2024年からは非上場企業こそおさえるべき最重要テーマの入門書『人的資本経営 まるわかり』を発売
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2023年12月18日に『人的資本経営 まるわかり』(岩本隆著/税込935円)を発売します。人的資本経営は、上場企業の開示義務が適用されたことによって、この1年で目にする機会が急増した2023年の注目ワードの1つです。
地域金融機関が融資の際に人材データの開示を求める傾向にある今、上場を果たしていない企業にとっても無縁ではありません。人的資本経営の第一人者である著者のもとには講演依頼や経営相談が殺到しており、全体像を効率よく学びたいというニーズが高まっています。
本書は、前提知識がなくても要点がつかめることにこだわった、人的資本経営の入門書です。「なぜやるのか?」「何からやるのか?」について、著者が十数年にわたって民間企業各社と取り組んだ研究をもとに解説します。
▶人的資本経営が注目を集めている3つの理由
人的資本経営とは、企業活動において付加価値の源泉となる「人的資本」に積極的に投資し、企業価値を向上させる経営です。本質的には、経営の神様と称された松下幸之助が提唱した「企業は人なり」の実践と変わりはなく、その原点に立ち返ることが重要だと、著者は繰り返し述べています。
そのうえで、人材マネジメントの領域でもデータやAIの活用が当たり前になった時代にあって、人的資本経営が注目を集めている理由として、①持続的な企業価値向上につながるから、②無形資産への注目、③HRテクノロジーの隆盛の3つを挙げています。産業構造の変化によって、企業価値が人材をはじめとする無形資産にシフトした今、量産型製造業が強く、有形資産の価値が高かった日本企業は世界に遅れをとっているため、「人的資本経営」への移行が急がれています。
▶経営者から従業員まで、立場ごとの取り組みがカギ
人的資本経営を軌道に乗せるために必要なのは、企業に関わる一人ひとりのパラダイムシフトです。経営者は「人を育て、人を生かす」という原点に立ち戻り、人事部門はデータドリブンな組織に変え、管理職・マネジャーはピープルマネジメントに注力し、従業員は自律性を高めるというように、本書ではそれぞれの役割と課題を、立場別にまとめました。
また、経済産業省、金融庁、人的資本リーダーズで取り上げられた人的資本経営の先進企業42社のうち、企業の業績との関係性を常に意識しながら人的資本経営に取り組む具体例として、日立製作所、双日、三井化学、オムロン、丸井グループの5社について紹介しています。
▶『人的資本経営 まるわかり』について
数ある人的資本経営の解説書の中で、最もコンパクトな本書は、分厚い専門書が苦手な人や、移動時間にざっくりと学びたい人におすすめです。
【目次より】
第1章 人的資本経営とは何か
第2章 世界で進む「人的資本開示」の動き
第3章 人的資本経営の落とし穴――表面的な理解では、逆効果にもなる
第4章 人的資本経営の実践――結局、何をすればいい?
第5章 人的資本経営の現状――海外企業と日本企業
【著者略歴】
岩本 隆(いわもと・たかし)
東京大学工学部金属工学科卒業。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院工学・応用科学研究科材料学・材料工学専攻Ph.D.。日本モトローラ株式会社、日本ルーセント・テクノロジー株式会社、ノキア・ジャパン株式会社、株式会社ドリームインキュベータを経て、2012年6月より2022年3月まで慶應義塾大学大学院経営管理研究(KBS)特任教授。KBSでは産学連携による「産業プロデュース論」「ビジネスプロデュース論」などの研究を実施。2018年9月より2023年3月まで山形大学学術研究院産学連携教授。山形大学では文部科学省地域イノベーション・エコシステム形成プログラムの事業プロデューサーとして山形地域の事業プロデュースを統括。2023年4月より山形大学学術研究院客員教授。2022年12月より慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科では「SFC地域イノベーション共同研究」に従事。
【書誌情報】
タイトル:人的資本経営 まるわかり
著者:岩本 隆
価格:935円(10%税込)
判型・製本・頁数:新書判並製176ページ
ISBN978-4-569-85614-8
レーベル:PHPビジネス新書
発行:PHP研究所