那覇「Kitchen」、10年の軌跡を守る移転再出発へ!立ち退き危機を乗り越え新店舗で再スタート
Kitchen(所在地:沖縄県那覇市安里1-4-15梅村ビル2階、代表:渡嘉敷百合子)は、建物老朽化に伴う立ち退き要請を受け、2026年2月末での閉店後、那覇市楚辺への移転再出発を決定しました。10年間愛されてきた創作パスタとスイーツの店を守るため、現在クラウドファンディングを実施し、移転資金の調達に取り組んでいます。
立ち退き通告から再出発への道のり
Kitchen代表の渡嘉敷百合子氏は2015年10月に那覇市安里にカフェをオープン。「フードコーディネーターが手がける食の素敵空間」をコンセプトに、看板メニューの「しょうゆ味の焼きカルボナーラ」をはじめとする創作パスタと自家製スイーツで多くのファンを獲得してきました。
しかし2024年11月、建物老朽化に伴い突然の立ち退き通告を受けることになります。オープンから9周年を迎えたばかりの時期で、エアコン買い替えや店舗修繕のための借り入れを行った直後でした。当初は3ヶ月での退去を求められ、調停申立てまで発展する事態となりました。
「出たくないのではなく、出ていけない状況でした」と渡嘉敷氏は当時を振り返ります。小学1年生の娘を育てるシングルマザーとして、ランチ営業のみで生計を立ててきた渡嘉敷氏にとって、突然の立ち退きは生活の基盤を揺るがす大きな危機でした。
約1年にわたる交渉の末、2025年10月に那覇市楚辺の物件と出会い、移転先を確保。しかし、受け取った立ち退き料は移転に必要な資金の半分にも満たず、今回のクラウドファンディング実施に至りました。
新たな一歩を支える地域の絆
「Kitchen」の新店舗は那覇市楚辺の閑静な住宅街に位置し、那覇の中心街や県庁、国際通りからも徒歩圏内という立地です。これまでのコンセプトを継承しつつ、渡嘉敷氏が一人で営業するワンオペ体制となる予定です。
CAMPFIREで実施中のクラウドファンディング(1/7~2/28)では、移転資金として目標450万円(最終目標750万)を設定。1月23日現在、175人の支援により205万4000円(達成率45%)が集まっています。支援者には、お礼の手紙や店舗オリジナルグッズ、移転先で使えるチケットなどのリターンが用意されています。
特筆すべきは地域の飲食店経営者たちからの応援メッセージです。
沖縄の飲食業界で活躍する仲間たちが、渡嘉敷氏の再出発を後押ししています。
「10年間育んできた店は、私の居場所であり財産です。お客様とのつながりや築き上げてきたものを断ち切りたくない」という渡嘉敷氏の思いが、支援の輪を広げています。
今後のスケジュールと展望
現店舗での営業は2026年2月末日までで、その後移転作業に入ります。移転先での開店は2026年8~9月を予定しており、クラウドファンディングは2026年2月末に終了します。移転期間中は収入が途絶えるため、渡嘉敷氏は別の仕事をしながら準備を進める予定です。
新店舗では一人での営業となるため、現在の店舗よりもメニュー数や客席数は減少するものの、これまで以上に人とのつながりを大切にした空間づくりを目指すといいます。
「諦めずに頑張って夢を継続したい、そして愛娘にママの大きな背中を見せたい」—その思いを胸に、「Kitchen」の新たな挑戦が始まろうとしています。
会社概要
- 企業名:Kitchen
- 所在地:沖縄県那覇市安里1-4-15梅村ビル2階
- 代表者:渡嘉敷百合子
- 営業時間:11:00~15:00(L.O14:00)
- 定休日:日・月曜日、祝日不定休
- 主要商品:創作パスタ、自家製スイーツ