世界初のガラスつづら折り構造の 「テクノプラザIV」が完成
豊洲キャンパスで多種多様な機器を共用利用
芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田純)は、最先端の機器を利用できる共通機器・ものづくりセンターの一つとして豊洲キャンパスにテクノプラザIVを新たに整備しました。
共通機器・ものづくりセンターでは、最先端機器から汎用機器に至るまで多種多様な76機器を備えており、本学の学生および教職員が共用でそれらの機器を使用しています。このテクノプラザIVの整備にあたっては、本学建築学科・山代悟教授と、ビルディングランドスケープが意匠設計を担当しました。
特徴的なガラス構造の建築を設計するにあたり、東京大学大学院新領域創成科学研究科・佐藤淳准教授に構造設計の協力を依頼し、世界初の構造体となるガラスつづら折り構造「GLCウォール(Glass LVL composite wall)」を開発・採用しました。GLCウォールは、幅1,000mm、高さ450mmほどの倍強度ガラスを溝彫した木(LVL)のブロックで接合し、一段ごとにつづら折りの位相をずらすことで、壁の自重や地震力を各要素の中でやりとりしながら床まで伝えています。木のブロックには角度を違えたガラスを差し込む際に加工しやすく、品質のバラつきがなく強度が確保できる木材のLVLを使用しています。照明は東京駅丸の内駅舎など国内外で活躍する照明デザイン会社LPAが担当。天井を間接照明で照らし、スポットライトをGLCウォールに当てることで、全体を柔らかく輝かせつつ、GLCウォールが際立つ計画としました。床に映し出される影の重なりや木ブロックの浮遊感が魅力となっています。
このような先進的な構造を持つ施設を学生たちが間近に感じて刺激を受けつつ、研究活動をより活発化させていくことを期待しています。
テクノプラザIV概要
建築設計監理:山代悟、ビルディングランドスケープ
構造設計 :佐藤淳構造設計事務所
照明設計 :LPA
施工 :戸田建設株式会社
延床面積 :150m2
芝浦工業大学とは
工学部/システム理工学部/デザイン工学部/建築学部/大学院理工学研究科
https://www.shibaura-it.ac.jp/
理工系大学として日本屈指の学生海外派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の大学です。東京都(豊洲)と埼玉県(大宮)に2つのキャンパス、4学部1研究科を有し、約9,500人の学生と約300人の専任教員が所属。2024年には工学部が学科制から課程制に移行し、従来の教育の在り方を根本から変えていきます。創立100周年を迎える2027年にはアジア工科系大学トップ10を目指し、教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。