栃木県益子の陶器ギャラリー「陶庫」  クラウドファンディング第一目標500万円を達成

築100年の木造建築修繕へ向け、次なる目標700万円へ  地域と未来をつなぐ「文化の場」を守る挑戦に、169名の支援が集結

有限会社 陶庫
2025-05-13 13:45

有限会社 陶庫(所在地:栃木県芳賀郡益子町、代表取締役:塚本 倫行)は、2025年3月17日から開始したクラウドファンディングにおいて、第一目標金額である500万円を5月12日に達成しました。
支援者数は169名にのぼり、建物の保存と地域文化の継承への強い共感が寄せられています。

クラウドファンディング_メインビジュアル

クラウドファンディング_メインビジュアル

建物と陶庫のこれまで

陶庫は1974年に創業し、2024年に50周年を迎えました。
益子焼の産地・栃木県益子町に拠点を構え、陶器ギャラリーとして1000回以上の展覧会を開催してきました。作家の表現を尊重し、暮らしの中で陶器が生きるような提案を続けてきた一方で、拠点となる建物は大正末期に建てられた木造家屋であり、老朽化が深刻な状況にあります。

修繕対象は、展示やイベント、地域行事の場としても活用されてきた「和室ギャラリー」「NIKAI」「和室」からなる建物で、約60坪の床面積があります。屋根瓦の損傷や、縁側の屋根部分である庇の構造劣化が進行しており、安全性と文化的価値の両面から、早急な修繕が求められています。

屋根瓦の欠損

屋根瓦の欠損

庇(ひさし)の老朽化

庇(ひさし)の老朽化

ネクストゴール(700万円)に向けて

今回のクラウドファンディングにより、まずは南側屋根の修繕を実施するための資金の目処が立ちました。
陶庫では引き続き700万円を次の目標金額とし、北側庇の修繕を含むさらなる整備に取り組む予定です。
必要とされる修繕費用は総額で約1200万円と見込まれており、段階的に工事内容を調整しながら計画を進めてまいります。

益子焼を取り巻く状況と陶庫の役割

益子焼を取り巻く状況は厳しく、1998年には約95億円あった市場規模は、2022年には約15億円まで縮小しています。後継者不足も進み、産地全体の持続性が問われています。そうした中で、陶庫が存在し続ける意味は、単なる販売や展示の場を超え、地域と文化をつなぐ「居場所」として機能することにあると考えています。

これからも陶庫は、陶器の魅力とその背景にある人の手仕事を伝える活動を続け、益子の地に根ざした文化の灯を次世代につないでいきます。

実行者コメント

代表取締役 塚本 倫行(つかもと のりゆき)
陶庫は創業以来、作家の表現が伝わる場として、この建物とともに歩んできました。多くの方々のご支援により、こうして次の一歩を踏み出せたことに心より感謝いたします。この空間が未来の益子においても、文化と人をつなぐ存在であり続けられるよう、これからも丁寧に歩んでまいります。

代表取締役 塚本 倫行

代表取締役 塚本 倫行

専務取締役 塚本 慈(つかもと しげる)
私は益子で生まれ育ち、一度外に出たからこそ、あらためてこの土地に根づく文化の尊さを実感しています。今回のクラウドファンディングは、建物の保存という目的だけでなく、私たち自身の存在意義を見つめ直す大切な機会でもありました。これからも地域や作家の方々と手を携えながら、陶庫のあるべき姿を模索し続けていきたいと思っています。

専務取締役 塚本 慈

専務取締役 塚本 慈

クラウドファンディング概要

タイトル  : 大正時代商家の修繕|民藝の里「益子」
        の景観と文化を残したい。
期間    : 2025年3月17日(月)~5月15日(木)
第一目標金額: 500万円(最終目標金額:1100万円)
支援形式  : All or Nothing形式
        (目標金額に到達しない場合は、ご支援金が返金となります)
資金使途  : 南側屋根および北側庇の修繕工事費用
URL     : https://readyfor.jp/projects/mashiko-toko

店舗の外観(昭和初期)

店舗の外観(昭和初期)

店舗の外観(現在)

店舗の外観(現在)

店内の「石蔵ギャラリー」

店内の「石蔵ギャラリー」

屋根瓦の老朽化1

屋根瓦の老朽化1

屋根瓦の老朽化2

屋根瓦の老朽化2

屋根瓦の老朽化3

屋根瓦の老朽化3

店内の「和室ギャラリー」

店内の「和室ギャラリー」

陶庫クラウドファンディング_チラシ_表

陶庫クラウドファンディング_チラシ_表

陶庫クラウドファンディング_チラシ_裏

陶庫クラウドファンディング_チラシ_裏