オラクル・コーポレーション 、RFIDによる倉庫管理 ソリューションを発表
2004年1月27日、「ORACLE APPSWORLD 2004」サンディエゴ発:
オラクル・コーポレーションは、オラクル倉庫管理アプリケーションの次期バージョンにおいて、無線ICタグ(RFID)や電子製品コード(EPC)を活用した機能を追加することを発表します。本新機能は、サプライヤーがウォルマートや国防省からの通達を遂行するうえで大変効果的です。さらに、サプライヤーは在庫管理方法を改善でき、調達プロセスの見通しがより強化され、倉庫管理や配送にかかっていたコストを削減することができます。
オラクルの倉庫管理機能「Oracle Warehouse Management」は、プラットフォームとして「OracleR Database 10g 」と「OracleR Application Server 10g 」を採用しています。これにより、膨大なデータのトランザクションに耐えることができ、また受発注から入金までの一連のプロセスを改善できる総合的なRFIDプラットフォームが実現されます。
「Oracle E-Business Suite」の顧客であるセブン−イレブン社は、特にこの1年間RFID技術の導入試験に力をいれてきました。「効率的なプロセスへの改善の可能性、在庫コントロール、そして最終的には大幅なコスト削減ができると見込んでいます。」とセブン−イレブン社のCIO兼情報システム上級副社長であるキース・モロー氏は言います。「弊社では、Oracle Warehouse Managementに追加されるRFID対応の新機能について大変興味があります。また同様に、オラクルデータベースを活用することによる効率的なデータ管理とサプライ・チェーンからつながる新しい注文プロセスにも大いに期待しています。セブン−イレブン社は、近い将来品目別にRFIDで追跡できるシステムができることを視野に入れています。 つまりこれが私達の目指す、品目別、店舗別の在庫管理方法なのです」
「多くの企業が、徐々にRFID技術の導入を検討し始めており、その導入による配送管理、在庫管理に劇的な変化をもたらすことを期待しています。」とガートナーのプリンシパル・アナリストであるジェフ・ウッズ氏は言っています。「企業は、RFID中心のプロセスを受発注・入金管理、製造、倉庫管理に活用することで、競合他社と差別化された戦略を達成することができるでしょう。」
●サプライ・チェーン効果を改善
「Oracle Warehouse Management」の最新版は、入荷、出荷の自動プロセスを可能にするパレットやケ−スのタグ付けの自動化を行います。また、オラクルの新機能を中心にユーザー企業は、パレットやケースがサプライ・チェーンの過程で移動しても、簡単に追跡して認識することができます。
プロセスの透明化は、組織にとって生産状況、在庫ストックや配送日時の確定などの情報共有が効率的に行われ、流動的な市場のニーズに即座に適応することが可能になります。加えて、手作業でのプロセスよりも、自動化されたリアルタイムな追跡により、セキュリティの強化やコスト削減も実現されます。
●「Oracle Warehouse Management」について
・ ウォルマートやアメリカ国防省が、両社の上位100のサプライヤーに対して出した「2005年までに配送貨物に全てRFIDタグを組み込むこと」という通達を満たすため、RFIDの組み込まれたパレットやケースへのラベリング機能を搭載。
・ RFIDタグとの互換性、たとえば読み取り、書き込みデバイスを提供するリーディング・カンパニーである「Alien Technology Corporation」、「Intermec Technology Corp」、「Zebra Technologies」などとの適合性を強化。
・ 企業内でRFIDのラベリングに関連したトランザクションをサポート
・ 接続制御やデータを受け取る際のフィルタリング機能を持つ「Oracle Application Server」のRFID対応のミドルウェア機能の組み込み。
●サプライ・チェーンにおける情報化を強化
RFID技術が適用された場合、莫大な量のデータがシステムに保存されることによりあらたな問題が生じます。データは、サプライ・チェーンのあらゆる側面において必要となります。そのデータとは、受注、製造、メンテナンス、出荷、受入、在庫などの情報になりますが、これらは、データ管理の拡張性、パフォーマンス、管理性の限界を超える可能性があります。
これらの限界を解決するために、「Oracle Warehouse Management」は「Oracle Database 10g 」と「Oracle Application Server 10g」を採用し、効率的かつ安全にRFIDのデータを利用、管理します。オラクルのデータ管理における専門性を最大限に活用し、「Oracle Warehouse Management」を利用しているユーザーは、セキュリティや高い可用性、パフォーマンスに対して妥協することなく、リアルタイムにRFIDの情報を追跡、保存、処理することができます。また、RFIDのデータ管理に「Oracle 10g」の製品を利用している企業は、受注プロセスにおける隠れた動向やパターンを認識することができ、新たなコスト削減のポイントを発見、またビジネスのリスクを最小限に押さえることも可能になります。
「オラクルは、本当に総合的なRFIDプラットフォーム、包括的なアプリケーション、ミドルウェアやデータベースレイヤーに到るまでを提供できる唯一のテクノロジー・ベンダーです。」と倉庫管理、在庫管理のアプリケーション分野でのシニア・ディレクターであるジョン・コアリーは言います。「 Oracle Warehouse Managementと オラクルの技術の強みを統合することで、膨大かつ精度の高いトランザクションに対応することが可能になります。受注プロセスにおける要求の変更にも、この新しくかつ状況変化が激しい分野においてもシステムインテグレーションの手間を最小限に押さえ、柔軟に対応することができます。」
● RFIDについて
RFIDとは、無線電波を使い自動的に物品を認識するタグやリーダーなどの技術を言います。現在は、サプライヤー、流通業界、製造業や小売業などにおける利用が急速に伸びており、現在利用されている手作業によるバーコードの読み取りのような現場のプロセスをやめて、重要なサプライ・チェーンのトランザクションを自動化しようとする動きが見られます。
EPCは、サプライ・チェーンにおける新しい製品の個別認識方法であり、需要は急速に伸びており、また業界標準になりつつあります。ウォルマートに加え、国防省でも、2005年までに取引上位のサプライヤーに対し、配送するパレット全てにRFIDタグを組み込むよう指示しています。このような企業の先導によりグローバルでのRFID市場は、「Wireless Data Research Group」によると2007年には30億円になるであろうといわれています。
「Oracle Warehouse Management」の次期バージョンは、2004年夏ごろに提供される予定です。「Oracle Warehouse Management」のRFIDに対応した新機能やウォルマートや国防省のRFIDの組み込み要求へのサポートなどについてより詳しく情報がほしい方は、http://www.oracle.com/applications/ をご覧になるか 1-800-968-4664までお電話ください。
*本報道資料はオラクル・コーポレーションの英文発表内容の抄訳です。
本件に関連した日本における対応は未定です。予めご了承ください。
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日本オラクル株式会社 マーケティング本部
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