デジタルメディアのブランド価値貢献度ランキング 1位はサントリー、2位マクドナルド、3位パナソニック ―トライベック・ブランド戦略研究所調べ―
株式会社トライベック・ブランド戦略研究所(本社・東京都港区、代表取締役社長・後藤 洋)は、日本の有力企業の242社(一部はブランドを含む)について、企業が運営するデジタルメディアがどれくらい自社のブランド価値に貢献しているのかを金額換算によって評価した「デジタルメディアのブランド価値貢献度」ランキングを発表した。
なお、このデジタルメディアのブランド価値貢献度は、2018年9月に発表した「ウェブサイト価値」を算出したアンケートの調査結果を利用し、ブランド価値貢献度という視点で各社のデジタルメディアを評価したものである。
1位はサントリー
デジタルメディアのブランド価値貢献度で1位となったのはサントリーで211億円であった。2位はマクドナルドで172億円、以下、パナソニックが159億円、アサヒビールが156億円、ユニクロが155億円となった。
デジタルメディアのブランド価値貢献度は以下の算出方法によって算出した。
デジタルメディアのブランド価値貢献度 = 認知貢献効果 + 好感効果 + ロイヤルティ効果
「認知貢献効果」の上位企業のデジタルメディアでの取り組みでは、自社のウェブサイトの他、SNSやスマートフォンアプリ等を効果的に活用していた。リアルとデジタルの両面におけるコンタクトポイントを最適な形でコミュニケーション設計に落とし込むことで、生活者と企業とのコミュニケーション機会を増大させる取り組みを行っている傾向が見られた。
「好感効果」を高めるにはキャンペーンが効果的な施策であることがわかったが、上位企業ではポイントやプレゼントなどの直接的なメリット提供だけにとどまらず、より企業理解を深めブランドに好感を持ってもらうために、キャンペーンをきっかけにFacebookやTwitter、InstagramなどのSNS公式アカウントへの登録を促したり、デジタルメディア上の様々なブランドコンテンツへの誘導を図るなどの工夫を行っていた。
「ロイヤルティ効果」の向上のためには、購入後にもデジタルメディアを通じて顧客に良質な経験を提供することが重要となる。上位企業では購入した商品やサービスのリアルでの楽しみ方を積極的にデジタルメディア上で紹介し、商品・サービスの体験価値を高めることに注力している傾向が見られた。商品やサービスを家族や友人と楽しみ、共有してもらう仕掛けを行い、さらにその体験をデジタル上でもユーザー間で共有できる仕組みを用意することで、日常の体験を通じてブランドロイヤルティを高め、定着させる工夫を行っている。
デジタルメディアのブランド価値への貢献を高めるためには企業と生活者との間のコミュニケーション増大に注力することにとどまらず、生活者同士のリアル・デジタル両面でのコミュニケーションを生み出していくような、生活者の暮らしに寄り添った施策も重要となっていくといえるだろう。
調査内容
アンケート調査をもとに各社のデジタルメディアの企業ブランド価値への貢献度を評価した。
調査は2018年6月のインターネットによる。
回答者は全国20~69歳の一般消費者で有効回答数は21,440人。
調査対象企業・ブランド
一般消費者向け(BtoC)の事業を行う企業を12の業界に分け、それぞれの業界における有力企業・ブランド合計260(18企業・ブランドはランキング対象外)を選定。
デジタルメディアのブランド価値貢献度の算出方法
今回のデジタルメディアのブランド価値貢献度ランキングにおいては下記のような計算方法によって金額価値を算出した。
詳しくは下記をご覧ください。
調査概要
ランキング
トライベック・ブランド戦略研究所について
ブランドやオウンドメディアの品質・価値向上を実現させるためのリサーチとマーケティングソリューションを提供している。コンサルティング・サービスのほか、ブランドやウェブサイトに関する定期的な調査を行い、発表している。ウェブサイトに関する主な定期調査には、ウェブサイトの価値を総合的に評価する「Web Equity」、企業情報をユーザーが評価する「企業情報サイト調査」、BtoBサイトのビジネス貢献度を評価する「BtoBサイト調査」、専門家によるウェブサイトの使いやすさを評価する「ウェブユーザビリティ診断」などがある。