好獣性菌を利用した【抗かび性試験JIS L 1921】を運用開始!ペットの健康保護のため “より衛生にこだわった製品” を
― ご依頼・ご質問はニッセンケンまで お気軽にお問合せください ―
犬・猫の皮膚糸状菌としてMicrosporum canis(好獣性菌)は代表的な原因菌種で、感染症全体で見ると、犬が約70%、猫が約99%を占めると言われています。家族同様の大事なペットにとって、厄介な菌種であることは間違いありません。一般財団法人ニッセンケン品質評価センターでは、ペットに“より快適な製品”をお届けできるように、好獣性菌を利用して繊維製品の抗かび性の評価試験を開始しました。試験対象となる繊維製品はペット用の服・マット・おもちゃ・寝具等多岐にわたります。各種お問い合わせを受け付けていますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
【好獣性菌とは】
Microsporum canis は動物における真菌症の原因菌(好獣性菌)であり、日常生活の中に存在します。特にまだ幼かったり、高齢だったり、環境の要因で免疫力が低下してしまった犬・猫は感染しやすい傾向にあります。皮膚糸状菌に感染した場合、毛や皮膚の表面に発症します。
治療方法としては、内服薬として抗真菌薬を、そして抗菌作用のある薬用シャンプーを使用し、陰性となるまでしっかりと対処されます。また皮膚糸状菌の感染性が強いため、生活環境中の抜けた毛を徹底的に除去し、寝具や家具等を洗浄や消毒することが重要です。

【好獣性菌に関する抗かび性試験の概要】
■目的
繊維製品の抗かび性を評価
■対象製品
ペット用の服、マット、おもちゃ、家具の繊維製品等
■試料
6検体、1検体につき0.2g ± 0.03g
■試験方法
試料にかび懸濁液を接種し、接種直後の試験試料3検体のATP量を測定する。接種直後の測定をしない試験試料3検体は25℃±2℃で42±2時間培養
■評価方法
抗かび活性値で評価。試験試料と対象試料ATP量を比較することで、どの程度かびの増殖を抑制されたかを示す値で評価する
Aa=(LogCt-LogC0)-(LogTt-LogT0)
LogC0:対照試料の試験かび接種直後の3検体の生かびATP量の算術平均の常用対数
LogCt:対照試料の42時間培養後の3検体の生かびATP量の算術平均の常用対数
LogT0:抗かび加工布の試験かび接種直後の3検体の生かびATP量の算術平均の常用対数
LogTt:抗かび加工布の42時間培養後の3検体の生かびATP量の算術平均の常用対数
【ニッセンケンは様々な抗かび性試験を実施しています!】
ニッセンケンでは、微生物に関する様々な規格に対応した試験を行っています。
今回ご案内した、好獣性菌を利用してペット用繊維製品の抗かび効果を評価することだけではなく、ペットに関連した様々な製品、プラスチック、ガラス、木竹、また屋内や屋外で使用する繊維製品や、シャンプー、クリームなどの香粧品も試験対象です。JIS Z 2911や他の規格に従ってカビ抵抗性の評価を実施しています。下表はその一例となります。
どのようなことでも結構ですので、ご質問・ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。
■対象製品
・ペットに関連した様々な製品
・プラスチック、ガラス、木竹などの素材
・屋内や屋外で使用する繊維製品
・シャンプー、クリームなどの香粧品
等など
■試験方法
・JIS L 1921 繊維製品の抗かび性試験方法及び抗かび効果(対象は、繊維製品)
・JIS Z 2911 かび抵抗性試験方法(対象は、金属やプラスチック)
・上記JIS規格を応用したオリジナル試験
・既存の規格にこだわることなく、諸条件を細かく設定したオリジナル試験
等など
■試験に使用するかびや菌
・クロコウジカビ
・アオカビ
・クロカビ
・ケトミウム
・トリコデルマ
・白癬菌
・好獣性菌
等など
【抗かび性試験に関する各種情報を提供しています】
JIS L 1921に関するより詳細な資料(PDFファイル/13ページ)は、ニッセンケンコーポレートサイトのコンテンツ【資料ダウンロード】で提供しています。
【本試験に関するお問い合わせ先】
公式ウェブサイトより、最寄りの各事業拠点にお気軽にお問い合わせください。
