「年のせいにしたくない!」と50代女性が一念発起…
バストの形が変わるのは「年のせい」とあきらめていませんか?
20代の頃は、張りがあり、バストトップの位置も高かったバスト。しかし、年齢を重ねるごとに全体的に下垂し、皮膚もたるんできて……と、悩んでいる人は少なくありません。
人間が重力に逆らって生活している以上、仕方のないことでもあり、加齢が原因であることは間違いありません。だからといって「年のせい」で片づけてしまうのは、あまりに悲しすぎます。
とくに、普段からボディラインの維持に気をつけている人であればなおのこと。ウエストをシェイプし、ヒップアップをしても、バストの加齢だけはどうにも避けられず、人知れず悩んでいるとしたら気の毒でなりません。
今回紹介する田口さん(仮名)もその一人。50代ではありますが、週に2回はジムやプールに通って体を鍛えている意識の高い女性です。田口さんが決断した豊胸術とは? そしてその効果のほどはどうだったのか。紹介していきましょう。
年齢を重ねるごとに、バストが垂れ、肋骨が出てきて……友人との温泉旅行もキャンセル
ストイックな生活でボディラインを維持してきたのに…
ネイルアーティストとして活躍している田口さん。ネイルの世界では先駆け的な存在で、自分のサロンで施術をするだけでなく、カルチャーセンターでは講師となって、新人ネイリストの育成にも尽力しています。
くっきりとした目鼻立ちに細身の体型。これで身長が高ければ、モデルさんにもなれたのでは……と思わせる雰囲気です。
カウンセリングに来られたとき、とても50代とは思えない華やかさに、南クリニックのスタッフも息をのんだほどです。
お話を聞くと、お客様やお弟子さんたちの「憧れの存在」で居続けることを意識しているそうで、ボディケアとスキンケアには常に気をつかってきたそうです。毎週ジムとプールに通い、月に一度はエステ、暴飲暴食は絶対にしないなど、ストイックな生活に驚かされました。
上半身が痩せ、バストトップは下を向き始めた
徹底して「美しさ」への追及を続けてきた田口さんですが、45歳頃から急に上半身が痩せてきて焦り始めたそうです。それまでは「太る」ことへの罪悪感が強かったのですが、突然の「痩せる」という経験。とまどいと不安で、毎日鏡の前で自分の体をチェックするようになりました。
体重そのものは1㎏程度落ちただけでしたが、鏡の前の上半身は明らかに貧相になってきています。特に、バストの形の変化は自身の目にも明らかでした。20代の頃は、つんと上を向いたバストトップが自慢でしたが、今は下を向いたバストトップ。皮膚には張りがなく、シワも寄り始めています。
出産を経験しているとバストが萎む、という話は聞いていましたが、田口さんには出産の経験はありません。それなのにバストが小さくなり、下垂してきていることに大きなショックを受けました。
もう人前で裸にはなれない。精神的な落ち込みも激しくなってきた
今でも、同年代の人と比べれば、プロポーションは抜群によく、旧い友人からも、羨望の眼差しを向けられ続けています。しかし、高校時代の友人と温泉旅行に行く計画があったのですが、自分の体への自信を失った田口さんは、仕事を理由に旅行をキャンセルしてしまいます。
それからは、人前で裸になることが苦痛になり、エステに行くのもやめてしまいました。ジムやプールでも大浴場は使わず、こっそりシャワーを浴びるだけ。急に生活そのものが色あせ、メンタル的な落ち込みも激しくなっていきました。
少しだけでいい、胸を大きくして、自信を取り戻したい
自分らしく生きるための選択
仕事は続けていましたが、プライベートな予定は極力避けるようになった田口さん。自分で自分を分析してみると、バストの形に対するコンプレックスがすべての原因に思えました。
このままでは自分らしく生きられない。
そう、判断した田口さんは南クリニックへの来院を決意したのです。
首からバストにかけて肋骨が浮き出るほど痩せていた
カウンセリングをしてみると、上半身の脂肪がこそげるように落ちてきているのがわかりました。首からバストにかけて痩せて、肋骨が浮き出ています。そのせいで、筋肉は普段のトレーニングなどで、そこそこ保てていたのですが、デコルテの美しさも失われ貧相な印象です。
私たちが加齢で痩せるとき、ほとんどの場合、上半身からです。田口さんはその典型のボディラインをされていました。
また、バストは明らかに下垂が見られ、バストの上半分のボリューム感が失われています。
本人の希望は脂肪注入法でした。シリコンバッグは不自然な形になるのが怖い、ヒアルロン酸は持ちが悪いので避けたいという理由です。
太ももから脂肪を取って、バストへ移植して欲しいとおっしゃいます。しかし、スレンダーな田口さん、脂肪を採取することは可能なのか、検討してみる必要がありました。
痩せ型だけど、どこから脂肪をもってくる?
脂肪採取を2回に分けて行った
仕上がりの目標はカップサイズを上げるよりも、バストの形を若返らせること。バストのアンチエイジングです。
全身をチェックすると、確かに痩せてはいるのですが、ヒップの下部と太ももからは少しずつ脂肪を吸引できそうです。1ヵ所からでは難しく、何度かに分けて脂肪を吸引する必要があることを田口さんに伝えました。
また、もともとのバストがそれほど大きくなかった田口さんの場合、皮膚に余裕がないので、脂肪の注入も2回に分けたほうがきれいな仕上がりになりそうです。
注入した脂肪を無駄にしないために
一度目の施術ではヒップから脂肪を採取してバストへ注入。1ヵ月後に、今度は太ももから採取してバストへと、二段階の豊胸を試みました。
やせ型で、なおかつアンダーバストの横幅が狭い人は、一度にたくさんの脂肪を注入するよりも、田口さんのように数回に分けた脂肪注入がおすすめです。
というのも、狭いスペースにたくさんの脂肪を入れてしまうと、脂肪が壊死する確率が高くなってしまうからです。
脂肪がバスト内で生き続けるには、栄養や酸素が脂肪細胞の1つ1つに届かなければなりません。しかし、脂肪が大きなかたまりになっていると、内側の脂肪細胞にまで栄養が届かず、細胞が壊死してしまうのです。
壊死した細胞は固いしこりとなって、バストの形に影響を与えますし、ときには石灰化を伴い、乳がんと誤診されてしまうこともあります。
せっかく注入した脂肪を無駄にしないためにも、もともとのバストサイズが小さい人には、数回に分けた脂肪注入が向いているのです。
「脂肪注入法+成長再生豊胸」でさらにバストを大きく!
ただし、脂肪採取には全身麻酔が必要になり、術後のダウンタイムもそれなりに覚悟する必要があります。
そこで、近年、南クリニックでおすすめしているのは「脂肪注入法+成長再生豊胸」。脂肪注入法を一度行って、バスト内の脂肪を増やしたあとで、今度は成長再生豊胸によって、脂肪が勝手に増えていくように仕向けるのです。
田口さんは二度の脂肪注入後、20代の頃のバストが蘇ったと喜ばれていますが、今度は「もう少し大きくしたい」と希望されています。そこで、来月から成長再生豊胸にチャレンジする予定です。
バストの悩みを解消しただけでなく、さらに美しいバストへとステップアップして、田口さんの50代はこれまで以上に華やかになるのでは……と、クリニックのスタッフみんなで応援しています。
南クリニック院長:南晴洋
京都第二赤十字病院形成外科勤務、大手美容外科院長を経て1997年 南クリニック開業。創業以来、豊胸に力を入れている。注射で豊胸を行う「成長再生豊胸」を海外の学会でも発表。