エネルギー効率への需要が活性化させるビル自動化システム市場

株式会社グローバルインフォメーション
2013-06-12 17:30

株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Frost & Sullivanが発行した報告書「European Building Automation Systems Market (欧州のビルオートメーションシステム市場)」の販売を開始しました。

ビル分野は、欧州ではエネルギー事業の最大利用者のひとつで、エネルギー需要の40%、温室効果ガス排出の30%を占めています。このことは、既存および新しいビルの両方におけるエネルギー効率向上へのニーズを示しています。EUの法律で促進されているエネルギー効率を支援するイニシアティブは、ビル自動化システム(BAS)市場に刺激を与えています。

同レポートでは、ビル自動化システム市場は2012年に18億米ドルの収益を上げ、2017年には21億4080万米ドルに達すると予想しています。オフィス、教育機関、病院、卸売・小売取引、工業、その他(ホテル、レストラン、スポーツ施設、公共ビル)などの非住居ビル分野を当レポートでは調査対象としています。

Frost & Sullivanのエネルギー&環境調査アナリスト、Balaji Anand Sagar氏は、「既存および新しいビルにおけるエネルギー効率向上へのニーズは、BASへのニーズを促進しています。自動化の管理や継続的なモニタリングがゼロエネルギービル(NZEB)を達成するために最適なアプローチであるため、ビルにおけるエネルギー性能に関するEU指令、特に2010年5月の、ビルのエネルギー性能に関する指令(EPBD)は、BASの導入をさらに推し進めるものです」と述べています。

さらなるエネルギー効率への活性化因子は、ビルの所有者およびエンドユーザーにとって、さらなるコスト削減を意味します。このことも、自動化への動機づけとなっています。

Sagar氏はまた、「過去20年間で、非住居ビルにおける電力消費は、74%増加しました。ビルの完全自動化により、このエネルギーの50%を節減でき、ひいては二酸化炭素排出量も削減できます」と説明しています。

もう一つの動向は、ビルによるエネルギー消費を最適化するため、BASの中に、暖房・換気・空調(HVAC)、照明、日よけ設備を統合させることです。結果的に、統合力を持つ包括システムとソリューションを提供する企業は、個々の製品よりも強い競争力を持っています。

しかし、現在の不安定な経済の中、公共および民間のビル活動は停滞しています。このことは、BASのメリットであるエネルギー節約に対するエンドユーザーの認識の低さと相まって、市場の成長を遅らせています。

市場調査レポート: 欧州のビルオートメーションシステム市場
European Building Automation Systems Market
http://www.gii.co.jp/report/fs208004-european-building-automation-systems-market-paving.html
出版日: 2013年05月03日
発行: Frost & Sullivan

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