令和8年熊本地震の被災地支援を終えAMAT隊員が帰任
熊本県庁の活動本部で担った情報集約と支援調整
報道関係各位
医療法人医誠会(本社:大阪府大阪市、代表者:谷 幸治)は、令和8年熊本地震を受け、公益社団法人 全日本病院協会からの出動要請により、AMAT(全日本病院医療支援班)の隊員として熊本県へ出動していた医誠会国際総合病院の事務職員1名が、2026年8月2日に活動を終えて帰任したことをお知らせします。7月31日から熊本県庁の熊本AMAT活動本部で、被災した医療機関や各AMAT隊から寄せられる情報の集約、活動記録の入力、支援調整などにあたりました。
熊本県庁で行われた災害医療支援に関する情報共有の様子

災害時の病院支援を支える情報連携
2026年7月28日16時27分、熊本県益城町で震度7を観測する地震が発生しました。被災地では医療機関も被害を受け、全国からDMATやAMATなどの医療支援チームが入り、各地で支援活動が行われました。大規模災害時には、被災した医療機関の状況を把握し、必要とされる人員や物資などの支援につなげるため、現地から寄せられる情報を正確に集約する役割が欠かせません。医師や看護師による診療活動に加え、活動状況や道路、ライフラインなどの情報を整理し、関係者の間で共有することも災害医療を支える一つの役割です。今回、公益社団法人 全日本病院協会からの出動要請を受け出動した職員は、医療資格を持たない事務職員としてAMATに参加しました。日頃から医師や多職種との連携に携わっている経験を生かし、熊本AMAT活動本部で各地の活動を支える情報集約と調整を担当しました。
熊本AMAT活動本部での情報集約と支援調整
出動した職員は7月30日の勤務終了後に熊本県へ移動し、7月31日から8月2日まで、熊本県庁防災センター2階に設置された熊本AMAT活動本部で活動しました。活動本部では、医師1名、ロジスティック3名の4人体制で、各病院へ派遣されたAMAT隊の支援にあたりました。職員が主に担当したのは、各病院のAMAT隊から寄せられる情報を時系列で記録するクロノロジーの入力です。1日2回行われるDMAT会議にも参加し、被災状況やライフラインの状況を確認しました。各病院のAMAT隊が入力した活動記録を確認し、活動本部からの情報発信や調整、AMATの出動状況の把握にも携わりました。
活動中は、被災した病院の医師からの現状報告や問い合わせ、道路状況に関する情報、現地のAMAT隊からの支援依頼など、さまざまな連絡が随時寄せられました。職員は内容を整理して熊本AMAT活動本部長へ報告し、指示を受けた上で医師や隊員へ情報を伝達しました。
災害時は状況が刻々と変化します。限られた情報から現地の状況を把握し、誤りのないよう内容を確認しながら必要な相手へ伝えることが、熊本AMAT活動本部に求められる役割の一つでした。
派遣期間中も余震が続く中、職員は8月2日まで予定していた支援活動を行い、帰任しました。
被害の大きな宇城市内にいるAMAT隊員より送られた被害状況 熊本県内を移動中に確認した道路の損傷


派遣職員コメント
初めてのAMAT出動で、医療資格を持たない自分に何ができるのか不安がありました。活動本部では、被災病院や各AMAT隊から寄せられる情報を整理し、本部長への報告や現地への伝達を担当しました。普段から医師や多職種と連携している経験を生かすことができ、災害時には正確な情報共有と職種を越えた連携が欠かせないことを実感しました。
災害拠点病院を目指す体制整備への経験還元
今回の活動報告を受け、医誠会国際総合病院の峰松 一夫 病院長は、2011年の東日本大震災で自身が被災地へ派遣された経験を振り返り、今回の派遣活動について職員をねぎらいました。
峰松病院長は2011年の東日本大震災当時、国立循環器病研究センター副院長を務めており、被災地の状況を確認する視察団の団長として岩手県の盛岡市や三陸沿岸部を訪れ、現地での調査や震災支援に携わりました。
医誠会国際総合病院は、災害拠点病院を目指し、災害発生時にも医療を継続できる体制づくりに取り組んでいます。
今回、出動した職員は、被災した医療機関からどのような情報が寄せられるのか、複数の支援チームや医療機関の間でどのような調整が必要となるのかを、実際の被災地で経験しました。活動後の報告書には、DMATとAMAT、AMAT同士、支援先病院との情報共有や連携の必要性を実感したことも記されています。
災害時に医療を継続するためには、診療を担う医療職だけでなく、情報を整理し、必要な支援につなぐ事務職員を含めた組織的な対応が求められます。医誠会国際総合病院では、今回の経験を院内の災害対応体制に還元し、過去の災害支援から得た知見も踏まえながら、災害拠点病院を目指した体制整備を進めます。
医療法人医誠会
医療法人医誠会は1979年に大阪市で創立し、ホロニクスグループとして全国で医療・介護事業を展開しています。医誠会国際総合病院は46診療科、総職員数2,144名(2026年4月現在)を有する基幹病院で、2026年4月に大阪府がん診療拠点病院に指定されました。
病院独自の救急システム、医誠会「病院救急」搬送システムは直通の電話番号にご連絡いただき、症状により医師・看護師・救急救命士が同乗した病院救急車でお迎えに行く仕組みで、2025年度は9,761回の搬送を行いました。2024年度の公設救急受入数は15,118台で「断らない救急」を掲げ地域の高度急性期医療を担っています。