再生可能エネルギーへの需要が欧州の送配電網市場の成長を促進
株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社GlobalDataが発行した報告書「Power Transmission and Distribution (T&D) Scenario in Europe - Infrastructure, Investment and Regulations Analysis to 2020 (欧州の送配電(T&D)市場:インフラ・投資・規制の分析)」の販売を開始しました。
欧州全域における電力需要の増大は、環境的懸念とも結びつき、各国にさらに多様なエネルギー源に目を向けるよう迫っています。GlobalDataでは、このことは、結果として送配電(T&D)インフラへの投資の増大につながるとみています。
同レポートによれば、ドイツやフランス、英国、ノルウェー、イタリア、アイルランドなどの主要欧州諸国は、電力供給の確実性を高め、スマートグリッド技術を広く展開し、また、発電用に新たなエネルギー源、特に再生可能エネルギー源を使用できるようにするため、グリッド拡張および高度化計画に相当な額を投入する見通しです。
GlobalDataの上席アナリストであるShivanshu Agnihotri氏は、「2012年には、欧州における発電量の全増加分の約70%を再生可能エネルギー源が占めることとなりました。そして、2020年までに温室効果ガス排出を削減し、全エネルギー消費量の中の再生可能エネルギー割合を高めようというEU目標に基づいて、さらに発電量の増強が進められています。」と述べています。
同レポートによると、欧州のT&Dグリッドは電力網の混雑や分散化したエネルギー源の統合に関して、問題を抱えているという特徴があります。
この点について、Agnihotri氏は「欧州におけるT&D網の老朽化傾向は、電力供給の安定性に対する懸念を呼び起こしました。そこで、多くの国々がグリッドに対する高効率化技術の導入政策を打ち出しています。」と述べています。
国境をまたぐグリッド間の相互接続点を増やす必要性があることも、欧州のT&D市場拡大を後押しするもうひとつの要因となります。なぜならそれは、電力市場における競争を呼び起こし、電力価格の低減につながる可能性を持つからです。同レポートによれば、相互接続を行うことで、より広い範囲の発電所を電力源として組み入れることができ、電力供給の確実性を向上させると同時に、新たに発電所を建設する必要性を抑えることが可能になります。
「欧州は、国境をまたぐグリッド間の相互接続を構築し、欧州大陸全体で再生可能エネルギー源から作り出された電力を活用できるようにするため力を注いでおり、送電インフラ形成に向けて大々的な投資を行うものと予測されます。」Agnihotri 氏はこのように結論づけています 。
市場調査レポート: 欧州の送配電(T&D)市場:インフラ・投資・規制の分析
Power Transmission and Distribution (T&D) Scenario in Europe - Infrastructure, Investment and Regulations Analysis to 2020
http://www.gii.co.jp/report/gd278800-power-transmission-distribution-t-d-scenario.html
出版日: 2013年08月14日
発行: GlobalData
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