癌検査の市場規模がおよそ50億米ドルに拡大:高精度医療に対する需要が市場を促進

株式会社グローバルインフォメーション
2013-05-24 15:30

株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Kalorama Informationが発行した報告書「The World Market for Cancer Diagnostics, 5th Edition: Precision and Personalized Testing Arrives (世界の癌診断市場:精密・オーダーメイド検査の到来)」の販売を開始しました。

同レポートによれば、癌の診断、分類、ならびに治療法を決定するために幾つかの検査を一時に行う必要があり、この需要に後押しされて癌診療で使用される体外診断検査の世界市場が2012年には48億米ドル規模に達し、さらに今後数年にわたって年率にして9%もの成長を続ける見込みです。同レポートによると、癌の罹患率が増加していること、また患者ひとりひとりが多数の検査を受ける必要性があることから、癌検査製品メーカーの収益が伸びています。

Shara Rosen氏は「癌検査では数々の補完的な検査が行われるので、このことが市場の成長促進要因となっているのです。癌は極めて複雑な疾患であるため、たった一つの検査やあるいは部分的な検査だけでは、患者の病態について高い精度の判断を下すには全く不十分なのです。」と述べています。

同レポートによれば、癌診断市場は極めて細分化されたものとなっており、技術にしても尿検査から遺伝子バイオチップにまで及んでいます。専門的な癌免疫測定、組織学的/細胞学的分析、また分子診断検査などによって、その特定の腫瘍にマッチした治療方針を決定するための情報を得ることができます。Kalorama社ではこれが高精度医療やオーダーメイド医療の基礎となるものであると見ています。生検組織から抽出された細胞の遺伝子型判定法が個々の患者に特定した治療法を見出す方法として広く認められるようになってきたことから、高精度医療は急速な進歩を遂げています。

Kalorama社は、一般生化学検査、ホルモン、レセプター、酵素および蛋白質マーカーの検査、遺伝子構造検査、また、ヒト・パピローマウィルスなどのウィルス感染症への暴露検査などまで含めて、体外検査薬を用いたほとんど全ての種類の検査がこの調査での市場分析の一部を成していると記しています。同レポートによれば癌による死亡率は診断法および治療法の改善によって減少しつつあります。

Rosen氏はまた、「癌の診断法により、癌による死を減らせることが証明されています。ですから正確さが必要となるのです。すなわち癌にかかったことがある人をモニターして癌の再発があれば早期に発見できる検査を一致協力して開発する必要があるのです。」と述べています。

同レポートでは、血中のセルフリーDNAおよび循環癌細胞の検査がこの取り組みの中で主要な役割を果たすものと見ています。

市場調査レポート: 世界の癌診断市場:精密・オーダーメイド検査の到来
The World Market for Cancer Diagnostics, 5th Edition: Precision and Personalized Testing Arrives
http://www.gii.co.jp/report/kl270517-world-market-cancer-diagnostics-5th-edition.html
出版日: 2013年05月08日
発行: Kalorama Information

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