坑井の複雑化と高まる生産目標が世界各地で陸上掘削リグ市場の拡大を促す原動力に

株式会社グローバルインフォメーション
2013-10-02 18:30

株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社Douglas-Westwoodが発行した報告書「The World Land Drilling Rig Market Forecast 2013-2017 (世界の陸上掘削リグ市場:市場予測)」の販売を開始しました。

世界の掘削リグ市場は、2017年まで着実に成長を続ける見通しです。2008年から2009年にかけての世界的な景気後退期には、操業している掘削リグの数が16%減少しましたが、その後は6%の増加に転じており、2013年から2017年にかけては23%の伸びが見込まれています。この間掘削リグの需要拡大を促す主な要因になると見られているのは、世界各国での石油・ガス生産目標の引き上げと条件の厳しい坑井の増加です。また、これまで開発の手が及んでいなかった地域での探鉱開発や成熟期に入った産出地域での石油回収を強化する動きも、掘削リグ市場の成長を促す要因といえます。

新興国における石油需要の伸びは今後も続く見通しであり、西欧諸国の請負業者がこれまで参入できなかった市場でも、サードパーティのサービスプロバイダーが参入できるチャンスが広がっています。また国によっては、掘削リグ事業を請け負っている国際的な企業の影響力が拡大しているところもありますが、中国やインド、ベネズエラなど、リグの数が多い国では、依然として国営石油会社が支配的な地位を維持しています。中東・北アフリカ地域でも、ほとんどの国で国営石油会社の支配が続いていますが、イラクやクウェートなどでは、多くのリグを抱える国際的な請負企業の影響力が強まりつつあり、この傾向は2017年まで続く見通しです。

掘削の難しい坑井が増えている地域では、掘削事業の効率を高めるため、リグの近代化が必要になると見られています。また既存の産出地域にある多くの油ガス田は成熟期に入りつつあり、今後非在来型資源の比率が高まると予想されます。このため、偏距掘削や水平掘削の必要な坑井は増加傾向にあり、これらの複雑な掘削法に対応可能な性能の高いリグの需要も伸びていくと思われます。

掘削リグ市場は今後も成長を続ける見通しですが、既存の油ガス田が成熟し、新たな炭化水素資源に対応する偏距掘削が可能なリグの需要が拡大するなか、未解決の課題も浮き彫りになっています。強力な石油回収技術や破砕技術の必要性が高まり、これまで開発できなかった埋蔵資源からの産出量を増やすことが業界全体の関心事になるなか、環境問題に対処するための投資や取り組みを強化する必要性が高まっているのです。

本調査レポートは、綿密な分析と国レベルの詳細なデータを盛り込みつつ、2017年までの陸上掘削リグ市場に関する総合的な見取り図を示しています。

同レポートは、クライアントからのフィードバックと業界についての詳細な分析を踏まえ、以下の部分を中心に内容が拡充されています。
•2013~2017年の世界各地域のリグ建設予測
•北米地域における陸上リグ群の進化
•リグ建造についての詳細な分析:陸上リグ、サプライチェーン、販売プロセスの主な要素
•トップドライブシステム、ロータリーステアラブルシステム、自動化技術、交流電力、パッド掘削、ウォーキングリグなどに対応する装置のトレンド
•非在来型資源の探鉱開発

市場調査レポート: 世界の陸上掘削リグ市場:市場予測
The World Land Drilling Rig Market Forecast 2013-2017
http://www.gii.co.jp/report/dw244573-world-land-drilling-rig-market-forecast-2012-2016.html
出版日: 2013年09月10日
発行: Douglas-Westwood

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