令和5年度第4回生物理工学部公開講座 「光をあやつるカタチと模様」「手話とカラーユニバーサルデザイン」
近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)は、令和5年(2023年)10月7日(土)、近畿大学和歌山キャンパスにて、令和5年度第4回近畿大学生物理工学部公開講座「BOST Science Café」(共催:和歌山地域図書館協議会、後援:和歌山県教育委員会・紀の川市教育委員会・岩出市教育委員会)を開催します。
【講演内容】
プログラム(1)「光をあやつるカタチと模様~メタマテリアル、構造色、透明人間~」
講師:生物理工学部生命情報工学科 教授 浅居正充
内容:光が物体にあたると反射したり屈折したり、或いは吸収されることもあります。物体に微細加工をほどこすと、その反射、屈折、吸収の仕方が変わります。本講座では、物体の微細構造を設計して光(電磁波)をコントロールする研究の分野を紹介します。また、これに関連して、生物の表皮の色が皮下組織の微細構造により変化する現象についても解説します。
プログラム(2)「手話とカラーユニバーサルデザイン~多くの人が見えやすい色の組み合わせ~」
講師:生物理工学部教養・基礎教育部門 准教授 長谷川由美
内容:コロナをきっかけに、パソコンや携帯の画面越しでコミュニケーションを行うことが日常になりました。手話話者である聴覚障害者も同様で、手話が適切に「見える」環境を考える必要があります。
今回、オンラインで手話会話をするとき、より多くの人が手話を読み取りやすいと感じる手話話者の服と背景の色の組み合わせについて、アンケート調査を実施しました。回答者は紀の川市の手話サークル会員と和歌山県在住の聴覚障害者の皆さんで、中には少数ではありますが、聴覚障害と色弱を併せ持つ方がいらっしゃいました。
アンケート結果をもとにカラーユニバーサルデザインの観点から考察したところ、一般色覚者(C型)が最も見やすいと回答したのは黒い服と青の背景、色弱者(D・P型)が最も見やすいと回答したのは赤い服と青の背景の組み合わせでした。色覚特性に関わらず見やすいと評価された色の組み合わせは、青い服と灰色の背景および黒い服と灰色の背景であることがわかりました。
本講座では、このアンケート結果に基づいて、見えやすい色の組み合わせについて解説します。
【開催概要】
日時 :令和5年(2023年)10月7日(土)13:00~16:00(12:30受付開始)
場所 :近畿大学和歌山キャンパス 3号館3階アリーナ
(和歌山県紀の川市西三谷930、
JR阪和線「紀伊駅」よりバスで約20分、
JR和歌山線「粉河駅」よりバスで約20分)
対象 :一般の方、中高生(定員250人、入場無料、申込先着順)
申込方法:以下の特設サイトから申込
https://kouza.wbs.co.jp
※ 開催日当日まで受け付け
共催 :和歌山地域図書館協議会
後援 :和歌山県教育委員会、紀の川市教育委員会、岩出市教育委員会
お問合せ:和歌山放送内 近畿大学生物理工学部公開講座係
TEL(073)428-1431
【公開講座開催の背景】
近畿大学生物理工学部は、「人間」「医療」「食」「生活」「環境」「福祉」をテーマとして、理学・農学・工学・医学を融合させた先進的で多彩な教育と研究を行っています。ここで得られた成果を広く一般の方々にご理解いただきたく、平成11年度(1999年度)から公開講座の形で発信を始めました。
生涯学習の機会とする方から科学に興味をもつ子どもたちまで、幅広い年齢層の方々にご参加いただいており、受講者数は3万人を超えています。今年度も各地の教育委員会のご後援のもと開催します。
【講師プロフィール】
浅居正充(あさいまさみつ)
所属 :生物理工学部生命情報工学科 教授
学位 :博士(工学)
専門分野 :計算電磁気学、電磁界理論
研究テーマ:生命や宇宙の本質と深くかかわる周期構造や微細構造、らせん構造と電磁波の相互作用につき、計算科学的手法により解明。さらにその応用として、カーボンマイクロコイルの電磁応答や人工電波媒質に関する研究。
長谷川由美(はせがわゆみ)
所属 :生物理工学部教養・基礎教育部門 准教授
学位 :博士(言語学)
専門分野 :英語教授法、電算言語学
研究テーマ:外国語学習者のリーディング力向上を目的としたオンライン教材の研究、学習者のレベルにあった読みたい分野の読み物を、自動的に探してくるシステムの開発と実験。
【関連リンク】
生物理工学部 生命情報工学科 教授 浅居正充(アサイマサミツ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/276-asai-masamitsu.html
生物理工学部 生命情報工学科 准教授 長谷川由美(ハセガワ ユミ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1014-hasegawa-yumi.html