仙台未来創造企業 株式会社ジェイベースが上場
注文住宅の建築・販売を手掛ける株式会社ジェイベース(仙台市青葉区)は2021年2月25日、東京証券取引所のプロ投資家向け株式市場のTOKYO PRO Market(TPM)に上場した。東北企業の新規上場は2014年3月以来、約7年ぶりとなる。
ジェイベースは2018年4月に盛岡市で創業し、2019年10月に仙台市青葉区に本社を移した。「ブルックリンスタイルの家」など、若年層をターゲットにしたデザイン性の高い注文住宅を手掛けている。
2020年には仙台市が株式上場を支援する「仙台未来創造企業」に認定。上場に向け着々と準備を進めてきた。
高橋淳也社長は、創業当初から、東日本大震災が発生して10年の節目である2021年に上場することを目標としてきた。
「被災したまちのインフラ復興はだいぶ進んでいますが、本当の意味での復興は、持続力や成長性のある経済力を身につけることだと思っています」と高橋社長。地元資本の企業が上場することで、東北の経済復興を全国に発信したいという思いが根底にあるという。
現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、地域経済は厳しく、先の見えない状況が続いている。
「不安が大きい情勢ではあるが、社会の変化が地方にとってチャンスになることもある」と高橋社長。「こんな時代だからこそ、地方の企業が大手と互角に渡り合える競争力を身につけることが重要。上場を大きな通過点としてさらに成⾧を続け、地域の雇用や経済を支える存在になりたい」と前を向く。
「新しい生活様式」に対応した住宅の提案など、時代の変化に即した事業を展開する柔軟性や、スピード感がより一層求められている。
高橋社長は、「若手の職人育成や木材産地との連携を通じて、地産地消の強みを生かした独自のビジネスモデルを構築し、お客さまのニーズに応えていきたい」と今後の展望を力強く語った。
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