春季特別展『古代ガラス―輝く意匠と技法』3月3日(日)より開催
古代、宝石のように尊ばれたガラス。 MIHO MUSEUMが所蔵するビーズやコアガラス、モザイクガラスなどの 古代ガラス作品を各文明ごとに展示。
MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 館長:熊倉功夫)は2024年(令和 6 年)3月3日(日)~ 6月9日(日)までの期間、春季特別展「古代ガラス―輝く意匠と技法」を開催いたします。
古代、ガラスは宝石のように尊ばれていました。MIHO MUSEUMが数多く所蔵する古代ガラス作品を各文明ごとに展示します。ビーズやコアガラス、モザイクガラス、カットガラスなど色も輝きも様々な古代ガラスをお楽しみください。
また、レストランでは、スープ仕立てにした桃谷そばなどの春季限定メニューをご用意しています。
開催主旨
MIHO MUSEUMにはガラスが宝玉であった時代の、美しい装身具や器が多数収蔵されています。この度はガラスとその関連作品を200点あまり展示し、古代のガラス文化を各文明ごとにお楽しみいただきたいと思います。
ガラスを発明したと考えられるメソポタミアから東地中海沿岸では、3400年ほど昔に、石をくぼめた型にいれて焼き上げた青ビーズや、粘土のまわりにガラス紐を巻いて器にするカラフルなコアガラスが作られました。
古代エジプトにガラスが伝わった新王朝時代、エジプト王家はガラスを独占しました。「ファラオ一族御用達」のガラス工房が宮殿内に存在し、王族でなければガラスを手にできません。そのかわりファラオであったツタンカーメンのお墓には、大量のガラス製品が納められていました。
続いて、水晶のように透明なガラスを尊ぶ時代がやってきます。2400年ほど前に、インドの西側からエジプトまでを支配したアケメネス朝ペルシア帝国の宮殿では、宴会に透明ガラスの器が使われたと想像されています。それらは金属同様に鋳造で作られていました。
そうしてガラス技法はウナギ登りに進化します。モザイクガラス、カットガラス、垂下による造形、そして古代ローマ時代直前に、とうとう今日に続く吹きガラス技法が発明されました。
展覧会にならぶガラスの輝きと共に、それらを生み出した職人たち、そして器を愛でた各文明の立役者たちに、思いを馳せて頂ければ幸いです。
■展覧会名:2024年春季特別展「古代ガラス―輝く意匠と技法」
■英語タイトル:Ancient Glass Brilliant Design, Stunning Technique
■会 期: 2024年3月3日(日)~6月9日(日)
■会 場: MIHO MUSEUM
〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
TEL.0748-82-3411 URL: https://www.miho.jp
■開館時間:午前10時~午後5時 【入館は午後4時まで】
■休 館 日: 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)
■入 館 料: 一般1300円、高・大生1000円、中学生以下 無料
【20名以上の団体は各200円割引】
■交 通: JR琵琶湖線「石山駅」より帝産バスMIHO MUSEUM行50分、
お車で新名神「信楽IC」より約15分
■主 催: MIHO MUSEUM、京都新聞
■後 援: 滋賀県、滋賀県教育委員会、NHK大津放送局、BBCびわ湖放送、
エフエム京都、帝産湖南交通
■担当学芸員:東 容子(MIHO MUSEUM学芸員)
■展示総数: 約200件
■展示構成: 第1章 古代エジプト ファイアンスと王家のガラス
第2章 メソポタミアからエーゲ海へ ガラスの故郷
第3章 東地中海の輝き アイビーズとコアガラス
第4章 アケメネス朝ペルシアと周辺の国々 無色透明ガラスの出現
第5章 古代中国 アイビーズと象嵌
第6章 ヘレニズムからローマ時代へ 新技法オンパレード
第7章 驚きのモザイクガラス
第8章 ローマ帝国以降 日常のガラス器
第9章 ササン朝ペルシアからイスラームへ カットガラスを中心に
第10章 銀化の愉しみ
講演会
3月24日(日)「列品解説」
講師:東 容子 (MIHO MUSEUM 主任学芸員 )
4月6日(土)「ガラスと文明」」
講師:谷一 尚(林原美術館 館長)
5月12日(日)「ペルシアのガラス」
講師:四角 隆二(岡山市立オリエント美術館 学芸員)
5月26日(日)「ガラスの分析から見えてくること」
講師:阿部 善也 (東京電機大学 工学研究科 助教)
村串 まどか (明治大学 理工学部 助教)
※各日とも
場 所:MIHO MUSEUM(美術館棟内)南館レクチャーホール
時 間:14:00~
予約不要、当日美術館棟受付にて整理券配布予定。
参加費無料(入館料要)
作品画像
東地中海地域 前2-前1世紀
カメオ装飾杯 おそらくイラン 9-10世紀
レストラン 『Peach Valley』の桃谷そば
農薬や肥料を一切使用しない 秀明自然農法* で育てた素材を主に使用しております。素材の美味しさを是非ご賞味ください。すべて自家製によるメニューでご来場の皆様をお待ちしております。
*秀明自然農法について https://www.snn.or.jp/
桃谷そば(白) For VEGAN & RAMEN style
愛情たっぷりに育てられた野菜で出汁を取り、白みそ仕立てのこってりスープ。春野菜で着飾ったオリジナル中華そばでございます。
自家製お豆腐と一緒にお召し上がりください。
桃谷そば(黒) For VEGAN & RAMEN style
一方、こちらは完全 和風。昆布出汁と3種のこだわり醤油をつかい仕上げました。
こちらも自家製お豆腐と一緒にお召し上がりください。
NEW
昨年(2023)の収穫から信楽産のお米を使用しております。農薬・肥料を使用せず土と生産者の愛情、そしてこの土地の歴史の詰まったお米を是非ご堪能ください。
MIHO MUSEUMについて
MIHO MUSEUMは1997年11月に琵琶湖の南、信楽の山中に誕生しました。建築設計は、パリ・ルーヴル美術館のガラスのピラミッドを設計したことで知られるI.M.ペイ。
枝垂れ桜のプロムナードを通り、銀色に輝くトンネルをくぐると、吊り橋の向こうに美術館棟が現れる設計は、中国詩に描かれた桃の花に導かれ洞窟を抜けた先に現れる楽園「桃源郷」をテーマにしています。
美術館棟は、建築容積の80%以上を地中に埋設し、建物の上にも自然を復元しています。
フランス語版のミシュラン・グリーンガイドで「わざわざ旅行する価値がある」として三ツ星を獲得しており、2017年には世界的ブランドのファッションショーの舞台ともなりました。
美術館棟へ続くトンネルは、枝垂れ桜の咲くころは桜色が映り込み、新緑の季節は緑色が反射して、季節ごとに楽しませてくれます。
所蔵品は、エジプト、ギリシア・ローマ、西アジア、中央アジア、南アジア、中国、朝鮮、古代アメリカなどの古代美術と、仏教美術、茶道美術をはじめ、絵画、漆工、陶磁器などの日本古美術をあわせて約3,000件からなります。
北館では、季節により国内外からの出陳を加えて、開館ごとにテーマ性を持った特別展を開催しています。
南館では、エジプト、西アジア、南アジア、中国・西域の4つのギャラリーで古代美術の名宝を展示しています。