太宰治、宮沢賢治らの名作が新進作家の競作ホラーミステリに!『名著奇変』飛鳥新社より6月1日発売

~小説紹介クリエイターけんごさんが解説、SNSで活躍の神絵師・ろるあさんがイラストカバーを描きおろし~

作家のエージェント会社、アップルシード・エージェンシー契約作家含む相川英輔さん、 明良悠生さん、大林利江子さん、 奥野じゅんさん、柊サナカさん、山口優さんが参加した短編小説集『名著奇変』が飛鳥新社から6月1日に発売されました。
本書は太宰治『走れメロス』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、中島敦『山月記』といった教科書にも収録されている文豪の名作をモチーフにして、新進作家がホラーミステリとして現代風にアレンジした短編が収録されたアンソロジーです。
近代文学の名作も、令和の現代では仮名遣いや文章が難解だったり、当時の歴史風俗の知識が無いと読み取りづらい部分もあることから、作品テーマの核となる本質の部分を抽出し、ホラーミステリとして読みやすい作品に仕上げています。
参加した作家さんは様々なジャンルで文学賞受賞歴もある実力派揃い。謎解きや考察をふんだんにちりばめた読み応えある作品を書き上げています。
現代の小説だけでなく、古典といわれる名作小説紹介も行う人気小説クリエイターのけんごさんが名作、アレンジ作品両方の魅力を丁寧に解説しているのも魅力です。

SNS総フォロワー数50万人超の小説クリエイター・けんごさんが 「二度楽しめる!」と絶賛解説

『名著奇変』を読んで真っ先に思ったことは、この作品は二度楽しめるということです。名作をモチーフに書かれているということは、もちろん元になった文学作品があります。(中略)つまり、読み比べができるということです。現代人に親しみやすく書かれた物語で内容を把握することにより、古典ともいえる作品を限りなく気軽に楽しめるようにしてくれているのです。
                            (解説より一部抜粋)

教科書にも載っている名作が10分で楽しく読めるホラーミステリに!収録作品一覧

●「SNSの中の手紙」柊サナカ ← 葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』
 厳しい労働環境にある青年がセメント樽の中から手紙を発見して物語が発展する『セメント樽の中の手紙』は、SNSで届いた手紙〈DM〉をきっかけとしたサスペンスホラーに!
●「影喰い」奥野じゅん ← 谷崎潤一郎『陰翳礼賛』
 陰影に対する日本固有の美意識を説いた『陰翳礼讃』は、純日本家屋で起こる怪異ミステリーへと変貌。
●「Under the Cherry Tree」相川英輔 ← 梶井基次郎『櫻の樹の下には』
 桜の美しさの理由が綴られた『櫻の木の下には』は、中学校を舞台に失踪事件が起こる青春ホラーミステリに。
●「カムパネルラの復讐」明良悠生 ← 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
 ジョバンニと友人カンパネルラの不思議な旅を描いた『銀河鉄道の夜』に着想を得た『カムパネルラの復讐』は、夜空を走る列車と「カムパネルラ」の正体がカギとなるホラーミステリ。
●「せりなを書け」大林利江子 ← 太宰治『走れメロス』
 友人のため疾走する姿を描いた青春小説『走れメロス』は、中学生を主人公に人間の恐ろしさを描き出すサイコスリラーに。
●「山月奇譚」山口優 ← 中島敦『山月記』
 詩人になれずに虎になってしまった男を描いた『山月記』が、現代を舞台にVチューバ―版に!

【著者プロフィール】(収録話順)

◇柊サナカ◇
香川県生まれ。
日本語教師として7年間の海外勤務後、第11回このミステリーがすごい!大賞隠し玉の『婚活島戦記』にて2013年デビュー。谷中レトロカメラ店の謎日和シリーズ、天国からの宅配便シリーズなど著書多数。
趣味のフィルムカメラが高じて、暗室でプリントも行う。カメラ誌でも連載中。

◇奥野じゅん◇
神奈川県川崎市生まれ。
2020年、第6回角川文庫キャラクター小説大賞優秀賞を受賞し、翌年デビュー。
著作に『江戸落語奇譚』シリーズと『雨月先生は催眠術を使いたくない』、ボイスドラマ『八日後、君も消えるんだね』などがある。

◇相川英輔◇
1977年生まれ。
西南学院大学大学院修了。
2013年坊ちゃん文学賞佳作、15年福岡市文学賞小説部門を受賞。
著作に『雲を離れた月』(書肆侃侃房)、『ハンナのいない10月は』(河出書房新社)など。

◇明良悠生◇
大学院にて心理学を学ぶ。公認心理師資格を取得し、児童心理司として児童相談所に勤務している。心理司の経験を生かしながら精力的に執筆活動を行う。子育てにも奮闘中。
本書がデビュー作となる。

◇大林利江子◇
愛知県出身。第2回「TBS連ドラ・シナリオ大賞」グランプリ受賞を機に、脚本家デビュー。テレビ、ネットフリックスでの脚本担当作品は多数。
函館港イルミナシオン映画祭第23回シナリオ大賞グランプリ受賞。その内容を小説化した「副音声」を2022年3月に刊行し、作家デビュー。

◇山口優◇
1981年生まれ。東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了。現在、研究職。
2009年、『シンギュラリティ・コンクェスト』で第11回日本SF新人賞を受賞しデビュー。2011年には『アルヴ・レズル -機械仕掛けの妖精たち-』が第7回BOX-AiR新人賞を受賞、アニメ化。2022年『星霊の艦隊』シリーズを刊行。

【『名著奇変』書誌概要】
●著者:柊サナカ・奥野じゅん・相川英輔・明良悠生・大林利江子・山口優(作品収録順)
●判型・総ページ:四六判/240ページ
●定価:1210円(税込)
●発売日:2023年6月1日(木)  
●出版社: 株式会社飛鳥新社

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