脱炭素化へ「電力の見える化」を推進【相鉄ホールディングス・相鉄ビジネスサービス・ウフル・EnergyColoring】
デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業に採択
みずほリサーチ&テクノロジーズ㈱と連携
相鉄グループの相鉄ホールディングス㈱(本社・横浜市西区、社長・滝澤 秀之)と相鉄ビジネスサービス㈱(本社・横浜市西区、社長・後藤 亮一)では、㈱ウフル(本社・東京都港区、代表取締役社長CEO・園田 崇史、以下ウフル)、㈱EnergyColoring(本社・東京都府中市、代表取締役・高橋 真吾、以下エナジーカラリング)と協業し、廃棄スマートフォンを活用した「電力の見える化」の実証事業に取り組みます。これは、みずほリサーチ&テクノロジーズ㈱(本社・東京都千代田区、代表取締役社長・吉原 昌利、以下みずほリサーチ&テクノロジーズ)が受託している環境省の「令和4年度デジタル技術を活用した脱炭素型2Rビジネス構築等促進に関する実証・検証委託業務」の一環として実施している「デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業」において採択されたものです。
今回の取り組みでは、2022年12月12日から、相鉄線の駅やスーパーマーケット「そうてつローゼン」の店舗(予定)で、廃棄スマートフォンをリユースした「AI・IoTを活用したスマート電流計(以下、スマート電流計)」を使い、消費電力の遠隔監視を行っています。電力消費量の内訳をリアルタイムで取得し、駅や店舗の利用状況から乗降人数・来店人数あたりの電力消費量などの「電力の見える化」と、それに伴う「CO2排出量の見える化」が可能となります。ここで取得したデータを、脱炭素へ向けたアクションプラン策定などの基礎資料として活用することで、脱炭素化への具体的な取り組みにつなげます。
相鉄ホールディングスでは、相鉄グループの低炭素・脱炭素化に向けた取り組みを進めています。一般的なエネルギーマネジメントシステムを用いる場合、設備導入に伴う初期投資や設置スペースの確保などが課題とされていました。これを克服するべく、ウフル、エナジーカラリングと協業し、設備投資なしの「スマート電流計」を用い、消費電力の遠隔監視に取り組みます。また、相鉄グループで使用していたスマートフォンを「スマート電流計」にリユースする予定です。これにより、資源循環による環境負荷低減やCO2排出量削減など、サステナビリティに配慮した循環型社会の実現を目指します。
「スマート電流計」を活用した「電力の見える化」実証事業の概要
1.実証事業の期間
2022年12月12日~2023年2月28日(火)
2.実証事業の実施場所
・相鉄線 南万騎が原駅、湘南台駅、設備管理事務所(各種確認のため、11月18日から先行導入済み)
・(予定)そうてつローゼン 南まきが原店、湘南台店
3.実証事業の内容と目的
(1)内容
①「スマート電流計」を使い、駅や店舗の消費電力の遠隔監視を行います。電力消費量の内訳をリアルタイムで取得し、駅や店舗の利用状況から、乗降人数・来店人数あたりの電力消費量などの「電力の見える化」と、それに伴う「CO2排出量の見える化」が可能となります。
②取得したデータは、脱炭素へ向けたアクションプラン策定などの基礎資料として活用し、脱炭素化への具体的な取り組みにつなげます。
③「スマート電流計」には、廃棄スマートフォンをリユースすることで、サステナビリティに配慮します。相鉄グループで使用していたスマートフォンも「スマート電流計」にリユースする予定です。
(2)目的
この実証事業を通じ、資源循環による環境負荷低減やCO2排出量削減など、サステナビリティに配慮した循環型社会の実現を目指します。
4.実証事業に取り組む背景
2018年に閣議決定された「第四次循環型社会形成推進基本計画」では、環境的側面と経済的側面の統合的向上の取り組みの一つとして、サービサイジング、シェアリング、リユース、リマニュファクチャリングなどの資源循環型のビジネスモデルの普及を掲げています。このビジネスモデルは、新規の資源投入を抑制し、資源採掘や製品製造などに関わるエネルギー消費を削減できることから、循環経済促進は元より、中長期的にカーボンニュートラルを達成していく観点でも重要とされています。しかし、そのようなデジタル技術を活用した資源循環型のビジネスモデルに関する脱炭素および資源循環などの効果について、十分な検討がなされていないのが現状です。この度、相鉄ホールディングス、相鉄ビジネスサービス、ウフル、エナジーカラリングは、そのビジネスモデルの先駆性や社会課題の解決などの観点から、本実証事業の趣旨に合致するとの評価を受け、本実証事業に協力することになりました。
5.実証事業における各社の役割
■相鉄ホールディングス
・本実証事業の統括者
■相鉄ビジネスサービス
・本実証事業の実務者
■ウフル
・データ分析、脱炭素化情報提供
・アクションプラン策定支援
■エナジーカラリング
・スマート電流計クラウドの提供
・リユーススマートフォンのセンサー化
【参考】
「デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスの効果実証事業」とは
資源循環ビジネスの普及展開方策などについての検討の一環として、デジタル技術を活用した脱炭素型資源循環ビジネスにおける、脱炭素および資源循環などの効果を検証するために行われる実証(デジタル技術活用効果実証)です。この実証は、資源循環ビジネスにデジタル技術を活用している先駆的な企業からの必要なデータ提供などの協力により、環境省から委託を受けているみずほリサーチ&テクノロジーズが効果を検証します。
㈱ウフルについて
https://uhuru.co.jp/
ウフルは「テクノロジーと自由な発想で、持続可能な社会を創る」を理念として、企業や社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)とデータ活用を支援・推進しています。クラウドサービスの導入と運用をはじめ、コンサルティングやシステム開発等を自社製品やソリューションとともに、エッジからクラウドまでワンストップで提供しています。また、企業活動の枠を超えて、地域や産業のDXを実現するために、スマートシティやスマートサプライチェーンに必要とされる、信頼できるデータ流通のための仕組みの導入と標準化に向けた提言を行いながら、IoT×ブロックチェーン領域における研究開発にも取り組んでいます。
㈱EnergyColoringについて
https://www.energy-coloring.com/
エナジーカラリングは、電流を音としてスマートフォンで測定し、クラウドAIによって電力の用途内訳をリアルタイム(最大1分値1分遅れ)で可視化する商工業分野向けAI・IoTを活用したスマート電流計「EnergyColoring」の開発・運営を行い、脱炭素社会の実現には欠かすことのできない電力可視化を身近にするイノベーションを起こす社会貢献志向の技術者集団です。
「EnergyColoring」は、電力の用途内訳を電気工事不要で設置できるセンサーと設置直後から遠隔監視可能なリアルタイムダッシュボードで見える化するサブスクリプションのサービスです。サービスを通じて商工業向けDX(脱炭素・異常検知・予防検知)を支援するとともに、センサーには廃棄スマートフォンを活用することでアップサイクルにも取り組んでいます。