第七回「ロービジョン・ブラインド 川柳コンクール」 優秀賞発表のお知らせ
株式会社パリミキ(本社:東京都港区、代表取締役社長:恒吉裕司)は、2025年3月28日に「第七回ロービジョン・ブラインド 川柳コンクール」の優秀賞を発表いたしました。
第七回ロービジョン・ブラインド 川柳コンクール:https://www.paris-miki.co.jp/lv-senryu/
このコンクールは、視覚障害に因んだテーマを、視覚障害当事者だけではなく、それぞれの視点で川柳にして社会全体で共感できることを目的としています。
応募総数4,004作品のなかから、次の作品が優秀賞に選ばれました。

【最優秀賞】
ドランカーズ 様 サポーター部門 一般の方
読み返す孫から点字の年賀状
作者解説
視覚障害のあるおばあちゃんに、孫が苦労して打った点字の年賀状が届きました。おばあちゃんは嬉しくて、毎日年賀状を読み返しています。

【見えにくさを感じている方部門賞】
武蔵野ゴリ庵 様 ロービジョン
待合で肩借りる手を温める
作者解説
病院の治療室では、目の不自由な私はスタッフの肩を借りて移動します。寒い季節に薄着のスタッフさんに冷たい思いをさせてはいけないと思い、私は待合室で外気とアルコール消毒で冷たくなった手を温めています。

【メディカル・トレーナー部門賞】
Y.T 様 視能訓練士
握る手の強さで分かる信頼度
作者解説
ロービジョン患者様を誘導する際に、初回誘導する方だと不安から腕を強く握られる事が多いが、何度も誘導している患者様だと軽く握られる手から安心して身を委ねてくださるのが分かり嬉しい気持ちになります。

【サポーター部門賞】
いわG 様 一般の方
白杖に「片手をどうぞ」肩を出す
作者解説
これまで街中で時々見かけたことはありますが、視力障害の方に対して、積極的に声掛けをして、少しでも手助けが出来ればと思い句を作りました。

【NEXT VISION賞】
ほのぼの 様 サポーター部門 一般の方
これまでをこれからにする杖と犬
作者解説
白杖と盲導犬が、これまでの生活をこれからの希望に変えてくれます。

【日本眼科医会賞】
りくぱぱ 様 サポーター部門 ヘルパー
足音で「誰かわかる」に驚いた
作者解説
1人の視覚障害者に対して複数名の支援者が入るのですが、その支援者の足音の違いだけで誰か分かると言っていたことに驚きました。人の数だけ足音の種類があるんだと知った瞬間でした。
[総評 八木健審査委員長]
今回の「ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」は、応募総数がこれまでで最多の4004句となりました。また、公益社団法人NEXT VISION、公益社団法人日本眼科医会のほか、新たに厚生労働省にもご後援いただき、計61の団体にご協力いただき、協力団体数も過去最高となりました。
「ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」が支持され、ますます広く認知されて、その結果、多くの方に、視覚障害のある方の生活やお気持ちに寄り添う機会が増えていることを有難く思います。
今回の応募作品を拝見して、一番多く川柳に詠まれていた困り事は、「歩きスマホ」でした。昨年と同じく「QRコード」や「セルフレジ」「タッチパネル」などの電子機器に関連することへの困り感も詠まれてはいましたが、昨年よりは少し減ったようです。それら機器への対応は、少しずつ慣れてこられたり、手伝っていただくことで解決しておられるのかもしれません。ところが、「歩きスマホ」は機器ではなく人間が相手ですから、「歩きスマホ」をしている人自身に、その行為はとても危険で、強い恐怖を感じさせるものだということを認識していただくしかありません。歩く人、一人一人がモラルを高めることにかかっています。
今回も、応募作品の一つ一つに学ぶことが多く、「ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」の果たす役割と意義の大きさを実感しました。視覚障害をもつ方の存在を知ること、その立場になって考えること、思いやることの大切さを川柳が改めて気づかせてくれました。
【審査委員長】八木 健氏 プロフィール
元NHKアナウンサー
NHK「俳句王国」司会10年
元『川柳マガジン』選者
元愛媛新聞月刊誌『アクリート』川柳欄選者
現在
日本農業新聞川柳欄選者
月刊俳句総合誌『俳壇』選者
愛媛CATV『八木健の川柳天国』主宰
愛媛CATV『八木健の俳句遊遊』主宰
滑稽俳句協会会長
俳句美術館館長
浪曲・虎造節保存会創立名誉会長
著書
『八木健の川柳アート』
『俳句 人生でいちばんいい句が詠める本』
『滑稽俳句集』
『平成の滑稽俳句』
『すらすら俳句術』
『教師のための俳句読本』
『海外俳句入門』他
◆記念日「見えない・見えにくい人と共生社会を考える3日間」

ロービジョン・ブラインド川柳コンクール協力団体・個人の有志一同により3月28日・29日・30日が、「見えない・見えにくい人と共生社会を考える3日間」として、日本記念日協会に認定されました。
まだまだ知られていない視覚障害や視覚障害者についての情報や活動を、一般の方やマスコミなどにアピールするのが目的で、見えない人・見えにくい人に対する人的・物的環境整備につなげるとともに、見える人とのバリアを取り除いて共生社会を広げていくための方法をみんなで考えたい、との思いを込めています。
当初は、まったく見えていないわけでは無く、周囲の人に誤解や理解をしてもらいにくいロービジョン(弱視)の人が多くおられることから、3月29日を「見(3)え難い(29)」日として記念日登録を考えておりましたが、見える人、見えにくい人、見えない人すべてを包括する意味合いから3日間に広げての記念日制定になりました。
3月28日29日30日の三日間を、共生社会を 「み(3)んなをつ(2)なぐ橋(8)を、み(3)んなで作(29)り、み(3)んなの未(3)来を大(0)きくする」と、捉えた語呂合わせで登録されました。
年度替わりのこの時期に、視覚障害に関する話題が報道されることで、一般の方には情報がより身近なものとして伝わっていき、見えにくさで困っている人には、新年度から白杖を使ってみよう、と勇気を出しやすくなったり、困っていることをまわりに相談しやすくなる環境が整っていく、その一歩となることを願った記念日です。
◆会社概要
会社名:株式会社 パリミキ
設立:2009年1月15日
代表者:代表取締役社長
恒吉裕司資本金:1億円
事業内容:眼鏡およびその関連商品を主に取り扱う眼鏡専門店チェーン
URL: https://www.paris-miki.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
ロービジョン・ブラインド川柳コンクール事務局 メール:lv-senryu@paris-miki.jp