ヒアルロン酸が残りバストに段差ができてしまった40代女性…自然なバストに

ヒアルロン酸注入法は「プチ豊胸」とも呼ばれ、手軽で失敗の少ない豊胸術だと思われがちです。しかし、今回紹介する近藤(仮名)さんのように、ヒアルロン酸注入法が人生を変えてしまうほどの「大失敗」となっているケースがあるのも事実。

「簡単・ダウンタイムが少ない・安い」というウリ文句につられて、ヒアルロン酸注入法を受けようと思っている人には、近藤さんの例から、注意すべきことを学び、後悔しない豊胸術選びをして欲しいと思います。

どうどうと裸になれないから、恋愛にも自信がもてない

恋愛を進めるために豊胸術を決意

現在42歳の近藤さんは、33歳のときにヒアルロン酸注入法で豊胸を行いました。

そのころ、近藤さんには深い関係になりそうな男友達がいました。何度か2人きりの食事をして、そろそろ……という思いもあったのですが、小さなバストにコンプレックスを持っていた近藤さんは、彼との関係が深くなる前に、豊胸術を受けようと決意しました。

今のバストでは、彼の前で裸になるのは気が引けたのです。どうどうと恋愛を楽しむためにも、バストを大きくすることが近藤さんにとって、とても大切なことだったのです。

簡単な施術で1.5倍のバストに変身

「即効性があって、すぐに普通の生活を送れる」という雑誌の広告を見て、ヒアルロン酸注入法をメインに行っているクリニックで施術を受けることにしました。

電話をすると翌日の予約が取れたそうです。来院すると、カウンセラーから「持ちの良いヒアルロン酸を使っていますから、数年は大きなバストを維持できますよ」と説明がありました。その後、すぐに若いドクターがヒアルロン酸を注入してくれたそうです。

注射のときと、注射後数日は重いような痛みがありましたが、10日もすると腫れもひき、1.5倍くらい大きなバストに変身し、近藤さんはすっかり満足していました。

バストに帯状のしこりが!彼の前で裸になれない

彼とはその後、恋人関係となり交際が続きました。

ところが、ヒアルロン酸注入を受けてから2年が経過した頃から、バストの下部を触ると

固くなっていることに気づきました。「まさか、乳がん?」と頭が真っ白になった近藤さんは、近所の婦人科クリニックを受診しました。

医師から「豊胸の経験はありますか?」と尋ねられ、はっとした近藤さん。検査の結果、乳がんではなく、ヒアルロン酸によってできたしこりであることがわかりました。すぐにヒアルロン酸注入を行ったクリニックに電話をしましたが、閉院したようで連絡が取れません。

しこりはバストの下部でベルトのように連なっています。触っても痛みはありませんが、明らかに異物感があります。だんだんとしこりが固く、大きくなっているように感じた近藤さんは、彼に「豊胸」を気づかれるのをおそれ、夜のコミュニケーションを拒むようになってしまいました。

どうしてよいのかわからないまま落ち込んでいたところ、彼から「君の気持ちがわからなくなった」と別れを切り出されてしまいます。ヒアルロン酸の入ったバストだったと彼に告げる勇気を出せないまま、近藤さんの恋は終わってしまったのです。

お手軽なヒアルロン酸の豊胸術で、なぜバストが崩れた?

「持ち」の良いヒアルロン酸にはデメリットがある

ヒアルロン酸は通常、数ヵ月から2年ほどで体内に吸収され、バストの中から消失してしまいます。ですから、一時的な豊胸であって、永続性はないというのが常識です。逆に言えば、一度は大きなバストになっても、元の大きさに戻れる気軽さもあるわけです。

それにも関わらず、近藤さんのバストではヒアルロン酸が固いしこりを形成してしまった。いったいなぜでしょうか?

その答えは、使用されたヒアルロン酸の種類にあります。

バストにヒアルロン酸を注入する場合、粒の大きさが小さいほど、触ったときの感触は自然のバストに近くなります。しかし、その分、吸収されるまでの時間も短くなり、何度も施術を繰り返さなければなりません。

そうしたデメリットを改善するために、ヒアルロン酸に架橋剤と呼ばれるものを添加し、粒と粒をつなぎ合わせる処理をした製品が発売されるようになりました。わかりやすく言うと、ヒアルロン酸の粒同士が手をつないで、体内に吸収されないようにガードしているようなイメージです。

確かに粒の小さいヒアルロン酸ですから、感触はナチュラルです。ところが、このタイプのヒアルロン酸は、周辺に膜ができやすくしこりを形成しやすくなってしまいます。つながったヒアルロン酸を覆うように膜ができてしまうと、近藤さんのようにベルト状にしこりが連なってしまうこともあるのです。こうなると、大きなかたまりですから、体内に吸収はされませんが、バストの形を崩す大きな原因になってしまいます。

アンダーが二重になった悲惨なバスト

悩んだ末に、南クリニックに相談に来られた際の近藤さんのアンダーバストには、1.5㎝ほどの帯状に段差がついており、アンダーバストが二重になっている状態でした。彼の前で裸になるのが恥ずかしかったのも当然です。

施術の方法としては、段を形成しているヒアルロン酸を、ヒアルロニダーゼという薬剤で溶かし、注射器で吸引除去をしてから、新たな豊胸術を行うのが理想です。

しかし、一時的でもバストが小さくなることに抵抗があるという近藤さんの強い希望があり、そのまま改めて豊胸術を実施することになりました。

「成長再生豊胸F」+「成長再生豊胸W」で自然なバストに

見事に段差を解消して美しいバストが完成

近藤さんに行った豊胸術は成長再生豊胸です。異物を入れるのではなく、自身のバスト内で脂肪が増え、自然にバストが大きくなる方法ですから、今ある段差をカモフラージュするには最適だと考えられました。

即効性のある成長再生豊胸Fを5セット、その後、ゆっくりとバストアップする成長再生豊胸Wを5回行いました。しこりの目立っていたバスト下部に脂肪がしっかり形成できるように施術をするとともに、年齢的に下垂の見られるバスト上部にも脂肪が増加して定着するように工夫しました。

施術開始から4ヵ月経過したところで、アンダーバストの段差はまったく目立たなくなり、半円球のきれいな形状のバストが完成しました。

しこりはバスト内に残ったままなので、時期を見て吸引したほうが良いことはお話してあります。

近藤さんも「こんなに、成長再生豊胸が早く効果を発揮してくれるなら、先に吸引しておけばよかった」と少し後悔されていましたが、今は新たな恋が進行しているようで「しばらくはこのまま美しいバストを楽しみます」とおっしゃっています。

ヒアルロン酸注入法を考えている人へ

手軽なプチ豊胸、ヒアルロン酸注入法を受ける際には、どのような種類のヒアルロン酸を使用するのか、しこりのリスクは? 実際に持ちはどれくらいなのかなど、納得するまでドクターに質問するようにしてください。

そして「ヒアルロン酸は一時的」であることも十分に理解しておいて欲しいと思います。

南クリニック 院長:南晴洋
南クリニック 院長:南晴洋

南クリニック 院長:南晴洋

京都第二赤十字病院形成外科勤務、大手美容外科院長を経て1997年 南クリニック開業。創業以来、豊胸に力を入れている。注射で豊胸を行う「成長再生豊胸」を海外の学会でも発表。


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