民間企業向け「災害時の安全配慮義務対応コンサルティング」を強化 「障がい者配慮対応モデル」の提供で現場実装力を向上
MS&ADインシュアランスグループのMS&ADインターリスク総研株式会社(代表取締役社長:宮岡 拓洋、以下「当社」)は、民間企業向けに提供している災害時の安全配慮義務対応コンサルティングを強化し、新たに「障がい者配慮対応モデル」の提供を開始しました。
あわせて、障がい者雇用の促進・維持に関するコンサルティングを行うMS&ADアビリティワークス株式会社と連携し、平常時のサポーター※1育成や支援環境づくりも含む支援体制を強化します。
当社はこれまで、地震等の災害発生時に企業が果たすべき安全配慮義務について、各事業所で実行可能な対応手順の整備を支援してきました。2025年9月には、アルバイト中心の店舗など災害時の方針決定権限者が常駐しない拠点向けに「権限者不在拠点対応モデル」をリリースしました※2。今回提供を開始する「障がい者配慮対応モデル」は、それに続く第2弾のサービス高度化です。
※1 「サポーター」とは、障がいのある従業員に対して、平常時から業務面・コミュニケーション面等の支援を行い、災害時にも声かけや付き添い、状況確認などを担う社内支援者をいいます。
※2 ご参考:「自然災害時の安全配慮義務対応サービスをリニューアル~「方針決定権限者非常駐拠点」向け環境整備~」( https://www.irric.co.jp/topics/press/2025/0925.html )(2025年9月25日リリース)
- 背景
近年、企業の災害対応には、従業員の生命・身体の安全確保を前提とした、より実効性の高い安全配慮義務への対応が求められています。特に、障害者雇用促進法の段階的改正※3により、民間企業における障がい者雇用は今後さらに拡大する見込みです。
こうした流れの中で、企業には「障がい者を雇用する」だけでなく、災害時にも安全を確保できる体制が求められます。
一方で、災害時の安全配慮義務対応の実施主体は本社ではなく、各事業所・各店舗などの現場です。そのため本社には、全社共通の方針や手順を整理するとともに、現場が自走できる状態を整えることが求められます。そこで、障がい者に対して個別配慮が必要となる可能性がある局面を特定のうえ、あらかじめ対応方針や事前対策を整理することで、障がい者が標準行動をとれない場面でも実行可能な運用を支援する本サービスの提供を開始しました。
※3 (2024年4月)民間企業の法定雇用率が2.3%→2.5%に引き上げ。
(2025年4月)除外率設定業種の除外率を引き下げ。
(2026年7月)民間企業の法定雇用率が2.5%→2.7%に引き上げ。
- サービス概要
(1)安全配慮義務対応コンサルティングの全体像
当社の安全配慮義務対応コンサルティングでは、地震発生時の初動対応におけるToDoを整理したうえで、その中から臨機応変な対応が必要な局面を特定し、さらに、判断に必要な情報、検討すべき選択肢、判断プロセスまで設計します。単なる手順書整備にとどまらず、各事業所・各店舗が実際に動ける状態をつくることが、本サービスの中核です。
当社は、安全配慮義務対応コンサルティングを、以下の体系で展開しています。
基本モデル
● 全社共通で備えるべき、災害時の安全配慮義務対応の標準設計。
● 各事業所・各店舗が実施すべきToDoを整理し、あわせて、現場で臨機応変な判断が必要となる局面と、その判断プロセスを設計する。
権限者不在拠点対応モデル
● 2025年9月にリリースした拡張モデル。
● 権限者が常駐していない、または現場で十分な判断権限を行使しにくい拠点を対象とする。
● 現場での判断が難しい対応を特定し、あらかじめ対応方針を整理することで、権限者不在拠点でも実行可能な運用を支援する。
【障がい者配慮対応モデル】 NEW
● 今回新たに追加した拡張モデル。
● 災害時に障がい者が情報取得や指示理解に支援が必要となる局面を特定し、障がい特性に応じた個別対応を組み込むことで、災害時にも安全を確保できる体制づくりを支援する。
(2)障がい者配慮対応モデルのポイント
障がい者配慮対応モデルの中核にあるのは、他従業員、特にサポーターによる支援です。災害時だけ支援しようとしても、平常時に関係性や支援方法ができていなければ、十分に機能しません。
そのため本モデルでは、どの場面で支援が必要か、誰が支援するか、どのような支援が有効かを整理し、平常時から支援関係を構築しておくことを重視しています。
(3)今回の実装が持つ意義
今回の「障がい者配慮対応モデル」は、障がい者対応だけを切り出した新サービスではなく、当社が提供してきた安全配慮義務対応コンサルティングそのものを、社会的要請の高まりと現場実務の変化を踏まえて高度化する取組みです。
これにより、企業は以下のような支援を、一体的に受けることができます。
● 災害時の全社共通ToDo整理(含む事前対策の整理)
● 各事業所・各店舗での自走化支援
● 臨機応変対応が必要な局面の特定
● 判断に必要な情報と判断プロセスの設計
● 権限者不在拠点向けの対応方針整理(権限者不在拠点対応モデル)
● 障がいのある従業員向け個別対応の設計(障がい者配慮対応モデル)
● サポーター支援を前提とした実効性向上(障がい者配慮対応モデル)
● 訓練・研修への反映
- 関連施策
当社は、「障がい者配慮対応モデル」の実装にあわせ、企業が障がいのある従業員への災害時対応を具体的に検討するための関連施策(ソリューションコンテンツ)も展開します。
(1) 緊急時のサポーター対応を支援する教育動画
● 緊急時にサポーターへ求められる役割や、声かけ・付き添い・状況確認などの基本対応を学び、障がいのある従業員への災害時対応の実効性を高める。
● 平常時の支援関係構築についても理解を促す。
(2) 「自然災害時の安全配慮義務対応レベル診断」の診断項目拡充
● 2026年8月から自社の対応レベルを診断する無償サービスとして展開してきた。
● この度、同診断の診断項目を拡充し、障がいのある従業員への災害時対応に関する観点も新たに確認することが可能となる。
● 企業が自社の現状を把握し、どこから着手すべきかをより具体的に検討できるよう支援する。
- 費用
お客さまのご状況やご要望に応じて個別にお見積りいたします。
5.今後の展開
当社は今後も、就業形態、人員構成、業態特性、雇用の多様化などを踏まえ、民間企業向け安全配慮義務対応コンサルティングの高度化を継続します。災害対応の実効性向上を通じて、企業の危機管理力向上と、誰も取り残さない職場づくりの両立を支援していきます。

MS&ADインターリスク総研株式会社について
本社 : 〒101-0063
東京都千代田区神田淡路町2-105 ワテラスアネックス(10~11階)
代表者 : 代表取締役社長 宮岡 拓洋
設立 : 1993(平成5)年1月4日
資本金 : 3億3,000万円
URL : https://www.irric.co.jp/
事業概要: コンサルティング、受託調査研究、セミナーの開催/講師派遣、出版