近畿大学工業高等専門学校 インキュベーション施設の開所式を実施「近大高専起業家工房」で地域と連携し、起業を支援
近畿大学工業高等専門学校(三重県名張市)は、令和5年(2023年)11月10日(金)に、文部科学省の「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」を受けて開設するインキュベーション(人材育成、起業支援)施設「近大高専起業家工房」の開所式を行います。名張市長や名張商工会議所会頭らにもお越しいただき、地域社会との連携を重視した実践的な教育に向けてスタートを切ります。
【本件のポイント】
●文部科学省「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」を受け、インキュベーション施設「近大高専起業家工房」を開設
●起業に役立つICTを用いたものづくりに対応できる最新の機器を整備
●学生だけでなく、卒業生や地域の方々も集えるミーティングスペースで、地域連携をより強化
【本件の背景】
近年注目を集めるスタートアップ人材育成は、日本の経済成長を促進し社会的課題を解決していくために不可欠であり、特に若い人材への支援が重要であると言われています。高等専門学校での教育で培われる「高い技術力、社会貢献へのモチベーション、自由な発想力」はスタートアップ人材育成への優位性が高く、実際に起業する例が出てきていることなどを背景に、文部科学省は令和5年(2023年)1月から「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」の公募を開始しました。この事業は、自由な発想で起業を含めたさまざまな活動にチャレンジできる施設の整備や関連する取り組みを支援することで、高専生の活動を後押しし、それぞれが培う技術を地域の社会課題解決や活性化につなげていくことが目的とされています。本校も公募に参加し、インキュベーション施設「近大高専起業家工房」の開設を含む「地域連携を考慮した近大高専起業支援プログラム」が採択されました。
【本件の内容】
本校は創造力あふれる技術者の養成をめざして実社会に役立つ教養と専門的知識の育成に努めていますが、大手企業、地元企業への就職が増える一方で、自ら発想し起業する学生は依然として少ない現状があります。これから始動する「地域連携を考慮した近大高専起業支援プログラム」では、「三重県高等教育機関魅力向上支援補助事業」を受けて平成27年(2015年)に開所した「近大高専ものづくり工房」を、「近大高専起業家工房」へと発展・整備し、学生の活動をより一層後押しできるようにします。
これまで、工房の利用は機械システムコースの学生が中心で、用途も機械工作などに限られていましたが、新設する施設は全コースの学生に開放します。また、卒業生や地元企業の方々にお越しいただき、学生がさまざまな人に相談できるミーティングスペースの役割を備えることで、地域と連携した活動・事業で利用するとともに、地域活性化への貢献をめざします。
また、大型スキャナなどのソフトウェア試作設備、仮想空間を試作できる3Dレーザスキャニングシステムやモーショントラッキングシステム、ハードウェア試作設備として3Dモデリングマシンや3Dプリンタ、UVプリンタなど、起業に役立つICTを用いたものづくりに対応できる新たな機器も調達しました。インキュベーション施設に適した環境を整備するとともに、授業や実験、卒業研究、技術系の部活動のほか、放課後等の自主的なものづくりに取り組める場として活用します。
なお開所式では、名張市長 北川裕之氏と名張商工会議所会頭 亀井喜久雄氏より祝辞をいただき、代表学生と共にテープカットを行う予定です。また、式典後には工房に導入された機器の実演見学も実施します。
【開所式概要】
日時 :令和5年(2023年)11月10日(金)10:00~11:00
場所 :近畿大学工業高等専門学校 近大高専起業家工房(高専会館内)
(三重県名張市春日丘7-1、
近鉄大阪線「名張駅」からバスにて約8分「近大高専前」下車)
出席予定:名張市長 北川裕之 氏
名張商工会議所 会頭 亀井喜久雄 氏
名張市民産学金連合推進協議会
近畿大学工業高等専門学校 校長 齊藤公博
近畿大学工業高等専門学校 校長補佐 鈴木隆
近畿大学工業高等専門学校 校長補佐 政清史晃
近畿大学工業高等専門学校 事務部長 横山良次
【関連リンク】
近畿大学工業高等専門学校
https://www.ktc.ac.jp/