Z世代のスケボー金メダリストと中年カメラマンが真夏の渋谷を駆け巡る小説『夜と跳ぶ』発売

デビュー10周年を迎える額賀澪の最新刊

額賀澪著『夜と跳ぶ』

株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2024年7月19日に『夜と跳ぶ』(額賀澪 著/税込1,870円)を発売しました。本書は、『タスキメシ』や『競歩王』など、独特な視点で描くスポーツ青春小説に定評がある作家・額賀澪が、スケートボードの魅力を描くことに挑戦した意欲作です。ストリートスケーターの聖地である渋谷を舞台に、スケートボードの「消えた金メダリスト」である少年と、仕事も私生活も崖っぷちの中年カメラマンが、ぶつかりながらも絆を深めていく姿を描いた小説で、著者のデビュー10周年を飾る節目の作品となりました。

ボーダーに魅せられた「フィルマー」の目で描かれる物語

本作は、ボーダーではなく「フィルマー」から見たスケートボードの世界を描く、新感覚のスポーツ青春小説です。フィルマーとは、ボーダーの専属カメラマンで、スケートボードで並走や追走しながら被写体の滑りを撮影します。物語は、不祥事により謹慎中の中年スポーツカメラマン・与野丈太郎が、東京五輪スケートボード金メダリストの少年・大和エイジと、夏の夜の渋谷で遭遇することから始まります。表舞台から消え、次の五輪を目指そうともしないエイジにイラ立ちながらも、その滑りに魅了された与野は、彼のフィルマーを引き受けました。著者は、与野の心の動きや目線を丁寧に描くことで、ジャンプや回転など、エイジのハイレベルなトリックを紙上で表現。衝突を繰り返しながら最高のトリックを追い求める2人の、関係性の変化も楽しめます。彼らの滑走スポットや、物語の横軸として描かれる連続強盗事件や通り魔事件など奇妙なトラブルが発生する現場は、実際の渋谷の街がモデルになっており、リアルなストリート文化も味わうことができる作品です。

【もくじ】
第一話:渋谷ヒカリテラス16
第二話:宇田川プーケットナイト99
第三話:渋谷駅東口ボードスライド
第四話:井の頭線01チェイサー
第五話:トップ・オブ・コンコルド24

「読めばスケボーの見方が変わる」

額賀氏はスケートボードについて、以前は「街中で見かける若者の遊び」と認識していたと言います。しかし、競技スポーツとして東京五輪のテレビ報道で流れたアクロバティックな技の数々に魅了され、小説の題材として取材を進めるうちに、「競技でみた光景がスケートボードのほんの一部でしかなかったと気づいた。本書を読む前と後では、競技に打ち込む選手や街中で見かけるボーダーの姿が違ったものに見えるはず」と、本書を執筆した経緯について語っています。

【著者】額賀 澪(ぬかが みお)
1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部卒業。2015年、「ウインドノーツ」(刊行時に『屋上のウインドノーツ』と改題)で第22回松本清張賞、同年、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞する。著書に、『ラベンダーとソプラノ』『さよならクリームソーダ』『拝啓、本が売れません』『弊社は買収されました!』『世界の美しさを思い知れ』『風は山から吹いている』『風に恋う』『競歩王』『鳥人王』『沖晴くんの涙を殺して』、「タスキメシ」「転職の魔王様」シリーズなど。

著者近影

楽天とストレートエッジが共同プロデュースする初の作品

本書のプロデュースには、楽天グループ株式会社でIP(知的財産権)開発からコンテンツの包括的なプロデュースまでを行うコンテンツレーベル「Rakuten Content Central」(楽天コンテンツセントラル)および、小説家のマネジメント会社でメディアミックス企画も行なう株式会社ストレートエッジも参画しています。2社にとって本書は、コンテンツ展開に取り組む初の小説原作作品です。なお、今冬には第2巻の発売が予定されています。楽天ブックス『夜と跳ぶ』公式サイトでは、作品やプロジェクトの詳細がご覧いただけます。
https://books.rakuten.co.jp/event/book/literature/yorutobu/

【書誌情報】
書名:夜と跳ぶ
著者:額賀澪
発売日:2024年7月19日
ページ数:296ページ
定価:1,870円(税込)
ISBN:978-4-569- 85724-4
判型・製本:四六判並製
発行:株式会社PHP研究所
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85724-4

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