「日本旅行業協会」と「XMLコンソーシアム」 旅行業界における電子商取引の標準「TravelXML 1.3」勧告を発表
社団法人日本旅行業協会(会長:新町光示)とXMLコンソーシアム(会長:鶴保征城)は、旅行業界内における電子商取引(BtoB)を推進するためにXMLを利用した各種旅行商品取引の標準規格「TravelXML」を共同で開発してきました。2005年3月よりパブリックレビューを実施してきた「TravelXML 1.3」勧告案を「TravelXML 1.3」勧告として仕様を確定し、本日より公開を開始しました。
「TravelXML」では、従来各旅行会社で個別に定義されている旅行業EDIの仕様を標準化しました。また通信手段としてインターネットとXMLを採用することによって、国内海外の宿泊施設、ツアーオペレータ、旅行業者などをリアルタイムで結び、業界全体のシステムの効率化による業務スピードの向上と、コストダウン、そしてお客様へのサービス向上を目的としております。
TravelXMLでは、標準化の第二フェーズ第二段階として、以下の3つの商取引について新たに開発作業を進め、TravelXML 1.3 勧告案として一般への公開し、3月29日(火)までの間、パブリックレビューを行ったものを勧告といたしました。
● 国内のパッケージ商品情報の通知類仕様である「国内企画旅行商品情報」
● 海外のパッケージ商品情報の通知類仕様である「海外企画旅行商品情報」
● 海外ホテルにおける自館の設備一般に関する情報の通知類仕様である「海外宿泊施設情報」
今回の仕様によって、国内および海外の宿泊と企画旅行商品に関してカタログ情報の提供から注文、決済までの商取引すべてを網羅できたこととなります。なお、標準化の第一フェーズとして(1)「国内旅館・ホテルとの在庫照会・予約とに付随する手配データ提供仕様」(2)「海外ホテル/ツアーオペレータへの手配データ提供仕様」、(3)「国内パッケージツアーの在庫照会、予約と付随する通知類仕様」(4)「海外パッケージツアーの在庫照会、予約と付随する通知類仕様」の4つの商取引が2004年2月にTravelXML 1.1.1 勧告として公開され、標準化の第二フェーズの第一段階として(5)「旅行会社/国内宿泊施設の決済データの標準仕様」、(6)「国内宿泊施設からの施設情報・タリフ情報類の標準仕様」、(7)「旅行会社からサプライヤーへの提供企業情報の標準仕様」の3つの商取引が2004年11月にTravelXML1.2.1 勧告として既に公開されています。
標準化にあたり、社団法人日本旅行業協会は、旅行業経営委員会内に“IT化推進部会”を設置し、各企業の現システム上の取引手順、電文などに関する調査を実施しました。また、XMLコンソーシアムは、“TravelXML標準化部会”を設置し、手順、電文のXML化、ドキュメント整備を担当しました。
この標準化の活動が認められ、平成16年10月1日に行われた「平成16年度 情報化月間記念式典」の「平成16年度 情報化促進貢献情報処理システムの表彰」において「情報化月間推進会議議長表彰」を日本旅行業協会とXMLコンソーシアムの連名で受賞しております。
今回の仕様開発にあたっては、各箇所が現在利用しているシステムへの影響を最小限にするように配慮した設計になっており、導入を容易にできるようにしております。
なお、TravelXML 1.0 勧告案の公開から現在までに、旅行関連の製品またはサービスを手掛けるITベンダー19社が対応製品およびサービスの提供を表明しております。
また、旅行業界においては、2004年12月より実運用を開始した企業も出てきており(http://www.xmlconsortium.org/release/pdf/20050131-TravelXML_Use-Final.pdf)、今後もいくつかの企業において実運用が計画されています。
今回の勧告の公開をもって、TravelXMLの第二フェーズの開発が完了し、今後、両団体で積極的に普及活動を行う計画です。
社団法人日本旅行業協会(JATA)について
日本旅行業協会は、旅行者に対する旅行業務の改善並びに接遇の向上等を図るとともに、会員相互の連絡協調につとめ、もって旅行業の健全な発展に寄与し観光事業の発達に貢献することを目的としており、会員が取り扱った旅行業務に対する苦情処理、会員との取引より生じた債権の弁済業務、旅行業務従事者に対する研修、会員に対する指導、取引の公正の確保又は健全な発達を図るための調査・研究及び広報(以上法定業務)と国家試験の代行および国家試験の一部免除のための指定研修の業務(以上国土交通大臣指定業務)などを行っています。
(http://www.jata-net.or.jp/)
XMLコンソーシアムについて
XML コンソーシアムは、XML 技術のビジネスにおける実用化推進を行う国内唯一の団
体です。セミナー・イベント、部会活動、情報発信、標準化推進、各業界団体との連携な
どの具体的な活動を通じて、さまざまなコンピュータシステムにおけるXML 技術の適用に
貢献してまいります。
(http://www.xmlconsortium.org/)
TravelXML標準化ワーキンググループ参加企業一覧
(50音順)
<社団法人日本旅行業協会>
・(株)エヌオーイー
・(株)キースエンタープライズ
・近畿日本ツーリスト(株)
・(株)ジェイティービー
・(株)ジャルパック
・スカイゲート(株)
・ANAセールス(株)
・東急観光(株)
・(株)日本旅行
・(株)パシフィックツアーシステムズ
・(株)阪急交通社
・マップジャパン(株)
<XMLコンソーシアム> ※2005年3月2日現在
・イースト(株)
・インフォテリア(株)
・(株)NTTデータ
・(株)エルザ
・沖電気工業(株)
・(株)ジェー・アイ・イー・シー
・(株)デジタルコミュニケーションズ
・日本電気(株)
・日本アイ・ビー・エム(株)
・日本オラクル(株)
・日立INSソフトウェア(株)
・(株)日立システムアンドサービス
・(株)日立製作所
・富士通(株)
・マップジャパン(株)
・(株)メディアフュージョン
TravelXMLへの対応宣言をしているITベンダー一覧
(50音順) ※2005年3月2日現在
・イースト(株)
・インフォテリア(株)
・(株)ウィ・キャン
・エヌエスアンドアイ・システムサービス(株)
・(株)エルザ
・沖電気工業(株)
・(株)セル・インフォーテック
・TIS(株)
・東芝ソリューション(株)
・日本電気(株)
・日本電気エンジニアリング(株)
・日本アイオナテクノロジーズ株式会社
・日本アイ・ビー・エム(株)
・日本ユニシス(株)
・(株)日立システムアンドサービス
・(株)日立製作所
・富士通(株)
・(株)富士通九州システムエンジニアリング
・マップジャパン(株)
<お問い合わせ先>
社団法人日本旅行業協会
TEL: 03-3592-1271(代表) FAX: 03-3592-1268
E-mai1: jata@jata-net.or.jp
担当:杉原
XMLコンソーシアム事務局
http://www.xmlconsortium.org/
E-mai1: xmlcons@fsi.co.jp
電話:03-5600-6205
担当:野田(富士ソフトABC 内)