最近CMでもよく見かける「帯状疱疹」とは?放っておくと重症化のリスクも 管理薬剤師が解説、症状や予防ワクチンの効果について

セントラルメディエンス、コラム更新のお知らせ

 医療従事者のマッチングや医療品の卸、医療機関のトータルサポート事業を展開する株式会社セントラルメディエンス(本社:東京都港区、代表取締役:中川隆太郎、以下「当社」)は、帯状疱疹についてご紹介するコラムを更新しましたのでお知らせいたします。

 「帯状疱疹を予防するワクチンを50歳以上になったら打ちましょう」というようなテレビCMが放映されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?帯状疱疹という言葉を聞いたことがある、かかると痛いと聞いたことがある、という方もいらっしゃるかと思います。
今回のコラムでは、帯状疱疹とは?症状や予防接種についてなど、当社専属の管理薬剤師がご紹介します!

 


 

■帯状疱疹とは

 帯状疱疹は神経に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが活性化することで発症する皮膚疾患です。多くは子供の頃に水疱瘡に感染したことのある人に発症しますが、水疱瘡が治った後ウイルスが神経節に残り潜伏します。その後免疫力が低下したりストレスがかかったりした時にウイルスが目覚め、発症します。
 

■帯状疱疹の症状は 

 帯状疱疹の症状は、体の神経に沿って赤い班点と水ぶくれが帯状に現れ痛みを伴います。
その症状は体の左右どちらか半身、特に上半身に多く現れます。顔面や目の周りに現れることもあります。
症状には個人差がありますがピリピリするような痛みから、夜眠れないほどの痛みを伴う場合もあります。多くの症状は数週間で治りますが神経が損傷されることからその後も数カ月以上痛みが続く場合があり、これは帯状疱疹後神経痛と呼ばれています。
85歳の人の約半数が帯状疱疹を経験していると報告されており、80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験すると言われています。

●帯状疱疹後神経痛

 帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹の代表的な合併症で、帯状疱疹が治癒した後に残る神経障害性疼痛です。
赤い班点や水ぶくれの消失後3か月以上疼痛が持続する場合を指し、痛みは数か月から数年にわたります。痛みの症状や程度は個人差がありますが、「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛みや、ズキンズキンとした痛みを訴えることが多く、睡眠や日常生活を障害するほど重篤な場合もあります。
発症頻度は年齢や症例によって異なりますが、帯状疱疹にかかった場合10~50%で帯状疱疹後神経痛が生じると報告されています。

 

■帯状疱疹ってうつる?

 帯状疱疹は水ぼうそうと同じ水痘帯状疱疹ウイルスです。このウイルスに初めて感染した際には水ぼうそうを発症します。水ぼうそうは、水ぼうそう未感染の人にうつります。
帯状疱疹はうつりませんが、帯状疱疹の人から水ぼうそう未感染の人にはうつって、水ぼうそうを発症します。

 

■治療方法は?

 基本的に抗ウイルス薬と対症療法として鎮痛薬、皮膚症状に対してぬり薬が処方されます。
帯状疱疹後神経痛などの合併症でQOL(生活の質)が下がることを考えると早期に治療することが求められます。

 

■予防法は

 第一には日々の生活で運動や、食事、十分な睡眠から免疫力を下げない、ストレスを貯めないことです。それでも年齢が高くなるに従って、特に50歳を超えると発症率が急激に上がって来ます。
そのため50歳以上の方を対象にワクチンの接種が推奨されています。

 

■ワクチンの種類は

 現在帯状疱疹の予防ワクチンは2種類あります。どちらも保険適用外のため、自費接種となります。

1つは子供の時に接種した水ぼうそうのワクチンと同じもので、「乾燥弱毒性水痘ワクチン」と言われる生ワクチンです。
発症予防が50%、帯状疱疹後神経痛を30%軽減、1回接種で5年程度の持続期間があり、金額は8,000円程度です。

もう1つは、「シングリックス」という不活化ワクチンで、こちらは50歳以上のみが対象となっています。
発症予防は97%、帯状疱疹後神経痛を88%軽減します。こちらは2回接種で持続期間は8年以上となっています。
金額は1回24,000円程度で2回接種の為、約50,000円となります。

不活化ワクチンのメリットは大きいですが、2回接種することもあり、かなり高額になってしまいます。

●ワクチン接種の助成がある?

 現在、帯状疱疹ワクチン接種についての助成金を設定している自治体が少なからずあります。ご自身のお住まいの自治体が助成をしているかどうか調べてみることをおすすめします。ワクチンの種類や助成金額については自治体ごとに異なります。

 

■まとめ

 帯状疱疹は誰でもなる可能性のある病気です。当社でも帯状疱疹にかかったことがあるか聞いてみると年齢関係なく経験がある方が意外と多いなと感じました。もし、帯状疱疹かも?と少しでも思ったら早めに受診しましょう。

出典:厚生労働省 帯状疱疹ワクチン ファクトシート
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000184909.pdf

 


 

■ 執筆 ■
竹内 敦子
たけうち あつこ

株式会社Central Medience
薬事センター管理薬剤師

昭和55年に薬剤師免許を取得。
その後、医学部臨床病理学で生化学研究室勤務。
後、消化器内科学にて肝炎ウイルスの遺伝子解析、がん腫瘍マーカーなどの研究に携わる。
現在は、株式会社Central Medienceの薬事センターにて
専属薬剤師として活躍している。

 

株式会社Central Medience

代表者:代表取締役 中川隆太郎
所在地:〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-10-1 虎ノ門ツインビルディング EAST棟8階
事業内容:メディカルサポート、メディカルキャリア、医療経営等のソリューション提供 他
公式HP:https://centralmedience.com/ 


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