小学校へのマインドフルネス導入プロジェクト。キックオフイベント「マインドフルネスで自らの心身を整える」イベントレポート

株式会社Melon (以下MELON) は、小学校へのマインドフルネス導入プロジェクトのキックオフイベント「マインドフルネスで自らの心身を整える ~発達年齢に応じたマインドフルネスとその効果測定~」が2021年4月25日に開催され、代表取締役の橋本大佑・MELONインストラクターのMotoが登壇しました。

マインドフルネス 発達年齢 小学校 効果測定
マインドフルネス 発達年齢 小学校 効果測定

イベントの概要

本イベントは、MELONがNPO団体「共育の杜」と連携して、小学校へのマインドフルネス・プログラムの導入と効果測定を実施するプロジェクト (※1) のキックオフイベントとなります。
※1:https://www.the-melon.com/blog/press/2021/04/13/5273/

当日のプログラム、登壇者は以下の通りです。

・教職員のストレスマネジメントと学校の健康経営 (小川正人 氏・東大名誉教授)
・リラクセーションの教育的効果 (藤原忠雄 氏・兵庫教育大学大学院教授)
・新学習指導要領における心の健康に関する指導(斎藤祐介 氏・スポーツ庁政策課学校体育室係長)
・実践報告:学校におけるマインドフルネスの実践と効果 (岡田治美 氏・大阪市立大国小学校長)
・MELONによるマインドフルネス体験セッション (MELON)

学校経営に求められているメンタルヘルスへの対策

まず、東大名誉教授 小川正人 氏より、公立学校の教職員のメンタルヘルスがいかに悪化しているかが説明されました。

2020年の文部科学省の調査では、教職員の精神疾患による病気休職者数が5,478人 (全体の0.59%) と、過去最高の人数となっています。こうしたことから、業務の削減・見直しに加え、メンタルヘルスの対策が求められています。

メンタルヘルス 文部科学省 教育職員 精神疾患
メンタルヘルス 文部科学省 教育職員 精神疾患

呼吸法等リラクセーションの教育的活用について

続いて、兵庫教育大学大学院教授 藤原忠雄 氏より、科学的に効果が認められている呼吸法等リラクセーションの教育的効果について説明されました。

呼吸法や、肩を緩める動作法等、様々なリラクセーションの技法があり、効果としては「疲労回復・勉強の能率向上・自己統制力の増大」等が挙げられます。実際に血圧や心拍等が抑えられ、肩こりや気分が改善したエビデンスがあります。

特に興味深かったのは、より確実な効果を得るためには技法等のメニューより、参加者の態度や姿勢が大事だということ。「効果を得たい」と言った目的を一旦横に置き、感覚や気分にぼんやりと注意を向けて淡々と取り組むことがコツだそうです。

リラクセーション 科学的 呼吸法
リラクセーション 科学的 呼吸法

新学習指導要領の改訂における心の健康に関する指導

小学校の新学習指導要領が改訂され、2020年度より全面実施され、保健体育の科目において「心の健康」に関する内容がより重視されるようになったことはご存知でしたか?
スポーツ庁政策課学校体育室係長 斎藤祐介 氏より、改訂のポイントが紹介されました。

今回の改訂で、従来の不安や悩みの対処法として「家族や友達などと話したり、遊んだりすること」に加え、「呼吸法を行うこと」が追記されました。

具体的な活動例として「息を吐いてリラーックスと唱えてから息を吸う。これを5分程度行う」といった内容が、文部科学省の手引に記載されています。

こうした内容であれば、遊び回りたい小学生でも落ち着いて実践しやすく、効果を得られるように思います。

呼吸法 深呼吸 コントロール 学習活動
呼吸法 深呼吸 コントロール 学習活動

教育現場でのマインドフルネス活用の課題

大阪市立大国小学校では小学生向けに、オンラインおよび対面形式でトレーナー指導の元、マインドフルネスのトレーニングが行われました。その際の様子を校長 岡田治美 氏がお話されました。

トレーニング後の小学生からは「気持ちが落ち着いた」といった感想が見受けられたそうです。ただし、教職員からは「低学年の子ども達は自身の気持ちの変化を正しく観察し、それをフィードバックできているのだろうか」「マインドフルネスの効用はあるのだろうけども、子どもたちがマインドフルネスが何なのかをわからないままやっている点では運用面での課題がある」といった声が上がったそうです。

それらの課題があったことから、今後はトレーニング内容の見直しや対象学年を見極めること、効果への期待に縛られずにとにかく一定期間やってみること等が必要になっていくのではないかとご提言いただきました。

マインドフルネス MELON 橋本 スポーツ庁 斎藤祐介 小川正人 藤原忠雄 岡田治美
マインドフルネス MELON 橋本 スポーツ庁 斎藤祐介 小川正人 藤原忠雄 岡田治美

MELONが取り組む教育現場におけるマインドフルネスの活用

MELON代表取締役の橋本大佑より、海外での導入事例や効果に関するエビデンスを挙げつつ、日本では小学生の自殺者数が年々増加傾向にあることからメンタルヘルス対策は喫緊で取り組むべき課題であることがプレゼンテーションされました。

その後、子ども向けのマインドフルネスの指導アニメーションがお披露目されました。このアニメーションは、小学校での実践で生まれた課題を踏まえ、小学生が能動的に取り組めるような5-10分で実践できる内容でありつつ、子ども達が毎回見たいと思えるよう工夫を凝らして、MELONにて現在制作中です。

マインドフルネス 発達年齢 小学校 効果測定
マインドフルネス 発達年齢 小学校 効果測定

最後はMELONインストラクターMoto指導の元、今回のイベント参加者全員でマインドフルネスの実践を行いました。

全員で呼吸を感じながら「今、ここ」に集中したことで、実践後はよく晴れた青空の下にいるかのように皆さんが穏やかでスッキリした顔をされていました。

イベント参加者からは「隣でパソコンを覗いていた5歳の子どもがマインドフルネスのアニメーションに興味津々でした」「プログラムは教職員へ導入されるのも良いんじゃないか」といった建設的で温かいお声を頂きました。

小学校へのマインドフルネス導入プロジェクトの今後について

MELONは、今後NPO団体「共育の杜」と連携して、小学校へのマインドフルネスプログラム導入を実施いたします。

効果測定にご協力いただける小学校には無償でプログラム導入させていただきますので、本件に関するご応募やご質問がある場合は、以下URLのアンケートフォームまでご連絡をお願い致します。

マインドフルネスについて

マインドフルネスは宗教的なものではなく、近年、欧米を中心に脳科学や心理学の分野で研究が進んでいる極めて科学的なメソッドです。継続的にマインドフルネスを実践することで、QOL(クオリティオブライフ、生活の質)が改善することが分かっています。

効果の詳細はこちらよりご覧ください。
>>https://www.the-melon.com/science/

株式会社Melonについて

MELONは、米国の大学や研究機関で効果が認められたエビデンスをベースに、初心者にも取り組みやすく、継続しやすい、科学的なアプローチに基づいたマインドフルネス・プログラムを開発し、法人・個人のお客様に提供することを目的に設立されたスタートアップです。日本中に “メディテーションする場” をつくり、マインドフルネス・カルチャーを広め、日本・世界のウェルビーイングを向上させることをミッションとして活動しています。

本リリースに関するお問い合わせ
株式会社Melon 広報部 信楽
Tel : 03-4400-1230
Mail : info@the-melon.com
URL:https://www.the-melon.com


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