第57回東京都公園協会賞 受賞作の決定について
最優秀賞は「近接する公園の連携整備計画についての研究-雑司が谷の7つの公園を対象として-」が受賞
このたび、第57回東京都公園協会賞について、次のとおり入賞作品13点が決定したのでお知らせ致します。
今回は、27点の応募があり、このうち、周辺住民の「公園の使い分け」の視点から近隣の公園の再整備を提案した作品が最優秀賞を受賞しました。
【東京都公園協会賞とは】
東京都公園協会賞は、東京市の公園課長であり当協会の2代目理事長である(故)井下清氏の寄付を基金として、1964年(昭和39年)に制定されました。1965年4月に第1回贈呈式が行われて以来、毎年実施してきました。
東京を緑豊かな都市にするため、「緑と水」の普及啓発等に参加・貢献した個人または団体を対象に、「技術」「論文」「実施記録及び報告」「ボランティア・社会貢献活動」の4部門に分けて作品を公募し、優れた作品を表彰しています。
入賞者および入賞作品
※肩書きは令和4年3月31日現在
1 最優秀賞 1点
≪論文部門≫
(1) 安本 萌恵 (日本女子大学 家政学部 住居学科 建築デザイン専攻)
「近接する公園の連携整備計画についての研究―雑司が谷の7つの公園を対象として―」
木造密集地域にある雑司が谷の7つの公園を研究対象として、現地や公園利用者の丹念な調査から住民の公園の利用実態を分析。周辺住民の「公園の使い分け」の視点から近隣の公園の再整備を提案した有意義な研究である。課題となっている都市公園の配置や機能の再編等を考えるうえで参考となる研究として高く評価できる。
2 優秀賞 3点
≪論文部門≫
(1)石綿 優大郎 (千葉大学 園芸学部 緑地環境学科)
「旧芝離宮恩賜庭園を観賞する人と範囲の変遷に関する研究」
旧芝離宮恩賜庭園の歴史的な変容経緯を文献等から調査するとともに、高層ビルに囲まれた文化財庭園における外部からの観賞に着目した点は有意な研究として評価される。周辺建築物等から観賞する人の規模を明らかにしたことは意義深い。
≪実施記録及び報告部門≫
(1)インクルーシブ・プレイグラウンド研究会 (代表 早貸 秀樹)
「インクルーシブ・プレイグラウンド整備及び利用実証実験に関する報告」
都立シンボルプロムナード公園に遊具を設置し、実証実験を行った記録。インクルーシブな社会の実現に向け、子どもの遊びを通じた、公園での取り組みの有効性の普及に寄与する記録である。
≪ボランティア・社会貢献活動部門≫
(1)善福寺公園 植物勉強会 (代表 佐藤 康子)
「善福寺公園(杉並区)でボランティアが植生調査に基づいた生物多様性に配慮した3年間の活動」
善福寺公園内の3か所の環境別復元地において、自生種の移植や選択的除去など、丁寧な希少種の保護復元活動を行った記録。活動を紹介する看板掲示をきめ細やかに行うなど、来園者への普及啓発を行っている点が評価できる。
3 奨励賞 9点
≪技術部門≫
(1)石川 里桜 (千葉大学大学院 園芸学研究科)
「水を訓む―河川とボーダーレスな“親水公園”のデザイン提案―」
≪論文部門≫
(1)韓 煜明(かん ゆうめい) (中央大学 理学部 人間総合理工学科)
「コロナ時代における都市崖線公園緑地の空間的特性と利用に関する基礎的研究~新宿区立おとめ山公園を対象として~」
(2) 中島 深太朗 (東京工業大学 環境・社会理工学院 土木・環境工学系 都市・環境学コース)
「公園の設計・運営をめぐる井下清の理念と実践―復興小公園を中心に―」
(3) 池田 龍仁 (千葉大学 園芸学部 緑地環境学科)
「都市公園における利用者の滞留空間の選択に関する研究―猿江恩賜公園を例に―」
≪実施記録及び報告部門≫
(1)六義園ガイド倶楽部 (代表 加納 達信)
「六義園の自然 植物・樹木編」
(2)(株)One Team (代表 伊藤 仁)
「「赤坂農園」活動報告 ~屋上緑化から、野菜を年4作収穫できる社員参加の企業農園へ~」
≪ボランティア・社会貢献活動部門≫
(1)南沢水辺公園のなかまたち
「公園をみんなでつくり続けて16年」
(2)桜ケ丘公園雑木林ボランティア
「皆伐更新による雑木林管理」
(3)エコシステムアカデミー水元 (代表 板倉 完次)
「企業が地域協働で取り組む「自然と産業のコラボレーション」の普及啓発に寄与するCSR活動~森のめぐみの体験学習~」
緑と水の市民カレッジについて
・緑と水の市民カレッジ講座
緑と水に関する知識が学べる講座を実施し、多くの方々にご参加いただいています。
講座はカレッジ講座教室のほか東京都内の公園や緑地、河川などのフィールドでも行っています。
https://www.tokyo-park.or.jp/college/
・みどりの図書館東京グリーンアーカイブス
動植物や環境、公園、庭園、都市計画等に関する図書、雑誌だけでなく、東京を中心とした公園に関する貴重な古写真、図面などを所蔵している緑の専門図書館です。
窓口では、図書、資料探しのお手伝いをするレファレンスサービスや資料複写(有料)、図面資料等のデータ貸出を行っています。
その他所蔵している貴重な資料の一部を特別公開する所蔵資料紹介コーナーを設置しています。
また、インターネット上から約13万点の資料を検索することができます。
https://www.tokyo-park.or.jp/college/archives/index.html
E-mail : green-archives@tokyo-park.or.jp
・HIBIYA PARK BIZ
公園の中のマイルームとして、ワーク&スタディにご利用ください。緑と水の市民カレッジ開館時間内にご利用いただけます。
・カウンターテーブル席(電源あり)5席
・ソファ席3席
※現在、新型コロナウイルス感染予防のため、座席数を減らしています。
https://www.tokyo-park.or.jp/college/green/index.html
◆交通案内
【開館時間】
9時~17時
【休館日】
日曜・祝日・年末年始
(12月29日~1月3日)
【住所】
千代田区日比谷公園1-5
【交通】
・東京メトロ丸ノ内線・千代田線・日比谷線・霞ケ関駅下車 B2・C1出口徒歩3分
・都営地下鉄三田線内幸町駅下車 徒歩5分
・JR山手線有楽町駅下車 徒歩15分
【入館料】
無料
【問い合わせ先】
緑と水の市民カレッジ事務局
電話:03-5532-1306