不織布マスクの上に付けるプラスチック製マウスシールド 「近大W(ダブル)マスク」300個を奈良県理容生活衛生同業組合に寄贈
近畿大学理工学部(大阪府東大阪市)機械工学科教授 西籔 和明らは、不織布マスクの上に取り付けるプラスチック製の飛沫防止マウスシールド「近大W(ダブル)マスク」の開発に取り組んでいます。試作品300個を奈良県理容生活衛生同業組合(奈良県奈良市)に寄贈することで、奈良県内の理容師に試用していただき使用感の調査を行います。令和4年(2022年)6月7日(火)に奈良理容美容専門学校で贈呈式を実施します。
なお、本件は近畿大学が全学を挙げて取り組んでいる「"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環として実施するものです。
【本件のポイント】
●不織布マスクとプラスチック製マウスシールドを重ねて着けることで、感染予防効果を高める
●新型コロナウイルス感染症対策で開発・製品化した「近大マスク」の改良品
●試作品を奈良県理容生活衛生同業組合に寄贈し、使用感を調査
【本件の内容】
「近大マスク」とは、プラスチック製の透明なマウスシールドで、「"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環として開発され、多くの方にお使いいただいています(詳細後述)。現在開発中の「近大Wマスク」はこの改良版で、感染予防効果が高いとされる不織布マスクに重ねて着けることができるプラスチック製マウスシールドです。
不織布マスクは通気性があるため、飛沫の飛散を完全に防ぐことはできません。また近大マスクも顔との間に隙間ができるため、飛沫を完全に遮断するとはいえませんでした。そこで、二つを重ねて着けることで、感染予防効果をさらに高めるねらいです。また、近大マスクは眼鏡と一緒に着けづらいという利用者の声をうけて、不織布マスクにクリップで直接取り付ける仕様にしており、運動の際にもマスクがずれにくくなっています。
奈良県理容生活衛生同業組合に300個を寄贈し、理容師の方々に実際に業務中に試用していただくことで、使用感を調査し、今後の製品化に生かします。
【贈呈式の概要】
日 時:令和4年(2022年)6月7日(火)11:00~11:30
場 所:奈良理容美容専門学校 多目的ホール
(奈良県奈良市西木辻町57-1、JR関西本線「奈良駅」から徒歩約8分)
出席者:奈良県理容生活衛生同業組合 理事長 中村 修
近畿大学理工学部機械工学科 教授 西籔 和明
贈呈品:近大Wマスク 300個
【奈良県理容生活衛生同業組合】
所在地 :奈良市西木辻町57番地の1
代表者 :理事長 中村 修
設 立:昭和32年(1957年)11月30日
加盟店舗数:288店舗
事業内容 :理容業全般
【近大マスク(第1弾製品)】
「近大マスク」は、近畿大学が「"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環として令和2年(2020年)に開発したプラスチック製の飛沫防止マウスシールドで、理工学部機械工学科教授の西籔 和明らが企画立案し、文芸学部文化デザイン学科准教授の柳橋 肇がデザインしました。開発過程においては、理工学部でマスク内の気流の可視化実験を実施し、マスク着用時の飛沫防止効果が高いことを明らかにしました。東大阪市内のものづくり企業である、藤塚精密金型株式会社、株式会社沢井製作所協力のもと、株式会社モールドサポートが製造し、すでに28万個近く販売されており、テレビ番組等でも多く使用されています。
【"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト】
近畿大学は、令和2年(2020年)5月「"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」を始動させました。これは、世界で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症について、医学から芸術までの研究分野を網羅する総合大学と附属学校等の力を結集し、全教職員から関連研究や支援活動の企画提案を募って実施する全学横断プロジェクトです。これまでに126件の企画提案が採択され、約2億3千万円の研究費をかけて実施しています。
【関連リンク】
理工学部 機械工学科 教授 西籔 和明(ニシヤブ カズアキ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/923-nishiyabu-kazuaki.html
文芸学部 文化デザイン学科 准教授 柳橋 肇(ヤナギバシ ハジメ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1445-yanagibashi-hajime.html
理工学部
https://www.kindai.ac.jp/science-engineering/
文芸学部
https://www.kindai.ac.jp/lit-art-cul/