「作曲してもらうなら、あの作曲家!」クラシック作曲家に関する アンケートを実施!好きな作曲家は男女ともに「ショパン」が1位
島村楽器株式会社(本社:東京都江戸川区、代表取締役社長:廣瀬利明)は、当社従業員に対してクラシック作曲家に関する調査を実施し、440名(男性220名・女性220名)から回答を得ました。
第一弾の「クラシック作曲家に関する調査」では、音楽史で重要な作曲家や演奏が難しいと思う作曲家等についてお届けしました。引き続き今回は、好きな作曲家や作曲をしてもらいたい作曲家等について調査し、各作曲家に対する様々な印象や想いが分かる結果となりました。
【クラシック作曲家に関する調査:注目トピックス】
①クラシックの魅力「同じ曲でも指揮者・演奏家によって全然違う」!
②作曲してほしい作曲家の第1位は、男性「ベートーヴェン」、女性「ショパン」!
③「クラシック好き」の女性は音質にこだわりあり!
【調査概要】
・対象:島村楽器株式会社従業員(アルバイト含む)
20代~50代 440名(男性220名・女性 220名)
・調査時期:2019年8月
・調査手法:インターネット調査(島村楽器調べ)
【今回の調査について】
今回の調査では、音楽史上で重要だと考えられる以下の26人の作曲家を選定して、これらの作曲家のイメージについて調査しました。
【調査結果】
①クラシックの魅力「壮大」「奥が深い」「同じ曲でも指揮者・演奏家によって全然違う」
回答者全員にどのような点がクラシックの魅力と思うかを聞きました。さらに「CD・音楽配信で月に1回以上クラシックを聴くユーザー(以下、クラシックユーザー)」と「クラシックを聴くのは月1回未満のユーザー(以下、ノンクラシックユーザー)」に分けて集計しました。
Q. あなたが思うクラシックの魅力をお答えください(複数回答)
(全体:n=440、クラシックユーザー:n=205、ノンクラシックユーザー:n=235)
結果、全体では「壮大である」がトップとなり、「奥が深い」「同じ曲でも指揮者・演奏家によって、解釈が異なり全然違う」が続く結果となりました。
ただ、クラシックユーザーだけで見ると「同じ曲でも指揮者・演奏家によって、解釈が異なり全然違う」という回答がトップとなりました。
クラシックをある程度聴いているユーザーは、ただ曲そのものを楽しむだけではなく、「曲の解釈」の違いによって表現される指揮者・演奏者の個性を楽しむことに、ノンクラシックユーザーよりも大きな魅力を感じているようです。
②男女ともに「ショパン」「ベートーヴェン」が人気!性別では、男性は「バッハ」、女性は「ドビュッシー」が上位
Q. あなたが一番好きな作曲家を教えてください。(単一回答)
(全体:n=440、男性:n=220、女性:n=220)
最も好きな作曲家を聞いたところ、全体でのトップは「ショパン」となり、次に「ベートーヴェン」が続きました。
「ショパン」が好きな理由としては『曲が綺麗』『曲が美しい』『メロディアスで印象に残りやすい』といった回答が寄せられ、一方、「ベートーヴェン」は『壮大』『人間的な魅力があり、それが曲に表れている』『自由と博愛の精神を音楽に注ぎ込んでいたから』となりました。「ショパン」は曲の美しさが魅力で、「ベートーヴェン」は曲だけではなく人物面の魅力によるファンも多いことがわかりました。
続いて、男女別で集計を取ると以下の結果が得られました。
男女ともに1位、2位は「ショパン」「ベートーヴェン」となりましたが、男性の3位は「バッハ」、女性の3位は「ドビュッシー」となりました。
男性の「バッハ」への評価は、『好きなギタリストがバッハの影響を受けているから』『キャッチーである』『ポピュラー音楽の基礎だと思っている』等、ポピュラー音楽とのつながりから、「バッハ」を好きになったと思われる意見が寄せられました。
イギリスの代表的なハードロックバンド「ディープ・パープル」がバッハのコード進行を引用していることは、ロックファンにはよく知られていることですが、その影響が大きいのかもしれません。
一方、女性の「ドビュッシー」の評価は『綺麗な曲が多い』『和音の響きやメロディの美しさが好き』『情景描写が繊細で豊か』『絵画的なところがある』等、曲の美しさや絵画的でロマンチックな点が好きな理由となっているようです。
③作曲してほしい作曲家は「ショパン」が全体トップ!男女別では、男性は「ベートーヴェン」、女性は「ショパン」
Q. もし、自分のために作曲してもらうことができるなら、どの作曲家に作曲してほしいですか?(単一回答)
(全体:n=440、男性:n=220、女性:n=220)
自分のために作曲してもらうことができるなら、誰に作曲してほしいかを聞いたところ全体ではトップが「ショパン」となりました。
この結果を男女別でみると以下の結果が得られました。
男性が「ベートーヴェン」を選んだ理由として『壮大な曲になりそうだから』『人生の起承転結を表現した曲を作って欲しい』『月光のような悲しくも壮大でキャッチーな音楽を作ってほしい』等、スケールの大きさや自分の人生を表現する曲を作って欲しいという理由が多く寄せられました。
一方、女性が「ショパン」を選んだ理由としては、『何気ない日常生活の安らぎや心温まる感じを曲にして欲しい』『“ピアノの詩人”と呼ばれるショパンだったら美しい曲を作ってくれそう』『晩年の自分の人生を振り返れるような曲を作ってほしい』等、派手ではないですが、日常的な美しさを表現した曲を作ってくれる作曲家として「ショパン」を選んだ人が多いと言えます。
このように男性はスケール感から「ベートーヴェン」、女性は美しさや安らぎ感から「ショパン」を選んでいる傾向があるようです。
④男性的だと思う作曲家は「ベートーヴェン」、女性的だと思う作曲家は「ショパン」がトップ!
Q. あなたが最も男性的だと思う作曲家をお答えください(単一回答)
(全体:n=440)
男性的な作曲家は誰かを聞いたところ以下のような結果になりました。
男性的だと思う作曲家のトップは「ベートーヴェン」が圧倒的な差をつけて1位となりました。「ベートーヴェン」が男性的だと思う理由としては『「運命」の力強さのイメージ』『激しい曲が多い』『力強い曲が多い』との意見が寄せられました。
2位は「ワーグナー」で理由は『曲が雄大である』『勇壮なイメージが強い』となりました。3位の「バッハ」は『ダイナミックな曲が多い』『全体的に力強い感じがする』という意見が寄せられました。
男性的だと思われている作曲家は、力強さや雄大なイメージが強いようです。
続いて女性的な作曲は誰かを聞いたところ以下のような結果になりました。
Q. あなたが最も女性的だと思う作曲家をお答えください(単一回答)
(全体:n=440)
女性的だと思う作曲家のトップ「ショパン」は、『繊細な曲調が多い』『ロマンチックなフレーズが多い』『儚いイメージがある』『抒情的な作風だから』という意見が多く寄せられました。
また、2位の「モーツァルト」は『繊細なイメージ』『甘美で綺麗』、3位の「ドビュッシー」は『綺麗』『上品』という回答から、繊細さやロマンチックな点が女性的なイメージを想起させるという結果になりました。
以上のように、男性的だと思われている作曲家は『力強い』『激しい』『雄大』などのイメージ、女性的だと思われている作曲家は『繊細』『綺麗』『柔らかい』などのイメージがあることが分かりました。
⑤「クラシック好き」女性は音質にこだわりあり!?
Q. あなたは、音楽を聴くときに音質にこだわりますか?(オーディオ機器やハイレゾで聴く等)(単一回答)
(全体:n=440、男性:n=220、女性:n=220)
音楽を聴くときに音質にこだわるかどうかを聞き、男女それぞれ「クラシックユーザー」と「ノンクラシックユーザー」に分けて集計したところ以下の結果になりました。
この結果を見ると、男女とも「クラシックユーザー」の方が、「ノンクラシックユーザー」よりも音質にこだわるという結果になっています。
ポピュラー音楽と異なり、クラシックの楽器は基本的に電気を使わないアコースティック音で、またオーケストラでは演奏する楽器数が多くなります。そうした背景から、アコースティック音やオーケストラの迫力、楽器の聞き分けを楽しむことが好きでクラシックを聴くようなクラシックユーザーに音へこだわりを持つ人が多いと考えられます。
男女別で比較すると、「ノンクラシックユーザー」は、男性の方が音へのこだわりが高くなっていますが「クラシックユーザー」は女性の方が高くなっています。
一般的に男性の方が、オーディオファンが多い等の理由から音にこだわりが高いと思われがちですが、最近はヘッドフォンやイヤホンにこだわる女性もめずらしくなく、スマートフォンやポータブルオーディオプレーヤー等でも高音質な音を楽しむことができるため、視聴環境の変化がアンケート結果に反映されたのかもしれません。
【調査結果まとめ】
クラシックの魅力を聞いたところ、クラシックユーザー(月に1回以上クラシックを聴く人)では「同じ曲でも指揮者・演奏家によって、解釈が異なり全然違う」がトップとなりました。クラシックユーザーは、指揮者・演奏家の解釈の違いを楽しむのがクラシックの一番の醍醐味だと考えているようです。
続いて、好きな作曲家は男女ともにトップが「ショパン」、次に「ベートーヴェン」が続きました。3位以下は男女それぞれ好きな作曲家の順位が様々で、「ショパン」と「ベートーヴェン」は男女差なく支持されていることがわかりました。「ショパン」は『曲が綺麗』『曲が美しい』など、ロマンチックな部分が男女問わず好まれているようです。一方、「ベートーヴェン」は『人間的な魅力がある』『自由と博愛の精神を音楽に注ぎ込んだ』等、曲だけではなく、人間的な魅力も評価されています。
作曲してほしい作曲家は、男性は「ベートーヴェン」、女性は「ショパン」となり、男女で違いがある結果になりました。男性はスケールの大きい曲を要望している傾向から「ベートーヴェン」、女性は日常的な美しさや安らぎ感から「ショパン」を選択する傾向があるようです。
音楽を聴くときの音質に関しては「クラシックユーザー」の方が、「ノンクラシックユーザー」よりもこだわるという結果になりました。「クラシックユーザー」の男女別では、女性の方が男性よりもこだわる人が多く、最近は多くの女性がヘッドフォンやイヤホンにこだわるようになり、またスマートフォンなどの比較的コンパクトな音楽環境でも高音質な音を楽しむことができるようになっている点が影響していると思われます。
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