熱中症警戒アラートは10月まで 秋も気をつけたい熱中症と猛暑対策
熱中症警戒アラートの運用期間は、環境省によると令和8年度は4月22日から10月21日までです。「10月まで」と聞くと、秋になってもアラートが頻繁に出ているように思えますが、発表実績を見ると印象は少し異なります。環境省や消防庁などのデータをもとに、秋の熱中症との向き合い方を確認します。
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熱中症警戒アラートは10月にどれくらい発表されているか

熱中症警戒アラートは、暑さ指数(WBGT)が33以上になると予測された場合に、環境省と気象庁が前日の17時頃と当日の5時頃に発表します。暑さ指数は気温だけでなく、湿度や日差し、風なども踏まえた熱中症の危険度の指標です。上位にあたる熱中症特別警戒アラートは、都道府県内のすべての観測地点で35以上が予測される場合に発表されますが、2024年度の導入以降、発表されたことはありません。環境省の集計では、熱中症警戒アラートの発表は2023年度が延べ1,232回、2024年度が1,722回、2025年度が1,749回と増え続けており、過去最多を更新しています。2025年の月別では、7月が638回、8月が755回、9月が254回、10月は5回です。10月の5回はすべて沖縄県で、本土での発表はありませんでした。埼玉県でも、2022年から2024年の3年間は10月の発表がなく、9月も0回から3回でした(熊谷地方気象台の資料)。運用期間は10月までですが、発表が集中するのは7月から8月で、秋は9月までが中心です。「10月まで発令される」というのは、制度上の期間を指しています。
アラートが出なくても熱中症は起きている
消防庁の集計では、9月の熱中症による救急搬送人員は、2021年の2,355人から2024年には11,503人へと約5倍になりました。2024年は9月として過去最多です。2025年も9,766人で、過去2番目の多さでした。今年も9月7日から13日の1週間で、全国752人が搬送されています(速報値)。2025年5月から9月の搬送人員は全国で100,510人、調査を始めた2008年以降で最多でした。このうち入院が必要な中等症以上は約36%です。年齢別では65歳以上が約57%、発生場所別では住居が約38%で最も多くなっています。厚生労働省の速報値では、同じ期間の熱中症による死者は1,521人でした。屋外での活動だけでなく、家の中でも熱中症は起きており、高齢の方は室温や水分の摂り方に気を配る必要があります。国立環境研究所が2025年に発表した解析では、5〜6月や9月は、33より低い暑さ指数(24〜30)を基準にしたほうが、熱中症による死亡を減らすのに有効とされました。現在の運用基準ではなく研究成果ですが、アラートが出ていない日にも、暑さに注意すべき日があることを示しています。
秋まで続けたい猛暑対策

環境省は、熱中症警戒アラートの確認、家族や周囲への見守りと声かけ、エアコンの適切な使用、こまめな水分と塩分の補給を呼びかけています。高齢のご家族がいる場合は、室温の確認や、水分を摂っているかの声かけが日々の対策になります。アラートが出ていない日でも、暑さ指数の予測値や実況は、環境省の熱中症予防情報サイトで確認できます。暑さ指数が28以上31未満は「厳重警戒」、31以上は「危険」とされています。9月や10月でも、日中に気温が上がる日は夏と同じ基本の対策が役立ちます。外出や作業の予定を決める前に、朝のうちに暑さ指数を見ておくと、その日の過ごし方を選びやすくなります。猛暑対策には、エアコンや水分補給のほかに、身につけるものを工夫する方法もあります。たとえば、PCM(潜熱蓄熱材)を使ったアイテムは、28℃前後で快適な温度を保つように設計されています。冷たすぎない温度なので、長めの外出や屋外での作業、散歩のときにも取り入れやすいのが特徴です。人用のほか、犬用もあります。アラートの有無にかかわらず、その日の暑さに合わせて対策を選ぶことが、秋の熱中症予防につながります。