大関節再建インプラント市場は不振な経済成長のあおりを受けて緩やかな拡大にとどまる見込み

株式会社グローバルインフォメーション
2013-04-23 14:00

株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Millennium Research Groupが発行した報告書「US Markets for Large-Joint Reconstructive Implants 2013 (米国の大関節再建インプラント市場)」の販売を開始しました。

Millennium Research Group (MRG)によれば、歩みの遅い経済成長が米国および欧州の大関節再建インプラント市場拡大の妨げとなっています。保険に未加入だったり、あるいは手術で仕事を休んだときに雇用の保証が十分ではなかったりするため、多くの患者が膝や股関節の人工関節置換手術を先送りしている状況です。さらに、病院の予算上の制約や共同購入組織(GPO)が及ぼす影響の拡大により、価格の下落圧力が加わってきています。この結果、2021年に至るまで高齢人口の増加だけが市場成長の主要因であり、市場は緩やかな拡大にとどまり、2021年の米国および欧州市場の収益額はそれぞれおよそ82億米ドルならびに27億米ドルとなる見込みです。

こうした全体的な市場動向は、米国と欧州市場の双方に当てはまるものですが、これら地域間には違いもあります。例えば、米国の外科医は、特に人工膝関節単顆置換術や部分的股関節再建などといった部分的な施術には懐疑的です。こういった部分的置換術には、再置換率が高くなってしまう懸念があるからです。欧州では、コストが安いことから、医師は部分的な置換手術を広く使い続けています。このような傾向は、イタリアなど、不安定な経済状況による影響を強く受けている国々では特に顕著です。

MRGのアナリストであるDaniel Brown 氏は、「股関節のリサーフェス手術の動向についても米国と欧州とでは違いがあります。この手術は患者自身の骨を残しておける特質を持つことから、当初米国では広く採用されました。しかしながらこのような人工関節製品ではすべてが使用している、メタル・オン・メタル(MOM)軸受面に関する問題が報告されて、この手術の流行は下火となりました。欧州では、こういった製品を売り込もうとする競合企業が少なかったためか、米国ほどにはこの手術の導入が広がっておらず、従って落ち込みも少ないものとなっています。」と述べています。

市場調査レポート: 米国の大関節再建インプラント市場
US Markets for Large-Joint Reconstructive Implants 2013
http://www.gii.co.jp/report/mrg233584-us-markets-large-joint-reconstructive-implants.html
出版日: 2013年03月28日
発行: Millennium Research Group

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