッションさせていただければ幸いです。
皆様も「活用方法が無さそうに思える物件」にお心当たりがありましたら、気軽にお問合せください。
退去後すぐ次の入居が決まった事例
弊社がサブリースで運営させていただいている築50年を超える日本橋小楼ビルは現在も満室を維持させていただいています。
このビルの501号室のテナントが退去を考えていた際、弊社は直感的に「居抜き」での貸し出しを決めました。
建築デザイン業を営む日本橋小楼501号室(50㎡)のテナントは、数年前に入居された弊社と関係良好な入居者です。シェアを推奨するビルの運営方針を気に入っていただき、数社でシェアをしてビルに入居していました。ですが、個々の事情によりシェアしていた他の会社が抜け、このテナント1社のみが残っていました。
1社だけでは広すぎる事務所を維持できないため、退去を考えているとのことでした。ちょうど同じ時期にこの事務所の向かいの502号室(24㎡)が退去することになり、事務所のサイズとして適度ですし、他のビルよりも移転コストが抑えられるため、テナントは喜んで移ることになりました。
また、このテナントは退去した事務所の募集活動を積極的に手伝ってくれました。退去した事務所の原状回復費用を抑えたいというテナントの意図があったためですが、元入居者が内見客に部屋の良さや注意点を丁寧に説明してくれたのは、とても信頼性が高く内見者に響くものとなりました。お陰様で次の入居者が滞りなく決まり、空室を埋めることができました。
弊社では普段からテナントとのコミュニケーションを大切にしていることもあり、退去の理由を事前にお伺いする機会が持てたことで、テナントにとって最適な提案ができたのかなと思っています。空室期間を避けられたことでオーナー様のお役にも立てて嬉しい限りです。
中小ビルの賃貸管理ならテナワン社にご相談ください
ビルの賃貸管理は単なる業務ではなく、貴重な資産をどのように育て、価値を高めていくかについての重要な戦略です。
弊社では、空室対策から会計、テナントフォロー、資産維持に至るまで、賃貸運営の全般をサポートしております。ビルの価値を最大限に引き出すための計画を共に練り、実行することができます。
ビル管理に関するお悩みがございましたら、ぜひ弊社にお任せください。経験豊富な専門家として、お客様の貴重な資産を守り、不動産の価値をさらに高めるためのサポートを提供いたします。