ココアの日本市場(2026年-2035年)、市場規模・分析レポートを発表

2026-08-20 17:00
株式会社マーケットリサーチセンター

株式会社マーケットリサーチセンター(本社:東京都港区、世界の市場調査資料販売)では、「ココアの日本市場(2026年-2035年)、英文タイトル:Japan Cocoa Market 2026-2035」調査資料を発表しました。本資料には、ココアの日本市場規模、動向、セグメント別予測、関連企業の情報などが盛り込まれています。

■主な掲載内容

日本のココア市場は、2025年時点で24万4,820トン規模に達しており、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)4.7%で拡大し、2035年には38万7,540トンに達すると予測されている。市場成長を支える主な要因は、高付加価値チョコレート・菓子需要、製菓・ベーカリー用途での安定したココア使用、持続可能な調達への関心、さらに化粧品・医薬品分野でのココアバターやココアパウダー活用の拡大である。

日本は高級菓子市場として成熟しており、チョコレートは子どもだけでなく成人にも広く消費されている。このため、人口動態の制約があっても、プレミアムチョコレート、季節限定商品、ギフト需要、ベーカリー・デザート用途などがココア需要を支える構造となっている。

原料調達面では、西アフリカへの依存度が高いことが市場の大きな特徴である。レポートでは、ガーナが日本のココア輸入量の75%を供給しているとしており、同国の気候条件悪化による収量低下が、日本市場の調達コストや供給安定性に影響を与える可能性があると指摘している。

このため、日本の食品メーカーにとって、ココア価格そのものだけでなく、供給源の安定性が重要になる。特定国への依存が大きい場合、異常気象、収穫量低下、物流障害などが原料価格へ直接波及しやすく、調達先の多様化や長期契約が重要になる。

レポートでは、Ivory Coastの生産者と食品・飲料メーカーが調達契約を結ぶ動きも、市場成長を支える要因として挙げている。これは単なる購入契約だけでなく、安定供給や品質管理、持続可能性の確保を目的とする長期的なサプライチェーン構築につながる。

持続可能なココア調達も重要なテーマである。日本企業は高品質な有機ココアや責任ある方法で生産された原料への関心を高めており、消費者側でも製品そのものの味や価格だけでなく、原料の産地や生産方法への関心が高まる可能性がある。

市場参加企業にとっては、サステナブル調達を単なるCSRとして扱うのではなく、プレミアム商品の差別化要素として活用できる。特に高価格帯チョコレートでは、産地、カカオ品種、発酵・焙煎方法、農家支援などをブランドストーリーに組み込む余地が大きい。

タイプ別では、Cocoa Butter、Cocoa Powder、Cocoa Liquorに分類される。Cocoa Liquorはチョコレート製造の基礎原料として重要であり、Cocoa Butterは口溶けや質感、Cocoa Powderは風味や色調を付与する用途で食品・飲料に広く利用される。

Cocoa Butterは食品用途に加えて化粧品分野でも重要である。保湿性や融点特性を活かして、ボディローション、クリームなどに利用される可能性がある。レポートでは、損傷したココア豆から得られるココアバターやココアパウダーについても、新たな用途開発が検討されているとしている。

特に、損傷豆由来成分は通常品とは異なる融解特性や化学特性を持つ可能性があり、化粧品で増粘剤やゲル化剤として利用できる可能性があるとされる。これにより、アクリレートなど一部の合成成分使用量を減らせる可能性があるというのがレポートの見方である。

ただし、この「損傷ココア豆を化粧品・医薬品用途へ転用する」という記述は、現時点の日本市場の主要需要源というより研究・開発機会として捉えるべきである。今回の資料では、商業規模、採用企業、具体的売上は示されていない。

用途別では、Food and Beverages、Cosmetics and Pharmaceuticals、その他に分類される。このうちFood and Beveragesが市場の中心で、さらにConfectionery、Dairy、Bakery、その他へ細分化される。

Confectioneryは日本ココア市場の中核用途と考えられる。チョコレート、チョコレート菓子、コーティング、フィリングなど多様な形でココアが使用され、高付加価値商品への需要が原料消費を支える。

Bakeryも重要である。ケーキ、クッキー、パン、焼き菓子などでココアパウダーやチョコレートが使用されるため、専門ベーカリー、カフェ、コンビニスイーツ、冷凍デザートなど幅広い流通チャネルと接点を持つ。

Dairyでは、チョコレートミルク、アイスクリーム、ヨーグルト、乳飲料などがココア需要を形成する。特にデザート系乳製品では、ココアを使用した季節限定やプレミアムフレーバーの展開が需要を支えやすい。

価格面では、レポートが示す通り、ココア価格が高水準でも製菓・デザート用途での使用は続くと見込まれている。これは、日本の消費者が単純な低価格だけでなく、味、品質、ブランド、贈答価値などを重視する高付加価値菓子市場を形成しているためと考えられる。

一方、原料価格上昇が長期化すれば、メーカー側では内容量調整、価格改定、配合変更、代替油脂の活用などが必要になる可能性がある。特に大量生産型の商品では、原料コスト上昇が収益性に直接影響しやすい。

競争環境では、Barry Callebaut、Morinaga、Hershey、Nestlé、MEIJI Holdings、Mondelez、Ferrero、Marsなどが主要企業として挙げられている。これらにはココア原料供給企業と完成品チョコレート・菓子メーカーが混在している点に注意が必要である。

Barry Callebautは、チョコレート・ココア原料供給のグローバル企業として、食品メーカーや製菓企業向けB2B市場との関係が強い。一方、MorinagaやMeijiは、日本国内で完成品チョコレートや菓子を販売する主要企業として、消費者需要を直接取り込む。

Nestlé、Mondelez、Ferrero、Marsなどのグローバル企業も、高付加価値チョコレートや菓子カテゴリーを通じてココア需要を形成する。製品差別化では味やブランドだけでなく、サステナブル原料、プレミアム感、健康志向などが競争軸になりやすい。

なお、BASFとBühlerも主要企業リストに含まれているが、両社は一般的な意味でココア製品メーカーと同じカテゴリーではない。Bühlerは食品加工設備との接点が強く、BASFは化学・素材分野の企業であるため、この競争企業一覧は原料・加工設備・完成品企業を広く混在させたものと見るべきである。

総合すると、日本のココア市場は2025年の24万4,820トンから2035年には38万7,540トンへ拡大し、CAGR4.7%の安定成長が見込まれる。市場の中心は引き続き食品・飲料、とりわけ高付加価値チョコレートや菓子用途であり、同時にサステナブル調達と供給安定性が企業戦略上の重要性を増す。

2035年に向けた主要テーマは、「高付加価値チョコレート」「Confectionery」「持続可能なココア調達」「ガーナ・コートジボワール」「供給安定性」「Cocoa Butter」「Cocoa Powder」「Bakery」「Cosmetics用途」に集約できる。日本のココア市場は、数量成長だけでなく、原料の品質・産地・サステナビリティを重視するプレミアム型市場へ一段と移行していくと考えられる。

※目次構成

  1. エグゼクティブサマリー
    1.1 市場規模(2025~2026年)
    1.2 市場成長予測(2026年予測~2035年予測)
    1.3 主な需要促進要因
    1.4 主要企業と競争構造
    1.5 業界のベストプラクティス
    1.6 最新動向と最近の展開
    1.7 業界見通し

  2. 市場概要およびステークホルダー分析
    2.1 市場動向
    2.2 主要産業分野
    2.3 主要地域
    2.4 サプライヤーの交渉力
    2.5 買い手の交渉力
    2.6 主な市場機会とリスク
    2.7 ステークホルダーによる主要施策

  3. 経済概要
    3.1 GDP見通し
    3.2 一人当たりGDPの成長
    3.3 インフレ動向
    3.4 民主主義指数
    3.5 政府総債務比率
    3.6 国際収支(BoP)の状況
    3.7 人口見通し
    3.8 都市化動向

  4. カントリーリスク分析
    4.1 カントリーリスク
    4.2 ビジネス環境

  5. アジア太平洋地域のココア市場概要
    5.1 主要業界ハイライト
    5.2 アジア太平洋地域のココア市場の過去実績(2019~2025年)
    5.3 アジア太平洋地域のココア市場予測(2026~2035年)

  6. 日本のココア市場概要
    6.1 主要業界ハイライト
    6.2 日本のココア市場の過去実績(2019~2025年)
    6.3 日本のココア市場予測(2026~2035年)

  7. タイプ別・日本のココア市場

7.1 ココアバター
 7.1.1 過去の推移(2019~2025年)
 7.1.2 予測推移(2026~2035年)

7.2 ココアパウダー
 7.2.1 過去の推移(2019~2025年)
 7.2.2 予測推移(2026~2035年)

7.3 カカオマス
 7.3.1 過去の推移(2019~2025年)
 7.3.2 予測推移(2026~2035年)

  1. 用途別・日本のココア市場

8.1 食品・飲料
 8.1.1 過去の推移(2019~2025年)
 8.1.2 予測推移(2026~2035年)
 8.1.3 タイプ別内訳
  8.1.3.1 菓子類
  8.1.3.2 乳製品
  8.1.3.3 ベーカリー製品
  8.1.3.4 その他

8.2 化粧品・医薬品
 8.2.1 過去の推移(2019~2025年)
 8.2.2 予測推移(2026~2035年)

8.3 その他

  1. 市場ダイナミクス

9.1 SWOT分析
 9.1.1 強み
 9.1.2 弱み
 9.1.3 機会
 9.1.4 脅威

9.2 ポーターの5フォース分析
 9.2.1 サプライヤーの交渉力
 9.2.2 買い手の交渉力
 9.2.3 新規参入の脅威
 9.2.4 競争の激しさ
 9.2.5 代替品の脅威

9.3 主要需要指標
9.4 主要価格指標

  1. バリューチェーン分析

  2. 貿易データ分析(HSコード:1803、1804、1805)

11.1 主要輸出国
 11.1.1 金額ベース
 11.1.2 数量ベース

11.2 主要輸入国
 11.2.1 金額ベース
 11.2.2 数量ベース

  1. 価格分析

  2. 競争環境
    13.1 サプライヤー選定
    13.2 主要グローバル企業
    13.3 主要地域企業
    13.4 主要企業の戦略
    13.5 企業プロファイル

13.5.1 Barry Callebaut AG
 13.5.1.1 企業概要
 13.5.1.2 製品ポートフォリオ
 13.5.1.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.1.4 認証

13.5.2 Morinaga & Company, Ltd.(森永製菓株式会社)
 13.5.2.1 企業概要
 13.5.2.2 製品ポートフォリオ
 13.5.2.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.2.4 認証

13.5.3 Hershey Co.
 13.5.3.1 企業概要
 13.5.3.2 製品ポートフォリオ
 13.5.3.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.3.4 認証

13.5.4 Nestle S.A.
 13.5.4.1 企業概要
 13.5.4.2 製品ポートフォリオ
 13.5.4.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.4.4 認証

13.5.5 MEIJI Holdings Co. Ltd.(明治ホールディングス株式会社)
 13.5.5.1 企業概要
 13.5.5.2 製品ポートフォリオ
 13.5.5.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.5.4 認証

13.5.6 Mondelez International, Inc.
 13.5.6.1 企業概要
 13.5.6.2 製品ポートフォリオ
 13.5.6.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.6.4 認証

13.5.7 BASF SE
 13.5.7.1 企業概要
 13.5.7.2 製品ポートフォリオ
 13.5.7.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.7.4 認証

13.5.8 Buhler AG
 13.5.8.1 企業概要
 13.5.8.2 製品ポートフォリオ
 13.5.8.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.8.4 認証

13.5.9 Ferrero International S.A.
 13.5.9.1 企業概要
 13.5.9.2 製品ポートフォリオ
 13.5.9.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.9.4 認証

13.5.10 Mars Inc.
 13.5.10.1 企業概要
 13.5.10.2 製品ポートフォリオ
 13.5.10.3 顧客・市場カバレッジおよび実績
 13.5.10.4 認証

13.5.11 その他

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