旬の“牡蠣料理”ランキング、第一位は…?タウリンが免疫をサポート!
人気料理家が考案! 冬のほくほく♪ シン・牡蠣レシピ
アミノ酸の一種であるタウリンや、亜鉛・鉄などのミネラル、ビタミンB1・B2・B12などのビタミン群、グリコーゲンなどを豊富に含んでいる牡蠣。実は11月は真牡蠣の旬でもあり、宴会シーズンに向けてのご馳走としても人気の食材の一つ。
2023年11月に日本全国の20代~60代の男女1000人を対象に「好きな牡蠣の食べ方」を聞いたところ、圧倒的な第1位は「フライ」が524人、次いで「生牡蠣」が296人、グラタン(205人)、炊き込みご飯(202人)、クラムチャウダー(161人)がトップ5でした。
【調査概要】
調査名称:あなたの好きな牡蠣の食べ方は?
調査機関:Freeasy 調査対象:全国の 20 代~40 代の男女 1000 人(年齢・性別 均等割付)
調査方法: Web アンケート 調査日:2023 年 11 月14日
いちだんと寒さを感じるこの時期、風邪やインフルエンザ感染のリスクも気になります。旬の牡蠣料理をより美味しく、より栄養効果をアップさせる調理法でいただきたいものですよね。
人気料理家で管理栄養士でもあるShieさんに、牡蠣をおいしく加熱調理し、より免疫効果を高めてくれる特製レシピを伺います。
【監修者プロフィール】
Shie先生 管理栄養士、菓子・料理研究家。大手食品メーカー研究員を経て、独立後もサラダ・惣菜・調味料等の商品開発、商品価値を活かしたレシピ開発、美味しさの数値化等に従事。1000以上のレシピを手掛け、ヘルスケアアプリ部門ダウンロード1位取得のヘルスケアベンチャーにて管理栄養士監修のレシピ動画立上げと事業責任者として従事。
ル・コルドンブルー グランディプロム(料理・菓子)取得。ワインエキスパート、離乳食アドバイザー等、その他の資格を保持。
2021年9月に独立後、レシピや商品開発、開発コンサル、コラム執筆、セミナー講師、フードコーディネート等に加え、東京港区にて料理・菓子教室主宰、オーダーメイドスイーツの受注販売等も行う。著書「オートミール健康レシピ」がベストセラーに。
https://shielabo.com/
「ノロウイルスのリスクもあることから牡蠣の生食を避ける人もいそうですが、感染症の流行するこの季節、タウリン、亜鉛、ビタミンB群といった免疫機能に有効と言われる栄養素を豊富に含む牡蠣は、上手に調理して感染症対策に取り入れたい食品です。
調理の工夫で、より免疫機能に効果的なとり方が可能です。ぜひ、試してみてください。」(Shie先生)
■牡蠣のこっくり味噌トマトグラタン
牡蠣を使った冬に食べたいグラタン。お子様など、牡蠣が苦手な方でも食べやすい甘酸っぱさを感じるトマト仕立てです。味噌の隠し味が牡蠣との相性抜群。牡蠣のうまみをソースにうつすように煮込んでこっくり仕上げます。牡蠣の栄養に加え、トマト、ほうれん草、味噌やチーズも免疫機能を高めるのに役立ちます。
栄養のポイント
・牡蠣のたんぱく質、タウリン、亜鉛などは免疫機能の向上に有用です。
・トマトに含まれるリコピンには抗酸化作用があり、活性酸素を除去し健康な身体づくりに役立ちます。
・ほうれん草に含まれるビタミンAは、菌やウイルスの侵入を防いでくれる、喉や鼻の粘膜強化に働きます。また、このリコピンやビタミンAは 油と相性がよく、一緒にとることで吸収率が高まると言われています。
・味噌やチーズの発酵食品で腸内環境をととのえ免疫機能を向上させます。
【材料】(2人分)
・牡蠣(むき身・加熱用) 200g(10個程度)
・ほうれん草 100g
・玉ねぎ 1/2個
・バター 2かけ(20g)
・すりおろしにんにく 小さじ1
・薄力粉 適量
・(A)トマト水煮缶 1缶(400g)
・(A)砂糖 大さじ1と1/2
・(A)みそ 小さじ2
・こしょう 少々
・ピザ用チーズ 50g
【作り方】
①ほうれん草は茹でて冷水にとり、水気を絞り4cm幅に切る。玉ねぎは薄くスライスする。
②牡蠣は3%ほどの塩水(分量外・水300mlに塩小さじ1と1/2杯)の中でやさしくふり洗いしてから水洗いし、ペーパーで抑え水気をよくとる。
③フライパンにバターを熱し、玉ねぎを中火で茶色く色づいてくるまで炒める。牡蠣に薄力粉をまぶしてから加え、全面焼き色がついたら(A)を加え混ぜ、ソースに牡蠣の味がなじむまで混ぜながら煮詰め、こしょうで味をととのえる。
※牡蠣、チーズにも塩気があるのでここで塩は加えません。
④ほうれん草を加えさっと混ぜ、耐熱皿に入れ、ピザ用チーズをかけたらトースター(1000~1200W)やオーブン(250℃)で10分程度、チーズが香ばしく色づくまで焼く。
■“シンバイオティクス”な牡蠣の純豆腐(スンドゥブ)
冬に食べたい韓国鍋。牡蠣、キムチ、ごぼう等を使用した身体の温まる純豆腐です。
唐辛子粉を入れて炒めて作るのが本来ですが、入手しやすく、唐辛子が入っている調味料を使うことで、簡単に作れるようアレンジしています。
シンバイオティクスで腸内環境をととのえ、腸管免疫を強化しましょう。
栄養のポイント
・牡蠣のたんぱく質、タウリン、亜鉛などは免疫機能の向上に有用です。
・発酵食品であるキムチは、腸内環境をととのえ、腸管免疫を強化してくれる「プロバイオティクス」な食品。非発酵のキムチではなく、「熟成発酵」などと発酵の文字が書いてある発酵キムチを選ぶと良いでしょう。
・ごぼうは食物繊維が豊富。腸内の善玉菌のエサとなり善玉菌を増やしてくれる働きをもつ「プレバイオティクス」。こちらも腸管免疫強化に働きます。
プロバイオティクスとプレバイオティクス、両方を組み合わせて相乗的に腸に働きかけることをシンバイオティクスと呼びます。
・にらに含まれるビタミンCは、ウイルスや細菌と戦う白血球に必要な栄養素。牡蠣に含まれる亜鉛や鉄の吸収率も高めてくれます。
【材料】(2人分)
・豆腐(おぼろ又は絹ごし) 1丁
・牡蠣 6個(120g)
・豚ばら肉(切りおとし)80g
・白菜キムチ 60g
・ごぼう 1/2本
・にら 4本
・卵 2個
・(A)ごま油 大さじ1
・(A)コチュジャン 大さじ2
・(A)すりおろしにんにく 小さじ1
・(A)鶏がらスープの素 小さじ1
・水 300ml
・一味唐辛子 お好みで
【作り方】
①牡蠣は3%ほどの塩水(分量外・水300mlに塩小さじ1と1/2杯)の中でやさしくふり洗いしてから水洗いし、水気をきる。ごぼうはささがきにする。にらは4㎝幅にカットする
※ごぼうのあくぬきは、ポリフェノールも風味も抜けてしまう為、今回は行いません。
② 鍋にAを入れ混ぜたら、豚肉、ごぼう、キムチを加え、中火で炒め、牡蠣を加えさっと炒める。水を加え、豆腐をスプーンですくって入れ、にらも加える。
※炒めることで辛みを強め酸味をとばします。
③蓋をして加熱し、沸騰したら弱火にし5~10分程加熱する。全ての具材に火が通ったら、卵を割り入れる。お好みで一味唐辛子を加える。
■牡蠣と舞茸のレモンワイン蒸し
牡蠣、舞茸を使った、簡単に出来るワイン蒸しです。舞茸できのこのうま味成分も加わるだけでなく、ビタミンDや食物繊維も補給。お好みでレモンを絞りますが、レモンも牡蠣の栄養素を効率的にとることが出来る秘訣です。
蒸し汁に溶けだした牡蠣の水溶性の栄養素もとるべく、汁はバケットにつけていただきます。
【材料】(2人分)
牡蠣 200g(10個)
舞茸 1袋
にんにく 1片
オリーブ油 大さじ1
白ワイン 大さじ2
塩・こしょう 少々
レモン 1/2個
パセリ(みじん切り) 少々
バケット お好みで
【作り方】
①牡蠣は3%ほどの塩水(分量外・水300mlに塩小さじ1と1/2杯)の中でやさしくふり洗いしてから水洗いし、水気をきる。舞茸は手でほぐす。にんにくは薄切りにする。レモンはくし型切りにする。
②フライパンにオリーブ油とにんにくを弱火で熱し、香りが出たら舞茸、牡蠣を加え中火でさっと炒める。
③蓋をして3分蒸し、塩・こしょうで味をととのえ、レモンをそえ、お好みでみじん切りのパセリを散らす。
【ポイント】
・牡蠣のたんぱく質、タウリン、亜鉛などは免疫機能の向上に有用です。
・舞茸に含まれるビタミンDは、免疫細胞の活性化や機能調整に働きます。
きのこ類はビタミンDが多いことで知られますが、中でも舞茸は、きのこの中でも多く、しめじの約10倍、えのきの約5倍、エリンギの約4倍です。
食物繊維も豊富なので、腸内環境をととのえ、免疫力強化にも役立ちます。
・レモンに含まれるビタミンCは、牡蠣に含まれる亜鉛や鉄の吸収率をUPします。