日本初のプリマドンナ・三浦環の生涯、世界に先駆けてオペラ化

脚本家の大石みちこさんによるノンフィクション『奇跡のプリマ・ドンナ オペラ歌手・三浦環の「声」を求めて』が原作

公益財団法人日本オペラ振興会(藤原歌劇団、日本オペラ協会)は、10月29日に都内で会見を開き、2025/26シーズンのラインナップのひとつとして、新作オペラ〈奇跡のプリマ・ドンナ~オペラ歌手・三浦環の「声」を求めて〉の世界初演を発表いたしました。

原作は、株式会社アップルシード・エージェンシーの契約作家である脚本家・大石みちこさんによる同名の評伝で、2022年10月4日にKADOKAWAから発売。オペラや音楽の愛好家を中心に、重厚なノンフィクションとして好評を博している作品です。

日本人初めてのプリマ・ドンナとして国際的な名声を博した三浦環は、プッチーニも絶賛したオペラ〈蝶々夫人〉を世界各国で2000回演じました。世界に先駆けて上演される新作オペラ〈奇跡のプリマ・ドンナ ~歌手・三浦環の「声」を求めて〉が上演される2026年は、没後80年に当たります。

原作紹介

『奇跡のプリマ・ドンナ オペラ歌手・三浦環の「声」を求めて』
(KADOKAWA、2022年10月4日発売)

明治から昭和期に「声」ひとつでプリマ・ドンナの階段を駆け上がった三浦環(1884~1946)。本人直筆の手紙を含む膨大な資料から、その人間像とドラマを流麗な筆致でつづった、伝記ノンフィクション。

背景

このオペラは、大石みちこさんがノンフィクションを執筆中に、三浦環ゆかりの人物として、日本オペラ協会総監督の郡愛子さんを取材したことがきっかけで誕生しました。脚本も担当する大石さんは、現代において、三浦環の生涯をオペラ作品にすることは、4つの意義があるといいます。

それは、三浦環が、第一に女性の社会進出の先駆者であること、第二に戦争の時代を生きたこと、第三にオペラ、歌唱を通じて海外と日本の文化を融合させたこと、第四に生涯を通じ「声」を追求したことです。「環が伝えたかったのは物理的な『声』ばかりではなく、心から発せられる『声』も伝えたかったのだと考えています」と語る大石さんは、環と観客のみなさんの心の声が響き合うオペラを作りたいと決意を述べました。

(日本オペラ振興会会見 左より:三浦環役の相樂和子さん、佐藤美枝子さん、大石みちこさん、郡愛子さん)
中央:ゆかりの品を持つ大石みちこさん

公演概要

日本オペラ協会公演 日本オペラシリーズNo.88
大石みちこ原作・脚本/渡辺俊幸作曲
「奇跡のプリマ・ドンナ ~オペラ歌手・三浦環の「声」を求めて〜」
オペラ全2幕
新作・世界初演
2026年3月7日(土)・8日(日) 新宿文化センター 大ホール
指揮:田中祐子 演出:岩田達宗
出演:佐藤美枝子、相樂和子(以上三浦環) 他
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
https://www.jof.or.jp/

大石みちこさん プロフィール

東京生まれ。東京藝術大学美術学部卒業。会社勤務を経て2005年、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻脚本領域入学、2007年同修了。2023 年 4月より東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻教授。主な脚本執筆作品に映画『東南角部屋二階の女』(池田千尋監督)、映画『ゲゲゲの女房』(鈴木卓爾監督)、映画『ドライブイン蒲生』(たむらまさき監督)、アニメーション『ヒバクシャからの手紙―貴女へ―』(いまばやしゆか監督)、NHKスペシャル『星影のワルツ』、NHK・FMシアター『口ずさんでシャンソン』等がある。映画『ライク・サムワン・イン・ラブ(アッバス・キアロスタミ監督)』では日本語台詞監修をつとめた。著書に『奇跡のプリマ・ドンナ ~三浦環の「声」を求めて~』(KADOKAWA)がある。

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