東レの医療機器教育VRを開発!コロナ禍でもHotBalloon™治療の適正な教育をVRで提供、普及を加速
株式会社ジョリーグッド(東京都中央区、代表取締役:上路健介、以下 ジョリーグッド)は、東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下 東レ)と共同で発作性心房細動治療を目的としたホットバルーンカテーテルの手技を高精細VR化した「HotBalloon™手技体験VR -HotBalloon™ Ablation: A VR Tour-」を開発しました。
本VRサービスは、VR臨床教育プラットフォーム「オペクラウドVR」を活用し、ホットバルーンカテーテル手技の知見が豊富であり、東レが提供するSATAKE・HotBalloon®カテーテル(※1)のプロクターである獨協医科大学埼玉医療センターの中原志朗准教授の手術をVR化しました。これにより新型コロナウイルス感染拡大の状況下において症例見学が制限される中、症例見学の不足を補い、学習機会を創出することで治療の発展および医療従事者の医療教育と技能向上に貢献してまいります。
※1:SATAKE・HotBalloon®カテーテルについて
今回の手術で使用された、東レ製SATAKE・HotBalloon®カテーテルは、発作性心房細動を対象とした日本で開発された温熱バルーンによるアブレーション用カテーテル。カテーテル先端に取り付けられたバルーンの中の液体を高周波電流で温めて、治療部位である左心房の心筋組織へ熱を伝えます。バルーンが柔軟でサイズも可変ですので、心房細動の主な発生源である肺静脈の入り口にフィットし、円周状にアブレーションすることが可能です。SATAKE・HotBalloon®は東レ株式会社の登録商標です。
■医療の発展を止める未曾有の危機。新たな学びの手段が早急に必要
従来、最新医療機器の使用には、プロクターと呼ばれる認定医師の施設(認定施設)での手技見学などを行っていました。ですが、現在の新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、遠距離の移動などを伴う現行のプロクター制度や運用の維持継続が難しい状況になっています。医療現場では、ポストコロナを見据えた、医師の移動を伴わず、臨床現場での密を避ける見学ツールの開発が早急に必要とされています。
■VRなら距離・時間に制限されず双方向でプロクターからの指導が可能に。
プロクター中原医師が所属する認定施設である獨協医科大学埼玉医療センターにて、360度の臨床体験VRコンテンツを制作。本来であれば認定施設での見学が必要な手技見学を補完する役割を担い、受講者の理解浸透度や学習速度向上に寄与します。またいつでもどこからでも臨床体験が可能なため、2024年から施工される医師の働き方改革下においても、移動や見学人数の制限に縛られずに、よりリアルで効率的な医療教育が可能です。
<コンテンツ例>
■一対多の遠隔臨床実習を提供する「多接続リモートVR臨床システム」
オペクラウドVRの遠隔実習機能「多接続リモートVR臨床システム」(以下 本VRシステム)は、講師と受講者が一箇所に集まることなく、どこからでも治療スタッフの視野を一斉に体験できる次世代型医療教育システムです。受講者らが多数の場合でも、現場の同じ位置に立っているかのようなヴァーチャル実習を一斉に体験でき、講師はタブレット端末の管理アプリでアノテーションすることで、見て欲しいポイントに視野を誘導することができます。また、オンライン会議システムと連携することで、その都度集まることなくリアルなVR臨床実習を実施することができます。
■『VRは若手教育に有用な教育ツールになる』
獨協医科大学埼玉医療センター 准教授 中原志朗先生
「医療技術は日進月歩で以前よりもすごいスピードで進化しており、医学教育が非常に大事になってきている。オンデマンドの二次元映像の教材等も勉強になるが、やはり実際に手術を上手に習熟するには、体験が一番。そういった教育ツールとして、今後VRが、学生・若いドクター・多くの医療スタッフなどに有用な教育ツールになるのではと思っている。VRでしっかりトレーニングをすれば、比較的短時間で一番にいい医療を患者さんに届けることが出来る。」
■『リモートで海外への手技の普及や学習機会の創出に期待』
東レ株式会社 HBCグローバル事業室 植村健治さん
「中原先生はプロクターの中でもホットバルーンの症例経験数が多く、ホットバルーンの手技を熟知されています。中原先生に今回のVRを監修いただくことで、ホットバルーンの適正使用について正しく、より詳細な情報を提供することが出来ると考えています。プロクター施設への症例見学を補完する見学手段としての確立や、海外医師も含めたリモートでのホットバルーンの手技の普及や学習機会の創出、VRの技術の発展とともに提供可能なサービスレベルの向上が期待されます。」
■日本循環器学会学術集会(https://www.c-linkage.co.jp/jcs2021/index.html)
来たる3月26日(金)より開催される「日本循環器学会学術集会」内にて、「HotBalloon™手技体験VR -HotBalloon™ Ablation: A VR Tour-」を使ったリモートVRセミナーを実施します。
会場であるパシフィコ横浜と、全国の拠点数箇所をつなぎ、多拠点で医師・看護師・技師(ME)が同時にヴァーチャル空間でVR治療体験をするVR医療講義を行います。
『VRによる最新医療体験』
講演日時:2021年3月27日(土)8時00分〜9時30分
2021年3月28日(日)13時50分〜15時20分
登壇者:獨協医科大学埼玉医療センター 准教授 中原志朗先生
奈良県立医科大学付属病院 循環器内科 医長 渡邉真言先生
株式会社ジョリーグッド 代表取締役 上路健介
開催場所:パシフィコ横浜 ノース3F 第4会場(オンライン同時開催)
※詳細は決まり次第発表します。
ジョリーグッドでは、オペクラウドVRにより医療機器教育をコロナ禍でも止めることなく推進したい、スピードアップをしたい医療機器メーカーや医療機関のパートナーを募集しています。
問い合わせはこちら:https://jollygood.co.jp/opecloud
■東レ株式会社(https://www.toray.co.jp/)
東レは革新的な技術と先端材料で世界をリードする企業です。
1926年の創業以来、繊維、樹脂・フィルム、炭素繊維複合材料、医薬・医療などの高付加価値製品を提供し、新しい価値の創造とグローバルな課題への対応を通じて社会に貢献してきました。29の国と地域で事業を展開し、全世界で約48,000人の従業員が働いています。
■オペクラウドVR〜VR臨床教育プラットフォーム(https://jollygood.co.jp/opecloud)
オペクラウドVRは、医療施設に高精細360度カメラとサーバーを常設してあらゆる症例を簡単に高精度VR化し、術者目線の技を360度視点で体験学習できるVR臨床教育プラットフォームです。
本サービスは、コロナ重症患者で需要が増した人工心肺ECMOのトレーニングや、臨床実習ツールとして医科大学をはじめとする教育機関や研究センターへの導入の他、医療機器メーカーの安全教育など、医療技術を牽引する多様な機関で豊富な導入実績を誇っています。
■株式会社ジョリーグッドについて(https://jollygood.co.jp/)
ジョリーグッドは、高精度なVRソリューションと、VR空間のユーザー行動を解析するAIによる医療福祉向けサービスを開発するメディカルテクノロジーカンパニーです。VRやAIなどのテクノロジーにより、医療教育、障害者支援、精神疾患治療など、人の成長や社会復帰を加速し、医療の進化や人の生きがいを支えるサービスを様々な研究機関や企業の皆様と共に展開しています。