【界 ポロト】「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」開催~ご当地文化体験「手業のひととき」~|期間:2023年4月1日~2024年2月29日
北海道白老温泉にあるポロト湖畔に佇む温泉旅館「界 ポロト」では、2023年4月1日から2024年2月29日の土日に、「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」を開催します。アイヌ民族の伝統音楽や歌舞は、文字や五線譜ではなく、先人から口伝いで、今日に受け継がれる「口承文芸」です。界 ポロトでは、独特の節回しや、メロディー、リズムを、伝承者から直接耳で聞いて、真似ながら学び、歌い継ぐという「口承文芸」を実体験できるプログラムを用意しました。本取り組みは、2021年より界全施設で実施している、職人・生産者など、各分野の文化の担い手と共に行うご当地文化体験「手業のひととき」の一環で行います。界 ポロトでは、2022年12月から開始しましたが、2023年4月以降も継続開催します。
「手業のひととき」とは
「手業のひととき」とは、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々など各分野の文化の担い手に出会い、その希少な技を間近で見たり、舞台裏を知ったりできるご当地文化体験です。「界」では、ブランド発足以来、「その地域、その季節ならではのおもてなし」を提供しています。その過程で、界のスタッフは職人や作家、生産者の方々から、ご当地の文化や手仕事を教わり、その地域に一層愛着を感じるという経験を重ねてきました。その経験から「ぜひお客様にも、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の手業に触れて欲しい」という思いを抱き、2021年より界全体で「手業のひととき」を開催しています。これまでに界全体で700名を超える利用がありました。
詳細URL : https://www.hoshinoresorts.com/sp/tewaza/
界 ポロトの「手業のひととき」の特徴
1 歌い継ぐとは?を実際に体験
界 ポロト館内のロビーにある暖炉で、アイヌ文化の伝承者である髙橋志保子氏から、アイヌ民族で受け継がれてきた歌「ウポポ」を教わります。髙橋氏も先人から、歌い継ぎで教わった歌。アイヌ語の意味や、歌われてきたシーンの解説をはさみつつ、パワフルな声量と独特の節回しで、お手本が披露されます。歌の全体のイメージがわかったら、歌い継ぎは短い一節からはじめます。耳でキャッチした旋律と歌詞を、口ずさんでいくのを何度か繰り返します。コツがつかめたら、参加者同士で、合唱や輪唱にも挑戦します。手拍子にも後押しされながら、自分の声がアイヌ民族の伝統音楽に溶け合うのを楽しみます。
2 アイヌ口承文芸の種類や内容を深く知る座談会
アイヌ文化の口承文芸で受け継がれる物語や歌には多くのジャンルがあります。代表的なのはユカラやカムイユカラ、ウポポやイフムケです。それらの口承文芸に見られる特徴や文化の背景を学びます。また、形式的な話のみにとどまらず、これまでの人生でどのように歌を伝えてきたかといった伝承者自身の歩みや今の想いといった踏み込んだお話にも耳を傾けます。参加者も自由に質問ができ、時には、着用しているアイヌ衣装や装飾品にほどこされた模様の意味合い、誂えたときのエピソードに話が及ぶなど、直接対面で、手ほどきを受けるからこそ分かる文化のありのままの姿に、触れることができます。
上記の様子がわかる動画はこちらからご覧ください。
https://drive.google.com/file/d/1OmoCE1k0xOW2VVw4pNN8gNywxlS2k8F6/view?usp=share_link
3 宿の中や周囲で「ウポポ」の世界観に触れられる
歌い継ぎを体験する前後の時間で、宿内や隣接している「ウポポイ」、ポロト湖の散策などからも文化の片鱗を感じられ、アイヌ民族の世界観への理解を深められます。特に、アイヌ民族の歌を、自分も口ずさめるようになった後は、歌に登場する場所やモノが、より一層鮮やかに目に飛び込んでくる感覚を味わうことができます。旅に出て、本物に触れたり出会ったりするからこそわかる、貴重な学びを得ることができ、充実したひとときを過ごせます。
「手業のひととき」を担当する 髙橋志保子氏
<プロフィール>
旧(財)アイヌ民族博物館、(公財)アイヌ民族文化財団で長年にわたりアイヌ文化の実践普及業務に携わってきました。特に古式舞踊、ムックリ演奏などの芸能部門に精通し、1970年日本万国博覧会における古式舞踊の演舞を始め、2007年第58回全国植樹祭(苫小牧)において天皇・皇后両陛下ご臨席の記念式典においてムックリ演奏など、国内及び海外公演に多数参加しています。また、2015年には「白老町指定無形民俗文化財 伝統文化継承者」に認定され、2017年には、「(公財)アイヌ民族文化財団 アイヌ文化奨励賞」を受賞しています。
「手業のひととき」にご協力いただいた一般社団法人白老アイヌ協会について
<協会概要>
協会員の親睦や生活の向上、アイヌ文化の伝承と振興、発展などを目的に設立されました。前身の北海道ウタリ協会白老支部時代から積極的にアイヌ文化の振興に努め、北海道内で最も活発な活動を展開してきました。白老町には、国立アイヌ民族博物館を含む国立の民族共生象徴空間(ウポポイ)が開設され、アイヌ文化の復興と振興を行っています。一般社団法人白老アイヌ協会は国立の施設とも連携し、伝承者の育成や文化継承の振興を中心に、アイヌ文化の理解を広める活動にも取り組んでいます。
<コメント>
「一般社団法人白老アイヌ協会では、アイヌ文化が正しく理解されるよう、さまざまな取り組みを実施しています。界 ポロトとも協力体制を築き、界 ポロトの実施する事業にも全面的に協力させていただいています。その中で、この「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」にも、白老地区でもっとも優れたウポポの伝承者である髙橋志保子を派遣し、協力をさせていただいています。」
「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」概要
期間:2023年4月1日~2024年2月29日の土日
時間:20時~21時
場所:界 ポロト 暖炉
料金:1 名6,000円(税込、宿泊費別)
定員:1日3組まで(1組2名より催行)
予約:界 ポロト公式サイトにて1週間前までに要予約
モデルスケジュール
<1日目>
12:00 ウポポイ見学
展示鑑賞(基本展示室「ことば」ブース)などに口承文芸やウポポについての展示があります
13:30 伝統舞踊鑑賞(開催日により実施時間は異なります)
15:00 界 ポロトにチェックイン
16:00 ご当地楽「イケマと花香の魔除けづくり」
17:30 ご夕食
20:00 手業のひととき「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」
<2日目>
08:00 ご朝食
10:00 ポロト湖散策(ウポポに登場する場所・モノを巡る)
12:00 チェックアウト
「界」とは
「界」は星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランドです。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。また、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地楽」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」が特徴です。現在、全国各地に展開しており、2022年11月には、「界 玉造」が島根県・玉造温泉にて改装を経て再開業、「界 出雲」が同県・出雲ひのみさき温泉に、「界 雲仙」が長崎県・雲仙温泉に新規開業しました。
https://hoshinoresorts.com/ja/brands/kai/
界 ポロト(北海道・白老温泉)
コンセプトは「ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿」。湖にせり出した、とんがり屋根の湯小屋が特徴的です。また、全ての客室が湖に面し、その広がりを眼前に感じることができます。まるでポロト湖の懐にひたるような一体感を感じる湯浴みが楽しめます。
〒059-0902 北海道白老郡白老町若草町1-1018-94/客室数 42室
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporoto/