ソーラートラッカー市場では1軸トラッカーが大多数を占める
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社GlobalDataが発行した報告書「Solar Trackers - Global Market Size, Average Price, Competitive Landscape and Key Country Analysis to 2020 (太陽光追尾装置:世界市場の規模・平均価格・競合情勢・主要国の分析)」の販売を開始しました。
ソーラー発電事業においてトラッカーの据え付けが増加しており、2009年の434 MWから、2012年には1997 MW規模へと増大しました。2012年には、各種の太陽光発電(PV)事業の中で998 MWに及ぶ発電量を持つトラッカーシステムが新設され、また集光型太陽熱発電(CSP)事業においては953 MW分のトラッカーシステムが据え付けられました。これらはその年に新設された全ソーラートラッカー・システム(太陽光追尾装置)の内のそれぞれ50%と47.7%のシェアに相当します。今のところ、集光型太陽光発電(CPV)事業は2012年に設置されたソーラートラッカー発電システムの内のたった2.3%を占めるに過ぎません。しかしながらCPVの据え付けは世界的に増加して行くものと見られており、トラッカーを装備したCPVのシェアは2020年までにはおよそ20%まで拡大するものと予測されています。それでもやはりトラッカー市場では引き続きソーラーPVおよびCSPプロジェクトが支配的位置を占め、それぞれのシェアは2020年において36%および44%と予測されています。
ソーラー発電事業では、1軸トラッカーが抜きん出て最も多く使われているトラッカーです。2012年には全世界で新設されたソーラートラッカーの内、1軸トラッカーが92%のシェアを占めています。1軸トラッカーは電力事業規模のソーラーPVプロジェクトや、トラフ(雨樋型形状)技術を用いたCSPプロジェクトで一般的に使用されています。2軸トラッカーは住宅向けのソーラーPVプロジェクトや、CSPプロジェクト用のパワータワーやパラボラ反射鏡方式スターリングエンジン技術で広く用いられており、またCPVプロジェクトでは全て2軸トラッカーが使われています。CPV事業とパワータワー事業による発電量が増加するに連れて、同調査レポートの市場予測期間内に2軸トラッカーの使用量がかなり増加するものと見られており、2020年に新設される太陽光追尾型発電システムの全発電量の内の28%をもたらすようになるものと予測されています。
2012年にはスペイン国内で相当な量のCSPプロジェクトが実施され、それら全てがトラッカーを使用していたことから、スペインがトラッカー設備の最大の市場となりました。2012年に新設された全ソーラートラッカーの内、スペインが約42.6%を占めており、米国がそれに次いで26.4%のシェアを示しました。米国はソーラーPV事業におけるトラッカー設備量では世界最大の市場となっており、2012年には422 MWに及ぶトラッカー装備ソーラーPVプロジェクトが実施されました。イタリアがソーラー発電事業におけるトラッカー設備に関しては3番目に大きな市場で、7.0%のシェアを持っており、またソーラーPVプロジェクトで設置されたトラッカーに限れば世界第2位の市場となっています。イタリアはソーラープロジェクト全体の中では122 MWの追尾型発電システムの設置を行っており、ソーラーPVプロジェクトに限って言えば118 MWの据え付け量となっています。イタリアの後にはインド、中国、ギリシャ、カナダおよびドイツが続いており、それぞれのシェアは5.9%、4.9%、4.6%、4.4%ならびに4.1%となっています。
市場調査レポート: 太陽光追尾装置:世界市場の規模・平均価格・競合情勢・主要国の分析
Solar Trackers - Global Market Size, Average Price, Competitive Landscape and Key Country Analysis to 2020
http://www.gii.co.jp/report/gd270701-solar-trackers-global-market-size-average-price.html
出版日: 2013年05月15日
発行: GlobalData
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