レストランの氷はNG?「体力をつけるために食べる」は逆効果?プロがガチで持参する"お守りポーチ"の中身とは

2026-08-12 21:40
池袋ふくろう消化器内科・内視鏡 クリニック東京豊島院

待ちに待った夏休みやお盆休みの旅行シーズンが到来します。国内外への旅行や長期の帰省・出張などを計画し、胸を躍らせている方も多いのではないでしょうか。しかし、そんな楽しい時間を一瞬にしてどん底に突き落とすのが、旅先での突然の「胃腸トラブル」です。

環境の変化や慣れない食事によって、旅先でお腹を壊してしまうケースは後を絶ちません。 そこで、池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院の柏木宏幸院長が「旅先でお腹を壊さないための事前準備と現地での対策」を徹底解説。医師が実際に旅先へ持参するアイテムや、現地での意外なNG行動など、出発前に必ず知っておきたいお腹のライフハックを解説します。

■元動画はこちら: https://www.youtube.com/watch?v=dI-WjC8ezDU

なぜ旅先でお腹を壊す?原因は「食事」だけでなく「前日のワクワク」にもアリ

旅先でお腹を壊す最大の原因は、現地の食材や調理方法、日本とは違う水質(硬水など)にあります。しかし、見落としがちなのが「疲れ」と「睡眠不足」です。

旅行前夜は、荷造りや楽しみな気持ちからついつい寝不足になりがち。しかし、睡眠不足のまま慣れない環境に飛び込むと、自律神経が乱れて胃腸が非常に敏感になってしまいます。 プロの対策として、旅行の数日前からはうどんやお粥など胃に優しい食事を心がけ、移動中もマスクや耳栓を活用して徹底的に体力を温存することが大切です。

医師がガチで推奨する「旅行用お守りポーチ」の中身

柏木院長は、旅行時には小さめのポーチに「胃腸対策セット」をまとめておくことを強く推奨しています。市販薬を賢く組み合わせることで、万が一の時も慌てずに対応できます。

【プロがすすめるお腹の常備薬リスト】

胃薬: 胃痛や胸焼けに素早く効く「ガスター10® 」などのH2ブロッカーや、太田胃散®など。

整腸剤: 腸内環境を整え、お腹の調子をキープする「ビオフェルミン®」など。

漢方薬: 環境の変化による胃腸の乱れを整える「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」も心強い味方に。

その他: 経口補水液やスポーツドリンクの粉末、解熱鎮痛剤、下痢止め(発熱や血便を伴う下痢では使用せず受診を)、プロバイオティクスサプリ。

衛生用品: 手の消毒用アルコールジェルや除菌シート(海外では日本ほど手洗い環境が整っていない場所も多いため必須)。

旅先での落とし穴!「良かれと思って」が裏目に出るNG行動

特に海外旅行や、普段と大きく環境が異なる場所では、日本と同じ感覚で行動するとトラブルの元になります。

① 「ペットボトルの水だから安心」・・実は"氷"が盲点

飲料水は必ずキャップが完全に閉まっているペットボトルの水を選びましょう。ここで盲点となるのが「氷」です。ホテルやレストランで提供される氷は、現地の水道水から作られていることが多いため、お腹が弱い方は注文時に「氷抜き(No Ice)」と伝えるのが無難です。

② 新鮮そうな「生野菜・果物」に注意

一見ヘルシーで新鮮に見えるサラダなどの生野菜も、洗浄に使われた水が清潔でない可能性があります。最初の数日は生ものを避け、しっかり加熱調理された料理を選ぶか、信頼できるレストランで食べるようにしましょう。

③ 魅力的な「屋台グルメ(ストリートフード)」の選び方

現地の屋台は魅力的ですが、衛生管理が不十分なことも。どうしても挑戦したい場合は、「観光客にも利用されていて、地元客で賑わう人気店」を選び、調理されてから時間の経っていない「熱々の状態」の料理を少量ずつ試すのが鉄則です。

万が一お腹を壊したら…「体力をつけるために食べる」は絶対にやめて!

どんなに気をつけていても、お腹を壊してしまうことはあります。激しい下痢や嘔吐に襲われた際、やってしまいがちな最大の間違いが「栄養を摂るために、頑張って何か食べる」という行動です。

「無理に食べる必要は一切ありません。数時間から半日ほど何も食べず、胃腸を休めることが回復への一番の近道です(柏木院長)」

弱りきった胃腸に食べ物を入れると、さらなる負担となり症状を長引かせます。ただし、脱水症状を防ぐための「水分補給」は最優先です。

【正しい緊急対処法】

緑茶やコーヒーはNG! 緑茶・紅茶・コーヒーには利尿作用があり脱水を進めます。第一選択は経口補水液。手元にない場合はノンカフェインの麦茶や、水で薄めたスポーツドリンクを選びましょう。

「一気飲み」は厳禁! 弱った胃に大量の水分を一度に流し込むと、胃が膨張して再び嘔吐を誘発します。「少しずつ、頻繁に口に含む」ように飲むのがプロの鉄則です。

お腹を温める: 旅先でも簡単にできる対策として、お腹にホットパックや温かいタオルを当てるだけで血流が改善し、痛みや違和感が軽減されます。

旅先でも無理は禁物。万全の準備で健康な思い出を

ちなみに、柏木院長は、医師として4年間を沖縄で過ごした経験を持ち、今も沖縄を「第2の故郷」と語ります。訪れた土地に愛着を持つタイプだからこそ、旅先での体調管理には人一倍こだわりがあるのだそうです。

旅先ではつい予定を詰め込みがちですが、こまめな休息を計画に組み込むことこそが、最大のトラブル予防になります。事前の準備を万全にし、もし症状が出ても落ち着いて対処すれば、大半は旅行を続けることができます。どうしても心配な場合は、事前に現地の医療機関の情報を調べておくと安心です。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニックの公式YouTubeチャンネルでは、今後も現役医師の視点から、日常生活やお出かけに役立つお腹の専門知識を分かりやすく発信していきます。

【クリニック概要】

院名: 医療法人社団アイメッド 池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院

院長: 柏木 宏幸(かしわぎ ひろゆき)

所在地: 〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-21-1ラグーン池袋6F

公式HP: https://www.ikebukuro-cl.com/

公式YouTube: https://youtube.com/@hka-wb4jw?si=HieNwRkn7uHKxfCo