規格外の養殖用マダイ稚魚を使用した「近大の鯛だし」を発売 鯛だしを使用した「近大マダイのひつまぶし」を期間限定で提供
近畿大学(大阪府東大阪市)と近畿大学発ベンチャー企業の株式会社アーマリン近大(和歌山県白浜町)は、養殖用稚魚の生産を行う過程で発生する規格外稚魚の有効活用の第一弾として、鯛節を出汁用に荒く砕いた「近大の鯛だし」を開発し、令和6年(2024年)4月15日(月)から業務用商品として販売します。
また、養殖魚専門料理店「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」のランチメニューとして、「近大の鯛だし」を使用した「近大マダイのひつまぶし」を期間限定で提供します。料理を通じて環境に配慮した持続可能な取り組みを広く認知してもらい、鯛だしの魅力を発信します。
【本件のポイント】
●養殖用稚魚の生産過程で発生する規格外の稚魚を有効活用した「鯛だし」を商品化
●未利用資源のアップサイクルにより、環境に配慮した持続可能な取り組みを推進
●高品質な鯛だしの魅力を直営店舗でのメニュー提供を通じて発信
【本件の内容】
近畿大学及びアーマリン近大は、完全養殖技術で生産した養殖用人工種苗(稚魚)を全国の養殖業者へ販売しています。完全養殖は、天然の稚魚を捕獲して育てる従来の養殖と比べて、天然資源への影響が小さいのが特徴で、マダイをはじめクロマグロ、シマアジなど複数の魚種を生産しています。
その中でも日本におけるマダイ養殖では、人工種苗を使った完全養殖がほぼ100%となっています。マダイ種苗は、養殖業界全体で年間5,000~6,000万尾程度流通し、そのうち約25~30%を近畿大学が独自に選抜育種※して供給しています。その種苗生産の過程では、養殖用には適さない規格外の稚魚(成長が遅い、体型がいびつ等)が一定数発生し、今までは全て未利用のまま処分されており、課題となっていました。
そこで、種苗生産の過程で発生する規格外の稚魚を有効活用するため、「近大の鯛だし」を業務用として商品化しました。原料となるマダイ稚魚を燻しながら乾かした後に粗く砕いたもので、煮干しよりも出汁の出が早いのが特徴です。数分間煮沸して、濾した出汁の味わいは、あっさりとしながらもコクがあり、色味は濃い黄金色です。まず、業務用商品として先行販売し、今後の一般販売への展開を目指して製品の改善を図ります。
また、鯛出汁の味わいを知ってもらうことを目的として、直営の養殖魚専門料理店にて期間限定メニュー「近大の鯛だしをつかった 近大マダイのひつまぶし」を提供します。漬けと炙りの2種類の近大マダイがのったお重で、そのまま味わっていただいた後に、「近大の鯛だし」でお茶漬けを楽しむことができます。
今後は、直営店舗以外で「近大の鯛だし」使用の推進を図ると共に新たな商品開発も進め、養殖用稚魚の生産過程で発生する未利用資源の有効活用に取り組みます。
※優れた形質をもつ稚魚を選んで育て、その中からさらに優れたものを選ぶことを繰り返して優良品種を作り出す方法で、成長面で天然魚よりはるかに優れた「近大マダイ」(商標登録済)が誕生しています。
【販売概要】
品名 :近大の鯛だし 800g(業務用)
販売開始:令和6年(2024年)4月15日(月)
価格 :2,700円(税込)
製造者 :山長商店株式会社(大阪府大阪市中央区日本橋2-3-1)
販売窓口:株式会社アーマリン近大 商品営業部 担当:田淵
TEL(06)4307-3106 E-mail:amkosaka@a-marine.co.jp
- 店舗での提供
提供期間:令和6年(2024年)4月18日(木)~4月30日(火)
※ ランチのみ提供
提供店舗:養殖魚専門料理店「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」
大阪店、銀座店
※「近畿大学水産研究所はなれ グランスタ東京店」での提供はありません。
メニュー:「近大の鯛だしをつかった 近大マダイのひつまぶし」 2,200円(税込)
お問合せ:近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所
大阪店 TEL(06)6485-7103
銀座店 TEL(03)6228-5863
【店舗概要】
店名 :近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所 大阪店
住所 :大阪府大阪市北区大深町3番1号 グランフロント大阪北館6階
営業時間:ランチ 11:00~15:00(L.O.14:00)
ディナー 17:00~23:00(L.O.22:00)
※定休日はグランフロント大阪に準ずる
店名:近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所 銀座店
住所:東京都中央区銀座6丁目2番先 東京高速道路山下ビル2階(銀座コリドー街)
営業時間:ランチ 11:30~15:00(L.O.14:00)
ディナー 17:00~23:00(L.O.22:00)
日・祝のみ、ディナー 17:00~22:00(L.O.21:00)
※不定休、年末年始は休業
【関連リンク】
近畿大学水産研究所
http://kindaifish.com/