従来型の発電技術に比べ競争力が高まる再可能エネルギー発電技術の均等化コスト
株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社GBI Researchが発行した報告書「Cost of Power Generation - Renewables Compete with Conventional Alternatives as the Levelized Cost of Electricity (LCOE) is driven down by Technological Developments and Mass Deployments」の販売を開始しました。
太陽光発電や太陽熱発電など再生可能エネルギーを利用する発電技術の資本コストは現在、従来型の発電技術よりも高くなっています。
しかし、技術的な進歩や大規模な展開が主な要因となり、再生可能エネルギーを利用する発電技術の資本コストはここ4~5年で減少しています。さらに、長期に及ぶ建設期間中にはコストが増加することや、従来型の発電においては燃料コストが変動することが、これら2つの異なる種類の技術における発電コストの格差を縮小させています。そのため、再生可能エネルギーを利用する発電技術の均等化発電コスト(LCOE)は、従来型の発電技術のLCOEに対する競争力を高めているのです。
同レポートが調査対象国とした各国(米国、中国、インド、英国、ドイツ、オーストラリア)の中で、最もLCOEが低かったのは、インドの風力発電とバイオマス発電でした。2012年、インドの陸上風力発電のLCOEは$0.045/kWh(キロワット時)~$0.056/kWh、バイオマス発電のLCOEは、$0.032/kWh~$0.039/kWhでした。風力発電で2番目に低コストだったのは中国($0.046~0.058/kWh)、バイオマス発電で2番目に低コストだったのは米国($0.073~0.085/kWh)でした。インドでは今後も、資本コストの低下や生産能力の拡大、リスク要因の低減などさまざまな要因によって、風力やバイオマスによる発電のLCOEは減少していくとみられます。
Applied Materials社が2012年6月に実施した第4回目となる年次太陽エネルギー調査によると、2020年までには世界人口の98%が、グリッドパリティを実現する見通しです。太陽発電によるグリッドパリティについては、価格低下やモジュラーの柔軟性などいくつかの要因に関する憶測が飛びましたがそれでも、メンテナンスのコストが安価なことや設置基準が緩和されたことにより、太陽電池の大量生産と適用に関する長期的な見通しは、世界の多くの地域において魅力的なものとなっています。
2009年の景気後退を考慮に入れても、世界の太陽光発電の年間成長率は約25%となっています。こうした新たな活力を生み出すような成長率が、米国や中国、ドイツ、スペイン、英国、オーストラリアなどの各国における生産効率の向上にもつながってきました。太陽光発電におけるグリッドパリティの達成という点においては、中国とインドが市場における主導的な立場を維持しています。
市場調査レポート: 世界各国の発電費用:技術進歩・大量普及によるLCOE(共通基準エネルギー原価)の低下と、再生可能エネルギーと従来型技術との競合
Cost of Power Generation - Renewables Compete with Conventional Alternatives as the Levelized Cost of Electricity (LCOE) is driven down by Technological Developments and Mass Deployments
http://www.gii.co.jp/report/gbi264955-cost-power-generation-renewables-compete.html
出版日: 2013年04月01日
発行: GBI Research
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