【名城大学】JA尾張中央の生産者を対象に「農業分野研修会」を開催
附属農場の3教員が花卉や野菜、果樹の栽培方法などを伝授
本学と産学連携に関する包括協定を締結しているJA尾張中央(本店・愛知県小牧市)に所属する生産者を対象にした「農業分野研修会」が10月16日、春日井(鷹来)キャンパス農学部附属農場で開催され、附属農場の教員3人が花卉や野菜、果樹の栽培方法などを伝授しました。
農業分野研修会の開催は今年4月に包括協定を結んでから初めてで、この日は野菜や果物などを作っている桃花台産直部会の会員とJA尾張中央の職員合わせて18人が参加。附属農場からは中尾義則准教授(果樹学)、森田隆史准教授(蔬菜園芸学)、森田裕将准教授(花卉園芸学)が講師を勤めました。
農場内を歩いて広大な果樹園や畑、栽培温室なども見学
初めに講義室で中尾准教授らがそれぞれの最近の研究内容などを紹介した後、参加者は歩いて農場内を見学。中尾准教授の「果樹園だけで2haの広さがあり、あらゆる果樹が植えられています」「竹笹類は日本で2番目に種類が多い」といった説明を聞いたり、果樹の葉でお茶を作る研究に取り組んでいる学生たちに声を掛けたりしていました。
電照菊の栽培場所では森田裕将准教授が「菊の栽培には何色の光が効果的でしょうか?」と参加者に質問し、「青色や緑色の光ではすぐに花が咲いてしまうが、赤色は花を遅らせることができます」と解説。森田隆史准教授は大根とネギなど複数の野菜を植える「混植」によって収量がどう変わるかを実習で調べている畑を紹介しました。
最後に、講義室で森田裕将准教授が「パンジー・ビオラのポット苗とヒマワリ切り花栽培について」と題して講義。農場での栽培方法や使っている培養土の成分や特徴、発芽の条件や種の保存方法などを解説。培養土については「管理さえよければどの土を使っても生育は変わりません」などとアドバイスしていました。
終了後に行ったアンケートでは、参加者から「いろいろなヒントがもらえました」「見学も講義もとても満足しました」「各先生方の講義を参考に頑張りたいと思います」といった感想が寄せられました。また、「講義内容のプリントがあるといいと思います」「果樹の消毒、特にカメムシ対策を知りたい」といった要望も寄せられました。
本学農学部とJA尾張中央は11月27日には、地域農業の課題や困りごとを共有して課題解決の糸口を模索し、今後の地域農業発展の一助とする目的で「農業分野意見交換会」を附属農場で開催することにしています。