子どもの近視は、未来の病気である

Yahoo!ニュースに、私の小児近視治療についての記事が掲載されました。
今回のテーマは、6月から新たに登場する「近視管理眼鏡」です。
これまで子どもの近視治療には、低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズなどの選択肢がありました。そこに近視管理眼鏡が加わることで、小児近視治療は「限られた治療を選ぶ時代」から、「その子に合った治療を選び、組み合わせて考える時代」に入ります。
私は、この変化をとても大きな出来事だと考えています。
近視は「見えにくい」だけの問題ではありません
眼鏡をかければ見える。
コンタクトレンズを使えば生活できる。
もちろん、それはその通りです。
しかし、近視の本質は、眼球が前後方向に伸びていくことです。
目が伸びる。
目の形が変わる。
そして、将来の病気リスクが上がる。
強度近視になるほど、網膜剥離、緑内障、近視性黄斑変性など、人生の後半で視力を脅かす病気のリスクが高くなります。
今、新成人の7〜8割程度は近視になっていると言われています。
そして、目の病気リスクがはね上がる強度近視の総数も増えています。
これは、子どもだけの問題ではありません。
今の子どもたちが、30年後、40年後、50年後に、どのような目で生きていくのか。
仕事をする時。
車を運転する時。
家族の顔を見る時。
好きな本を読む時。
旅先の景色を見る時。
人生の最後まで、自分の目で世界を見続けられるか。
私は、そこまで含めて子どもの近視を診ています。
私は眼科医として、目の前の視力だけを診ているつもりはありません。
その子の未来の見え方を診ています。
小児近視治療は、選べる時代へ
まず、近視になるのをできるだけ防ぐ。
近視になってしまったら、進行を抑えるように管理する。
そして、大人になってからも、手遅れになる前に検診を続ける。
これは、未来への投資です。
近視管理眼鏡、低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズ。
治療の選択肢が増えることは、子どもたちにとって希望です。
ただし、どれか一つの治療がすべての子どもに最適というわけではありません。
年齢。
近視の進み方。
眼軸長。
生活習慣。
スポーツ。
性格。
保護者の関わり方。
それらを総合的に考え、その子に合った方法を選ぶ必要があります。
だからこそ、私は情報発信を続けています。
「近視は眼鏡をかければ終わり」ではない。
「子どもの視力低下は仕方がない」だけで終わらせない。
「まだ見えているから大丈夫」と先送りにしない。
子どもの目の未来を守るために、できることがあります。
これまで発信してきたこと
これまでnoteでも、小児近視について繰り返し書いてきました。
まず、近視治療が大きく変わり始めたことについて書いた記事です。
近視治療は、生活指導だけでも、眼鏡だけでもなく、医学的に進行を抑える時代に入ってきました。
低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズ、そして近視管理眼鏡。
選択肢が増えた今だからこそ、正しく知り、正しく選ぶことが大切です。
近視治療2.0時代の到来!
次に、子育て情報メディア「ママ広場」での連載を紹介した記事です。
近視治療の基本、治療選択、生活習慣の工夫について、保護者の方に届くようにまとめました。
子どもの近視対策は、難しい医学用語から始める必要はありません。
まずは、近視とは何か。
なぜ子どもの近視を放置してはいけないのか。
家庭で何ができるのか。
そこを知ることから始まります。
正しい知識を持つことは、子どもの目を守る第一歩です。
子どもの目を守る!(近視について、正しい知識を!)
啓蒙だけで終わらせない、地域での取り組み
そして、私が地域で続けてきた取り組みについて書いた記事です。
私は、子どもの近視対策を「眼科に来た子だけ」の問題で終わらせたくありません。
本当に多くの子どもたちの目を守るためには、診察室の中だけでは限界があります。
学校健診で見つかった子が、きちんと眼科につながること。
保護者に正しい情報が届くこと。
学校生活の中で、視力低下に気づき、必要な配慮につながること。
そして、地域全体で子どもの目を守る意識を持つこと。
そのためには、医療機関だけでなく、学校、家庭、行政が同じ方向を向く必要があります。
私はその必要性を感じ、地域での情報発信に加えて、行政へのアプローチも行ってきました。
これは、決して収益につながる活動ではありません。
誰かに大きく評価されるための活動でもありません。
それでも、眼科医として、そして地域で子どもたちを診る医師として、どうしても大切にしたい取り組みです。
子どもの目の未来は、本人だけの努力で守れるものではありません。
保護者だけに責任を背負わせるものでもありません。
医療、家庭、学校、地域が少しずつ手を取り合うことで、守れる未来があります。
この記事は、私が「啓蒙」だけで終わらせず、実際に地域の中で子どもの目を守る仕組みを作ろうとしてきた記録です。
「啓蒙」だけで終わらせない。芦屋の空の下で、私がひっそりと続けてきた「子どもの目を守る戦い」の記録。
子どもの目の未来に、投資しませんか
私は、本気で子どもの目の未来を守りたいと思っています。
そのために、診療でも、情報発信でも、地域医療でも、できることを全力で続けていきます。
近視は、今だけの問題ではありません。
未来の見え方を変える病気です。
だからこそ、今、考えてほしいのです。
子どもの目の未来に、投資しませんか。
threadsでもこまめに眼科情報を発信しています。
近視治療についてはスライドもまとめています。
https://www.threads.com/@hisa.iwami/post/DYPArYmEqJl?xmt=AQG0tdDoZwEgJfiVnF_74zPHEnyGTr2RIZBOAQy6VOFPPg

医療法人社団久視会 いわみ眼科
理事長:岩見 久司(医学博士・日本眼科学会認定 眼科専門医)
所在地:兵庫県芦屋市公光町11-2 CH158 BLDG HANSHIN ASHIYA 2F
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