深刻な観光業界の人材不足は60代の活用がカギに！調理師専門の人材紹介を行う「採用商店」利用者が急増

2025-06-12 13:00

調理師専門の人材紹介会社を運営する採用商店株式会社(所在地：福岡県福岡市、代表：大橋恵)は、創業から丸2年で登録者数が800名を突破し好調であることをお知らせします。人材不足で採用活動に手が回らない観光業界に、業界にも人にも寄り添ったサービスを展開しています。

観光業界の深刻な人材不足少子化の影響で拍車をかける

2024年の年間訪日外客数は36,869,900人で、前年比では47.1％増、2019年比では15.6％増と、過去最高であった2019年の31,882,049人を約500万人上回り、年間過去最高を更新しました。一方で観光業界の人手不足の問題は深刻で、離職した観光業の雇用者の行方をみると、コロナ禍での一時的な落ち込みから回復傾向にあるものの、宿泊業・飲食サービス業への復帰は4割未満にとどまっています。加えて、少子化の影響で調理師のなり手は減少傾向にあります。全国調理師養成施設協会(東京)によると、2024年度に調理師を養成する専修学校と高校に入学した人は計約1万2,500人と、10年で2割以上減少しました。

徹底的に寄り添う調理師専門の転職サービスが好調

同社は調理師専門の紹介会社で、ホテル・旅館に特化して人材紹介を行っています。2022年5月から創業丸2年で、登録者数は約800名、活動的に転職活動を行っている求職者は約150名。取引先(ホテル・旅館)は日本全国500か所を超えています。
サービス好調の理由は徹底的に求職者に寄り添ったサービスです。求職者の家族や将来までを見据えた提案を行い、希望条件に合った求人を探す事を妥協せず(取引先になければ新規開拓する)、転職先の居住環境まで配慮します。料理技術は高いものの、自己分析や言語化が苦手な調理師が多いのが現状。そのため実際の現場では自分に合った仕事に就けないというミスマッチが多発しています。同社はそこに入り込み、双方の意思疎通が円滑になるフォローアップや履歴書の作成補助やWEB面接の設定までを行っています。
しかし取引先のニーズは「若手」。調理師人口で多いのは60歳前後。この点のニーズのすり合わせが今後の課題となります。

60代の活用が調理師不足を救うカギになる

若手の調理師不足の背景には、調理師を目指す若者の減少、そしてコロナ禍で観光業に不安を感じ、介護施設や社員食堂など、より安定した職場に流れてしまったことが挙げられます。また、「仕事は見て覚えろ」といった昔ながらの環境と、現代的な価値観とのギャップに悩み、業界を離れてしまう若手も少なくありません。

代表取締役　大橋恵より

今後の調理現場を支えるには、60代のベテラン調理師の力を積極的に活用していくことが不可欠だと、私たちは考えています。ただし、そこにもまた課題があります。調理の世界は、いわゆる“年功序列”の色が強く、「年下の上司に使われたくない」という思いを持つシニア層も多く存在します。一方、企業側も「60代は扱いが難しい」「プライドが高そう」といった先入観があり、採用に消極的な傾向があります。私たちは、こうした壁を正面から乗り越えるために、60代調理師が力を発揮しやすい新たな役割を企業と一緒に創出しています。