VeritasChain株式会社、欧州における有償役務契約が10社に到達
VeritasChain株式会社(本店:東京都渋谷区恵比寿西、代表取締役:上村 十勝、法人番号 9011001174443)は、欧州所在の事業者との有償役務契約が累計10社に到達したことをお知らせします。
同社は、AIの処理記録を事後に暗号学的に監査可能・帰属可能とし、かつ記録の欠落を検知可能にするためのメタフレームワーク VAP(Verifiable AI Provenance Framework)および関連仕様群を策定・公開しています。仕様の策定は、同社が運営基盤を提供する国際標準化団体 VeritasChain Standards Organization(VSO)が担っています。
https://veritaschain.org/
http://vap.veritaschain.org/
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■ 契約の概要
契約社数:欧州所在の事業者 10社
契約形態:有償の役務契約(対価が発生する契約)
主たる業種:規制対応技術(RegTech)分野を中心に、金融取引分野および監査・保証業務分野を含む
契約先の名称:非開示(各社との守秘の取扱いに基づく)
契約先の個別名称および業種別の内訳は開示しません。契約先の同意を得た範囲を超える情報は、集計値であっても公表しない方針です。これは、契約の存在自体が守秘の対象となりうる商慣行を踏まえたものであり、当社の側で開示価値を判断すべき事項ではないと考えるためです。
なお、契約金額、契約期間、および個別の役務内容についても開示しません。
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■ AIガバナンスをめぐる環境と、証拠層の位置づけ
■ 規制上の要求は「記録すること」まで到達し、「記録が欠けていないこと」には及んでいない
AIの業務利用が拡大するなかで、各法域の規制は「AIの判断過程を記録し、保存すること」を要求する段階に到達しています。一方で、その記録が完全であること — すなわち、後から都合の悪い記録だけが提出されないこと — をどう示すかについては、規定が置かれていないのが現状です。
以下は各法域の現況です。法域ごとに独立して記載しており、ある法域の枠組みを他の法域に適用していません。
■ 欧州連合(EU)
・AI Act(Regulation (EU) 2024/1689)第12条は、高リスクAIシステムについて、システムのライフタイム全体にわたる自動的なイベントログの記録を求めています。同条はログの形式、改ざん検知性、欠落検知については規定していません。
・同第19条・第26条(6)は、自動生成ログの保持を求め、その期間を最低6か月としています。
・同第14条は人間による監督を求めており、監督措置が実際に機能したことの証拠が問題となります。
・Digital Omnibus on AI(Regulation (EU) 2026/1744、2026年7月8日付)が、2026年7月24日に官報(OJ L 2026/1744)に掲載され、2026年7月27日に発効しました。これにより、Annex III の単独型高リスクシステムに関する義務は2027年12月2日、Annex I の組込み型は2028年8月2日に適用日が変更されています。適用日の変更であって、記録保持要求そのものの緩和ではありません。
・第50条の透明性義務は延期の対象外であり、2026年8月2日から適用開始済みです(本リリース時点で適用開始から3週間が経過しています)。既に市場に置かれていたシステムに対する一部の機械可読マーキング義務は2026年12月2日からとされています。
・MiFID II(Directive 2014/65/EU)第17条および RTS 6(Commission Delegated Regulation (EU) 2017/589)第17条は、アルゴリズム取引について電子取引ログの作成と第三者との照合を求めており、これは現行法として既に適用されています。AI Act の適用日変更の影響を受けません。
■ 日本
・医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版(令和8年6月、産情発0629第1号)は、ログの不当な削除・改ざん・追加の防止を要求しています。実装手段は指定されていません。
・金融庁「AIディスカッションペーパー」第1.1版(2026年3月3日公表)が、金融機関のAI利用に関する論点を整理しています。
・金融商品取引法は、取引記録の作成・保存義務を定めています。
・なお、AI推進法(令和7年法律第53号)は罰則を伴わないソフトローであり、水平的な規制ではありません。当社はこれを規制圧力として説明しません。
■ 標準化の状況
・ISO/IEC 42001 はAIマネジメントシステムの規格であり、組織の統治プロセスを対象とします。記録の暗号学的完全性や欠落検知に関する要求は含みません。VAP は42001に代替するものではなく、42001が求める「記録」に対する実装層のひとつとして補完的に位置づきます。
・ISO/IEC FDIS 42105 および ISO/IEC FDIS 24970 はいずれもFDIS段階にあります。VSO は、これらの規格文書に対する評価を行うため、文書の取得に先立って評価基準31項目からなる事前登録プロトコル(VSO-GAP-SC42-001)を登録済みです。評価は未実施であり、当社は現時点でこれらの規格との間にギャップが存在するとの主張を一切行いません。主張は評価の実施後に、その結果に従って行います。
■ ガバナンスの大部分は、技術ではなく組織の問題である
AIガバナンスの中核は、方針の策定、責任の所在の明確化、リスク評価、人間による監督体制、調達管理、教育です。
これらはいずれも組織的・人的な取り組みであり、VAP はそのいずれも提供しません。
VAP が扱うのは、これらの取り組みが行われたという事実を、事後に第三者が検証できる形で残す部分に限られます。
ガバナンス体制そのものと、その体制が機能したことの証拠は、別のものです。VAP は後者のみを対象とします。
したがって、VAP を導入することはAIガバナンスを構築することではありません。ガバナンス体制が存在しない組織にVAPを導入しても、記録すべき統治行為が存在しないため、記録されるものもありません。
■ 証拠層が扱う問い
当社が事業者との対話において用いている問いは、次の一文です。
御社のAIで事故または顧客照会が発生した場合、24時間以内に、社内データベースを信用しなくても第三者が検証できる証拠一式を提出できますか。
この問いが指しているのは、「記録を保存していることの証明」と「記録が省略されていないことの証明」は別物であるという点です。
前者については既存の技術(Certificate Transparency、Sigstore/Rekor、SCITT、Trillian 等の透明性ログ)が確立された手段を提供しています。
後者については、提出されなかったイベントの検知という問題が残ります。VAP が扱うのはこの後者です(詳細は第5.1節)。
■ 本節が主張していないこと
・いかなる法令、規格、当局も、VAP の使用を要求していません。上記の規制要求は、記録の保持等を求めるものであって、その手段としてVAPを指定するものではありません。
・VAP への適合は、上記いずれの法令の遵守も構成しません(第5.3節の非保証条項を参照)。
・本節は、過去に発生したAI関連の事故・紛争について、VAP があれば異なる結果になったとは述べていません。当社は、この種の反実仮想の記述を全公開物において恒久的に禁止しています。
・本節は、既存の規格・技術に欠陥があるとは述べていません。対象範囲が異なるという事実の記述にとどめています。
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■ VAP(Verifiable AI Provenance Framework)について
VAP は、AI システムの処理記録を、事後に第三者が検証可能な形で残すためのメタフレームワークです。
プロトコルではありません。
プロトコルの呼称は、金融取引領域を対象とする VCP(Verifiable Compute Protocol)にのみ用いています。
■ VAP が行うこと
VAP が定義するのは、AI の処理記録を監査可能かつ帰属可能にするための構造です。
具体的には、以下の3点が既存の透明性ログに対して VAP が追加する要素です。
(1)完全性不変条件(INT-008)
既存の透明性ログが扱うのは、記録されたものが改ざんされていないことの証明です。VAP が追加するのは、記録されるべきものが提出されなかったことの検知です。アンカー済みイベントの件数は紛争の発生より前に確定しているため、事後に都合の良い記録だけを選択的に提出しても、件数が整合しません。
(2)拒否対称性(denial-symmetry)
AI が応答したことだけでなく、拒否した/実行しなかったことも同一の形式で記録対象となります。「不都合な事象は記録されない」という非対称性を構造的に排除します。
(3)相互参照(XREF)による当事者横断の来歴
複数の当事者にまたがる処理について、各当事者が保持する記録を相互に参照可能な形で結合します。
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■ VAP が行わないこと
以下は、VAP が行わない事項です。当社はこれらを能力として表示しません。
・VAP は、AI の誤動作・誤判断・有害な出力を防止しません。遮断・阻止・リアルタイム介入のいずれも行いません。VAP は事後の証拠層であり、安全制御層ではありません。
・VAP は、いかなる法令の遵守も保証しません。EU AI Act、GDPR、MiFID II、金融商品取引法その他いずれについても同様です。
・VAP は、AIガバナンス体制を提供しません(第4.2節)。
・VAP は、記録された AI 判断の正しさ・公正さ・安全性を保証しません。保証の対象は、その記録の完全性・帰属可能性、およびアンカー粒度における非省略性に限られます。
・VAP は、測定されなかった事象を回復しません。計装が行われていなかった事象は Tier 1(never measured)に分類され、設計上、恒久的に回復不能です。これは実装の不備ではなく、明示された構造的限界です。VAP の暗号学的スコープは、測定が行われた時点より後に限られます。
・本リリースは、契約先各社が VAP に適合していること、あるいは VAP を実装したことを意味しません。第3.1節のとおり、外部実装は存在しません。
・本リリースは、契約先各社がいかなる法令に適合していることも意味しません。
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■ 法的非保証条項(VAP 仕様書 §1.6 より逐語)
VAP およびそのドメインプロファイルは、AIシステムの判断について暗号学的に検証可能な証拠を生成する機構を定義する。
VAP またはいかなるプロファイルへの適合も:
(a) EU AI Act、GDPR、MiFID II/III、CAT Rule 613、NIS2、FDA SaMD ガイダンスその他いかなる法令の遵守も構成しない
(b) いかなる技術的機構(クリプトシュレッディングを含む)が特定の法的義務を満たすとの法的判断も構成しない
(c) 基盤となるAI判断の正しさ・公正さ・安全性を保証しない
保証するのはその記録の完全性(integrity)、(アンカー粒度での)完全性(completeness)、帰属可能性のみである。VAP は証拠を生成し、所管当局と裁判所がそれを評価する。
(本条項の規範テキストは英語版 VAP §1.6 です。)
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■ 仕様体系の現況
VAP は上位のメタフレームワークであり、その下に領域別のドメインプロファイルを配置しています。各仕様の成熟度は以下のとおりで、成熟度の表示は当社のすべての資料において必須です。
・VAP(メタフレームワーク・上位):v1.2
・VCP(Verifiable Compute Protocol/金融・計算処理):v1.2 RC1
・CAP(Content / Creative AI Profile/生成コンテンツ):v1.0(Released)
・CPP(Capture Provenance Profile/撮影時来歴):v1.4(版の確定について内部審議中)
・MAP(Medical AI Profile/医療):v0.1.2(Working Draft)
・DAP / VAP-AGENT(AIエージェント):v0.1(Working Draft)
・OAP:v0.1.1(Working Draft)
・VAP-SLEEP / SMP(モデルライフサイクル):v0.2.0
・PAP(公共行政):企画・検討段階。仕様書は存在しません。
「世界初」の表現は、VCP についてのみ用いています。他の仕様には用いません。
仕様は CC BY 4.0 のもとで公開し、各版はダイジェストにより固定しています。策定における中立性は、この公開条件・版固定・成熟度の必須開示という構造によって担保する設計です。
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■ 標準化活動
VSO は、IETF に対して以下の Internet-Draft を提出しています(いずれも 2027年1月22日まで有効)。
・draft-kamimura-vap-framework-01
・draft-kamimura-scitt-vcp-03
・draft-kamimura-rats-behavioral-evidence-02
・draft-kamimura-scitt-refusal-events-03
・draft-vso-cpp-core-03
これらはいずれも個人提出の Internet-Draft であり、IETF による承認、採択、支持、または何らかの公式な地位を意味するものではありません。Internet-Draft は最長6か月の有効期間を持つ作業文書であり、いつでも他の文書によって更新・置換・廃止されうるものです。
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■ 本リリースにおける表現規律について
本リリースの作成にあたり、以下の規律を適用しました。読者の検証に供するため、その内容を明示します。
(1)能力表現は「監査可能・帰属可能にする」に限定しました。「防ぐ」「阻止する」「保証する」「改ざん不可能」「偽造が数学的に不可能」といった表現は使用していません。改ざんに関する正確な表現は「改ざん検知可能(tamper-evident)」です。
(2)反実仮想の構文を使用していません。「VAP があれば防げた」型の記述は、当社の全公開物において恒久的に禁止しています。
(3)法域を分離しました(第4.1節)。契約先が欧州所在であることは、EU AI Act または GDPR への適合を意味しません。また、当社の他法域における活動に欧州法の枠組みを適用していません。
(4)未実施の評価に基づく主張を行っていません(第4.1節、ISO/IEC FDIS 42105・24970)。
(5)達成していない事項を、達成した事項と同一のリリース内に記載しました(第3節)。
(6)未確定事項を未確定として記載しました(第9節)。
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■ 本リリース時点の未確定事項
以下は、本リリース時点で当社が確定していない事項です。確定後にあらためて開示します。
・CPP の版(v1.4 / v1.5)に関する内部審議
・「Capture Provenance Profile」の名称と、IETF 提出文書における別名称との整合
・「VAP-SLEEP」における MODEL_DERIVE イベント型の設計方針
・ISO/IEC FDIS 42105 および FDIS 24970 に対する評価(VSO-GAP-SC42-001 に基づく)
・三点開示から二点開示への全公開資料の更新完了時期
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■ 会社概要
会社名:VeritasChain株式会社
法人番号:9011001174443
D-U-N-S番号:698368529
設立:2025年11月
代表者:代表取締役 上村 十勝(Tokachi Kamimura)
本店所在地:〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2丁目4番8号
事業内容:VeritasChain Standards Organization(VSO)の運営基盤の提供、VAP 関連仕様の策定支援、関連役務の提供
ウェブサイト:https://veritaschain.org/
仕様公開サイト:https://vap.veritaschain.org
リポジトリ:https://github.com/veritaschain
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■VeritasChain Standards Organization(VSO)について
VSO は、VAP およびその関連仕様の策定を行う国際標準化団体です。
運営基盤は VeritasChain株式会社が提供しています。
VSO は、適合性評価機関、認証機関、または保証意見の発行主体ではありません。
VSO は証拠の生成側の仕様を策定する組織であり、生成された証拠を評価するのは監査人、規制当局、および裁判所の役割です。
設立理念は「アルゴリズム時代の信頼をコード化する」こと
評判に基づく信頼から、暗号学的に検証可能な事実への移行です。
本リリースにおける自己開示の方針は、この理念を当社自身に適用した結果です。
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■ 本件に関するお問い合わせ
VeritasChain株式会社 広報担当
メール:info@veritaschain.org
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本リリースに記載の仕様名・版数は 2026年8月23日時点のものです。
仕様は継続的に改訂されており、最新の状態は https://vap.veritaschain.org にてご確認いただけます。
第4.1節に記載の法令情報の出典:EUR-Lex(Regulation (EU) 2026/1744、ELI: reg/2026/1744、OJ L 2026/1744, 24.7.2026)、EUR-Lex(Regulation (EU) 2024/1689)、ESMA(MiFID II / RTS 6)、厚生労働省・経済産業省・総務省(医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第7.0版)、金融庁(AIディスカッションペーパー第1.1版)。
確認日:2026年8月23日。