韓国通信第3回 隣国は今 韓国の新型コロナワクチンの種類と接種予約システムについて コロナ19予防接種事前予約システムで直接予約してみました!
ヴェリタスジャパン、「産業医ラボ.com」コラム更新のお知らせ
産業医と企業をマッチングするサービス展開するなど、企業のヘルスケアをサポートする産業医ラボ.comを展開する株式会社Veritas Japan(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:中川隆太郎、以下産業医ラボ.com)は、「韓国の新型コロナワクチンの種類と接種予約システム」に関するコラムを更新しましたのでお知らせいたします。
当社韓国オフィスのLYOUによる、韓国の新型コロナワクチン関連のニュースや現状などや日本との違いなどを「韓国通信」と題して定期的にお伝えしています。
第3回目の今回は、「韓国の新型コロナワクチンの種類と接種予約システム」についてご紹介いたします!
日本は新型コロナウイルス「第5波」で、子どもの感染リスクが急拡大しているなど、中々落ち着かない状況が続いておりますが、それは韓国も同様です。新型コロナワクチンの1次接種率が40%を超えているのにも関わらず、感染者数は減るどころか増え続ける一方です。そのような状況下で、韓国ではどのような新型コロナワクチンを使用し接種までどのような流れになっているか、韓国人である私からしたらまず知っておきたいものです。韓国の新型コロナ事情をもっと知りたい方に、今回のコラムが少しでも役立てれば幸いです。
■日本とは違う!?韓国で使用されている新型コロナワクチンとは?
韓国で使用されている新型コロナワクチンは以下のとおりです。
*1 mRNAワクチンとは:現在, 開発が進んでいるmRNAワクチンは, 脂質ナノ粒子などのキャリア分子に抗原タンパク質をコードするmRNAを封入した注射剤。
*2 ウイルスベクターワクチンとは:ヒトに対して無毒性または弱毒性のウイルスベクターに目的の抗原タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだ組換えウイルスを使用しており, ヒト体内で複製可能なものと不可能なものがある。
出典:NIID国立感染症研究所
接種時期
接種ワクチン → 国が指定・選定
接種対象
接種時期や接種ワクチンは個人が決めることができず、ワクチンの供給量や特性、安全性と有効性、副作用発生事例などを考慮し政府が選定します。
■韓国の新型コロナワクチン接種予約の流れとは?
接種までの流れは、
①個人の電話やカカオトークに連絡(メッセージ)
あくまで予約できるという連絡で、確実に打てる補償はありません。
②コロナ19予防接種事前予約システムにて予約
接種希望者は専用ページへ接続し(https://ncv.kdca.go.kr/)予約を行います。
年齢やステータスによって接種できる時期が異なるので、接続しても予約できない可能性があります。
③予約完了!近所の予防接種センターにて新型コロナワクチン接種
となっておりますが、副作用・医療事故などが発生した場合日程を変更する可能性はあります。
■実際に韓国で新型コロナワクチン接種の予約をしてみました!
< コロナ19予防接種事前予約システム >
それでは実際の予約システムを使いながら、現在どのような人が接種でき、その接種時期はいつなのかなどを確認してみようと思います。
予約システムトップ画面
上の画像は予約システムに入ると最初に出てくる画面ですが、接種対象と接種機関が表示されています。
現在、予約対象者は、
①60~74歳の高年齢者でまだ接種していなもの
②発達障害者・障害者など
③18~49歳のもの
となっています。
それぞれ接種期間は、
①8月9日~8月25日
②8月25日~9月30日
③8月26日~10月2日
です。
特徴的なのは①の高年齢者の場合、接種できる新型コロナワクチンがアストラゼネカで、②③の対象者はモデルナとファイザーとなっているところです。ヤンセンワクチンは①の高年齢者と、私のように兵役予備軍を控えている人や、近い内に入隊を控えている人が接種するケースが多いといわれています。
1.本人認証
韓国ではほとんどの行政業務をネットで完結できます。つまり、謄本や住民票、事業者登録証など、区役所などに行かなくても、本人認証さえできれば家で発行できるのです。今回の予約システムも同様で、携帯以外にも共同・金融認証書など5つの方法を使って本人認証をします。今回は一番簡単な携帯認証でやってみようと思います。認証方法は、「自身の携帯番号を入力→送られたメッセージに記載されている認証番号を入力」たったこれだけです。
2.予約情報入力
名前、住民登録番号(日本のマイナンバーのようなもの)、携帯番号情報を入力し、予約日時を選択します。予約可能な期間内で希望日時を選ぶことは可能なようです。
3.予約完了
日程が決まったら予約完了です!詳細はSMSにて受け取ることが可能です。
■まとめ
韓国で接種できる新型コロナワクチンの種類と、ネット予約システムについて簡単に紹介させて頂きました。ネットですべて完結できる点はとても便利ですね。予約完了まで3分もかからず、特別な書類の提出なども必要ありませんでした。しかし簡単に申し込みができるシステムがあっても接種開始から約半年が過ぎた今、一次接種率が約43%というのはやや低いものだと感じます。今回実際予約してみて感じたのは「最も大事なことを優先的にやるべき」ということでした。いくら予約が簡単にできるとしても肝心なワクチンがないと何の意味もありません。
韓国はワクチンが足りていません。何よりもワクチンの確保と、その安全性に対する明確な対策を設けることが重要で、第一にやるべきことではないかと感じました。
■ 執筆 ■
産業医ラボ.com 韓国オフィス特派員LYOU