【ダイキン】オクシアル社へ出資しグローバルでEV向け電池材料の用途開発を加速

CVC活動において初の化学系スタートアップへの出資

ダイキン工業株式会社は、このたびルクセンブルクのスタートアップ企業であるOCSiAl S.A.(以下オクシアル社)の第三者割当増資を引き受け、出資しました。

オクシアル社は世界最大の単層カーボンナノチューブの生産メーカーで、企業価値約20億米ドルのユニコーン企業です。当社化学事業部は、フッ素化学事業におけるリチウムイオン電池材料の用途開発や複合材料の素材開発で、オクシアル社との協業を2018年より進めてきました。

単層カーボンナノチューブは、既存の工業材料と組み合わせることで、より優れた機能を備えた新素材を創り出す添加剤として期待されています。例えば、単層カーボンナノチューブの電気伝導率の高さを生かし、リチウムイオン電池の電気容量や出力アップに貢献します。

当社は、戦略経営計画FUSION25において、フッ素材料を中心とした商品の用途開発による市場創造を掲げています。顧客やスタートアップなどパートナー企業との共同開発を通じて、半導体・自動車・電池・情報通信などの成長市場への提案力を強化し、新たな価値の創出に取り組んでいます。本出資により、オクシアル社との連携をより強固にし、EV向け電池材料などの新商品開発やグローバルでの用途開発を加速します。

当社は、新たな技術開発や高度なソリューション提供のため、2019年11月にスタートアップ企業との協業を推進する組織「テクノロジー・イノベーションセンター CVC室」を設立しました。2024年までの5年間で110億円の出資枠を設け、これまで10社以上に30億円を超える出資をしてきました。今回のオクシアル社への出資は初めての化学企業への出資です。今後もグローバルで様々な分野の新たなパートナーと強固な関係を構築し、オープンイノベーションの取り組みを加速します。

【オクシアル社について】

ルクセンブルクに本社を置く、世界最大の単層カーボンナノチューブメーカーです。アメリカ、中国(深圳・上海・香港)、ロシア、インド、日本、韓国、ヨーロッパなどに拠点を持ち、420人以上の従業員が世界で働いています。現在の年間生産能力は80トンで、全世界の単層カーボンナノチューブ生産量の97%を占めています。

会社名:OCSiAl S.A.
代表者:Konstantin Notman, CEO of OCSiAl Group
所在地:1 rue de la Poudrerie L 3364 Leudelange, Luxembourg
設 立:2012年3月
連絡先:press@ocsial.com

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