地域創生農業研究所の技術職員が「全国大学農場技術賞」を受賞 合鴨の肥育法改善と「近大式鴨肥育法」の地域普及に貢献

近畿大学地域創生農業研究所(和歌山県有田郡湯浅町)の技術職員 岩森明彦が、全国大学附属農場協議会の「令和8年度全国大学農場技術賞」を受賞することになりました。同賞は、農場等の教育・研究支援に貢献し、活性化に特に功績のあった技術系職員に授与されるものです。
令和8年(2026年)10月2日(金)・3日(土)、三重大学(三重県津市)にて開催される令和8年度全国大学附属農場協議会秋季全国協議会の初日に、表彰式と受賞講演「食餌による合鴨の肥育法改善に対する研究支援と近大式鴨肥育法の地域普及に対する貢献」が行われます。
【本件のポイント】
●近畿大学地域創生農業研究所では通算3人目となる「全国大学農場技術賞」を受賞
●薬草や未利用資源を活用した「近大式鴨肥育法」の開発により、ブランド合鴨「近大鴨(きんだいかも)」の肉質向上とブランド化を実現
●合鴨生産者への技術移転やふるさと納税返礼品への選定など、地域振興・畜産業界への普及に貢献
【本件の内容】
近畿大学地域創生農業研究所は、全国57の大学で構成される全国大学附属農場協議会に所属しており、他大学との交流を図りながら農業技術の向上や教育・研究支援に取り組んでいます。協議会では年に一度、農場等の活性化や教育・研究支援に顕著な実績を上げた技術系職員を対象に「全国大学農場技術賞」を選考・授与しています。
このたび、地域創生農業研究所の技術職員 岩森明彦が新たな合鴨肥育法(近大式鴨肥育法)の開発における研究支援と、地域普及に対する貢献を評価され、本学では通算3人目となる同賞を受賞することになります。
岩森明彦は、昭和62年(1987年)に入職後、約40年にわたり家畜肥育やほ場管理に従事し、平成18年(2006年)より合鴨肥育および販売の責任者を務めてきました。従来の合鴨肉は独特の風味が強いため敬遠される側面がありましたが、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)や日本振興株式会社(大阪府大阪市)との肉質改良に関する研究を通じて、食品区分である5種の薬草(ウンシュウミカン果皮、サンショウ果皮、シソ葉、トチュウ葉、ウコン根茎)と地域などで得られる未利用資源(醤油粕、規格外ウメエキス、近大酒の酒粕)を利活用した飼料を用いた結果、肉質がより柔らかく、甘みが増し、鴨肉独特の風味も軽減されることが分かりました。この新たな合鴨肥育法「近大式鴨肥育法」で肥育した合鴨の肉を「近大鴨」と称してブランド化しました。さらに、「近大鴨」を有田川町のふるさと納税返礼品や都内レストラン、ホテル、一般ECサイトへ展開したほか、地元の合鴨肥育農家へ「近大式鴨肥育法」の導入及び技術指導を行うなど、地域産業の活性化とブランド継承に大きく寄与しています。
【表彰式・受賞講演概要】
日時 :令和8年(2026年)10月2日(金)15:00~17:30
場所 :三重大学 三翠ホール・大ホール
(三重県津市栗真町屋町1577、近鉄名古屋線「江戸橋駅」から徒歩約15分)
参加者 :全国大学農場協議会所属会員(一般の方は入場不可)
講演テーマ:食餌による合鴨の肥育法改善に対する研究支援と
「近大式鴨肥育法」の地域普及に対する貢献
【受賞者プロフィール】
岩森明彦(いわもりあきひこ)
所属:近畿大学地域創生農業研究所
経歴:昭和62年(1987年)4月 近畿大学に入職、生石(おいし)農場にて家畜肥育等に従事
平成18年(2006年)4月 合鴨肥育・販売の責任者に就任
令和6年(2024年)4月 湯浅農場(現 地域創生農業研究所)配属
【近畿大学地域創生農業研究所 過去受賞者】
堀川勇次(ほりかわゆうじ)
業績名 :近大マンゴーの安定生産と販路拡大、マンゴー研究および教育に関する貢献
内容 :近大マンゴー生産に関する安定化、高品質化、販路拡大、開発研究に対する貢献
受賞日 :令和5年(2023年)11月1日(水)
開催大学:琉球大学
友廣教道(ともひろのりみち)
業績名 :未利用資源の活用による柑橘類の高品質化ならびに新製品開発への貢献
内容 :未利用資源を利活用したウンシュウミカン栽培法の確立、
柑橘の剪定葉および摘果果実を利用した製品開発や基礎研究に対する貢献
受賞日 :令和6年(2024年)9月12日(木)
開催大学:山梨大学
【関連リンク】
地域創生農業研究所
https://www.kindai.ac.jp/farm/