蝶々さんは、なぜ死を選ばなければならなかったのか―― 愛と喪失を通して「生きること」の意味を探す 長編小説『蝶々さんを探して』、12月1日発売

少女の初恋から始まる、愛と祈りの物語。 「あの時、別の道を選んでいたら」―― 消えない著者の思いを創作に込めた長編小説。

2026-10-27 11:00
株式会社アクセスイースト

2026年12月1日(火)、長編小説『蝶々さんを探して―愛と祈りが、時を超えて結ぶ物語―』(著:山口明雄)が、パレードより全国書店で発売されます。

『蝶々さんを探して』書籍表紙

『蝶々さんを探して』書籍表紙

本作は、両親を自死で失った少女が、初恋と数々の出会い、そして喪失を経験しながら、自らの生き方を見つけていく物語です。
プッチーニのオペラ『蝶々夫人』を重要なモチーフとし、「蝶々さんは、なぜ死を選ばなければならなかったのか」という問いを通して、愛すること、生きること、そして社会の中で声を上げられないまま失われていく命の意味を問いかけます。

作品紹介

主人公は、金沢で暮らす小学四年生の少女・奈美。人とのコミュニケーションが苦手な一方、聴いた音楽を正確に記憶し、再現する特別な能力を持っています。
ある夏、奈美は老舗酒造の一人息子で、中学三年生の健壱と出会い、初めての恋をします。母親の強い支配のもとで育った健壱も、奈美との出会いによって生きる意欲を取り戻していきます。
しかし、その秋、奈美の両親が自ら命を絶ちます。
高校生になった奈美は、健壱とともにオペラ『蝶々夫人』を鑑賞します。愛する人を信じ、幸せを歌う蝶々さんに魅了されますが、その自死の場面で両親の死の記憶がよみがえり、激しいパニックに襲われます。
やがて、大人たちの事情によって二人は引き裂かれます。
「蝶々さんの歌をぜんぶ歌えるようになったら、必ず聴きに行く」
健壱の約束を胸に、奈美は東京で声楽を学びます。
「蝶々さんは、なぜ死を選ばなければならなかったのか」
奈美が抱き続ける問いは、さまざまな出会いと喪失を経て、社会の中で声を上げられずに亡くなった人々へと広がっていきます。
大学四年生となった奈美は、『蝶々夫人』の歌に自らの思いを込め、健壱に届けようとします。
二人は再び出会い、奈美は自分なりに見つけた答えを健壱に伝えることができるのでしょうか。
――愛と祈りが、時を超えて結ぶ物語です。

主人公・佐々木奈美小学校4年の時)01

主人公・佐々木奈美小学校4年の時)01

本書に込めた著者の思い

本作は、奈美と健壱の初恋を描くだけの恋愛小説ではありません。
二人は、家族や社会、制度、国家、そして自分たちの力ではどうすることもできない運命に翻弄されながら、それぞれの人生を歩んでいきます。
人は、自分の思いだけで生きているわけではありません。周囲の環境や時代、偶然の出会いによって、本当に大切にしたいものとは違う道を選んでしまうことがあります。
また、誰もが過ちを犯すことがあります。しかし、過去を消すことはできなくても、その過ちに気づいたあと、これからどう生きるかを選び直すことはできるはずです。
奈美は、蝶々さんの死を問い続ける中で、両親の自死、そして社会の中で声を持たずに亡くなっていった人々と向き合います。
失われた命を取り戻すことはできません。それでも、その人が生きていたことを忘れず、次に同じように苦しむ人と出会ったとき、その手を取ることはできるかもしれません。
奈美と健壱の長い愛の物語を楽しんでいただきながら、読者の方々にも、生きることの意味を少し考えていただければと思います。

80歳になって、もう一度、小説を書く

私自身も長い間、自分の人生に、どこか納得できない思いを抱えてきました。
若い頃、NHKを辞め、作家として生きる道を志しました。小説現代新人賞を受賞し、長編小説を刊行したこともありましたが、結局、作家として生活することはできませんでした。
その後、小さな広報代理店を設立し、40年以上にわたって経営を続けてきました。
周囲から見れば、充実した人生だったのかもしれません。しかし、私自身の心の中には、あの時、別の道を選んでいたら、もっと違う人生を歩めたのではないかという悔しさが、今も残っています。
人生100年時代と言われる今、これまでの生き方を振り返り、同じような思いを抱いている人は少なくないのではないでしょうか。
私は80歳になって、もう一度、若い頃に志した長編小説の創作に取り組みました。
過去を取り戻すことはできません。これまでの人生を、すべて肯定できるようになったわけでもありません。
それでも、幾つになっても本当にやりたかったことに向き合うことには、意味があるのではないか。
この挑戦が、人生に何かをやり残したと感じている方々にとって、一つの事例となり、これからを生きる希望や元気につながれば、うれしく思います。

装丁について

表紙には、物語の原点となる、奈美と健壱が出会った海岸を描きました。
現実の風景をそのまま再現するのではなく、シュールな造形と印象的な色彩によって、美しい海と、これから二人を待ち受ける大きな世界や運命を表現しています。

著者略歴

山口明雄(やまぐち・あきお)
1945年、石川県加賀市生まれ。
高校時代、米国オレゴン州ヴァーノニア高校に1年間留学。
1969年、東京外国語大学卒業後、NHK入局。帯広局、札幌局を経て、東京のドラマ部門に配属。
1977年、小説家を志し、執筆時間を確保するため日本マクドネル・ダグラスに転職。宣伝・広報を担当。
1979年、ペンネーム「岑亜紀良」で講談社・第31回「小説現代新人賞」を受賞。
1980年、光文社より長編小説『俺のブルースを聴け』を刊行。
1985年、広報代理店・株式会社アクセスイーストを設立し、代表取締役に就任。
1990年、東映全国公開映画『ベストガイ』の原作を執筆。
2007年、『マスコミ対応はもう怖くない! メディアトレーニングのすべて』をパレードより出版。その後、広報・メディアトレーニングに関する専門書を複数刊行。
2010年、小説『テレサ・イン・ネバーランド』を翻訳。
2015年、デンマークの絵本『ラスムス クルンプ クリスマスのぼうけん』を翻訳。
2026年、長編小説『蝶々さんを探して』をパレードより刊行。
現在も株式会社アクセスイースト代表取締役を務める。

著者・山口明雄・近影

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書籍情報

書名 : 蝶々さんを探して ―愛と祈りが、時を超えて結ぶ物語―
著者 : 山口明雄
出版社: パレード
発売日: 2026年12月1日(火)
ISBN : 978-4-434-38728-9
仕様 : 四六判/並製/566ページ
定価 : 2,200円(税込、本体2,000円)
     Amazonの他、主要ネット書店、および全国の書店で予約受付中。

『蝶々さんを探して』公式サイト

https://chochosanbook.jp/

『蝶々さんを探して』WebサイトQRコード

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※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

主人公の相手・加賀美健壱中学3年の時)01

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奈美と健壱が出会う金沢近くの海岸のイメージ

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主人公・佐々木奈美小学校4年の時)02

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主人公の相手・加賀美健壱中学3年の時)02

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