風力発電市場、2028年まで8%のCAGRで成長見込み
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：小野悟、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「風力発電市場- 成長、動向、COVID-19の影響、予測（2023年～2028年）」（Mordor Intelligence Pvt Ltd）の販売を3月31日より開始しました。
風力発電の設備容量は、予測期間中にCAGR8%以上を記録すると予想されています。
COVID-19の大流行により、エネルギー消費量全体が減少し、サプライチェーンが混乱し、世界各地の経済発展が鈍化しました。ギアボックスに接続し、最終的に風力タービンが回転し続けることを可能にするローラーベアリングなどの機器や部品のほとんどは、COVID-19の発生時に海運業界が混乱したため、市場の需要が不足していました。そのため、パンデミック時のプロジェクトの遅延や投資不足により、市場の成長が抑制されることになったのです。しかし、有利な政府政策、今後の風力発電プロジェクトに対する投資の増加、風力発電のコスト削減による風力発電の採用拡大といった要因が、予測期間中の市場の牽引役となることが期待されています。ガスベースの電力や太陽光発電などの代替エネルギー源の採用が増加していることが、市場成長の妨げになる可能性があります。
2020年現在、陸上風力発電は世界で最も評価されている再生可能エネルギー源の1つとして浮上しています。しかし、風力発電市場では洋上風力発電の分野が勢いを増しており、近い将来大きな成長が期待されています。
アフリカや南米などの新興国市場は、ブラジル、南アフリカ、チリなどの国々が発展の途上にあり、風力発電プロジェクトの運営会社や機器サプライヤーに強力なビジネスチャンスを提供しています。また、電力需要の増加もあり、近い将来、風力発電の開発に市場機会を提供することが期待されています。膨大な風力発電のポテンシャルとそのコストの低下は、今後、市場に広範なビジネスチャンスをもたらすと思われます。
アジア太平洋地域は、中国やインドからの強い需要があり、風力発電市場において最も成熟し、競争力のある地域のひとつです。また、新規の風力発電プロジェクトの建設・開拓が、同地域の市場を牽引するものと思われます。
風力発電の市場動向
洋上風力発電分野が大幅な成長を遂げる見込み
2020年、洋上風力発電の発電量は25TWh（29%増）、容量追加は6.1GWに達しました。中国は世界の洋上風力発電の新規容量の半分を導入しており、2020年には過去最高となります。また、欧州では、オランダでの増設が大半を占め、ベルギー、英国がそれに続くという着実な成長を記録しました。
洋上風力発電の市場は、英国、ドイツ、中国が中心となっています。英国はすでに世界最大の浮体式洋上風力発電所を有しており、スコットランドで30MWの運転容量があり、さらにスコットランドとウェールズで150MWのパイプラインが敷かれています。英国政府は、2030年までに40GWを達成するという目標を風力発電業界に掲げており、同国の洋上風力発電市場を支えることになります。
2020年、中国は3年連続で世界をリードし、3GWを超える洋上風力発電の新規設備容量となりました。2020年の中国の洋上風力発電の累積設置容量は990万kWとなり、世界第2位となりました。
中国、ドイツ、米国などの国々は現在、海岸から6マイル以内の有望な風力発電所用地がすでにすべて開発されているという課題に直面しています。ほとんどの国は、さらに発電量を増やして2030年の再生可能エネルギー目標を達成するために、洋上エリアの開拓を進めています。
その結果、洋上風力発電は今後数年間でより速いペースで成長すると予想されています。2020年、米国海洋エネルギー管理局（BOEM）は、ニューヨーク、サウスカロライナ、カリフォルニア、ハワイ沖のリースエリアの計画段階にあり、新たにカリフォルニアとニューヨーク湾のリースエリアのリースオークションを実施する見込みです。
米国などの国は、7つの大規模な洋上風力発電プロジェクトの建設を計画しており、2030年までに1,000万世帯の電力を供給する可能性があるとされています。さらに、インドでは2030年までに30GWの洋上風力発電を実現する目標を掲げています。
このような背景から、洋上風力発電市場は予測期間中に大きな成長を遂げると予想されます。
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